「まつエクやネイルだけ最近また戻してます」移住、子育て、バランスをとること|吉川ひなの対談
世界はポジティブにできている
H 悩み相談になっちゃうんですけれど、わたしにとっては宝物のような出来事でも人には響かないことがもどかしくて。分かりやすくいえば、SNSで「庭にてんとう虫がきてくれた」と投稿しても「いいね」の数は伸びないんです。その一方で、都会の話題のスポットに行ったとか、可愛いお友だちとおしゃれなカフェに行ったという投稿には、たくさんの反応があるんですよね。
Y それはあまり気にしなくていいんじゃない? ひなのさんが「いい」って思っているなら。現代人って、味の濃いものにしか反応しない傾向になっていて、日々の美味しさや楽しさといった〝淡い感動〟にこそ価値があると思うし、今こそ変えていくべきときがきているとも感じています。今後、いいねの反応がだんだん推移していけば、ひなのさんの感性に共鳴する人が少しずつ増えている証拠。だから悲観する必要はなくて、伸びしろがあると思ったほうがいい。
H わたし、メンタルがもろくて。
Y 規模が大きくなるけれど、地球が46億年続いているのは、続くことに対して「肯定する力」があるからなんです。自然には再生する力があって、その一部である人間も本来はポジティブなんですよ。
H たしかに動物たちも含めて、やっぱり自然ってポジティブだし、エネルギーをもらいます。
Y 人間だけついネガティブな思考に引っ張られがちだけど、全体的にはポジティブに働くようになっている。今の社会は戦争もあって、経済も不安だらけだけど、自然は40億年余りずっと続いてきた。仮に人類が滅びたとしても、地球は5千万年後にはまた豊かに戻る。それくらい自然って強い。人間って微々たる存在でしかないんだけど、やっぱり僕らも幸せに生きるべきだと思うんですよね。ひとりひとりが地球にとって正しい生き方をすれば、必ず再生していくから。
吉川ひなのさんの記事をもっと見る
この記事の画像一覧
photograph:AFLO interview:HAZUKI NAGAMINE
otona MUSE 2025年8月号より
EDITOR
37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。