いつしか罵倒も快感に。ドラマ『こんばんは、朝山家です。』で"キレる妻"に初挑戦した中村アンが語る「家族」とは

――『こんばんは、朝山家です。』は会話劇も見どころだと思います。演じていて難しさは感じましたか?
アン 今回の会話劇は、積み重なったものが爆発してぶつけるシーンもあれば、賢太の余計な一言にイラッとしたり。感情がのらないと表現できませんし、テンポとリズムも大切。しかも朝子さんは食い気味にいかないといけなかったので、余計難しかったですね。でも小澤さんに、”全てビックリマークをつけるテンションで堂々と言い合う”っていうアドバイスをいただいて、それが演じるヒントにもなりました。
――会話劇のテンポも最高で、1時間があっという間でした。実在する家族の日常をのぞいている感じも面白いですよね。
アン ドラマって1シーンごとに細かくカットが入りますが、朝山家はシーンをつなげて撮影しています。たとえば、トイレに入って出てから会話して玄関に行って外出する。そんな日常の流れを、演者の目線でカメラマンさんが追いかけてワンカットで撮影しているんです。だから舞台のようなライブ感があるので、観ていてあっという間に感じるかも。この撮影方法 は、現場も一体感が生まれてすごく楽しいんです。
Photograph:KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE] Hair & Make-up:AIKO TOKASHIKI text:KYOKO CHIKAMA