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「子どもが大きくなったら観せたい」ホラー作品と再会! 菅野美穂が語る最新映画『近畿地方のある場所について』

菅野さんが演じたのは、オカルト雑誌のライター・瀬野千紘(せの・ちひろ)役。


「千紘という女性は、実在のモデルになった方がいらっしゃって、見た目はおしゃれで綺麗なんだけど、内面がすごくユニーク。ホラーを愛してやまない人って、外見じゃなくて何か醸し出す空気で分かる気がします。髪型や衣装については、白石(晃士)監督から“普通の人”に見えるように、と。髪もあまり長過ぎないようにと指示がありました。ホラーの中で“普通”でいるって、逆に難しい。でもその違和感が怖さにつながっているのかなと思いました。白石監督はホラーを撮り続けてこられた方なんですけれど、現場でも本当に繊細な演出が多くて、ホラーは“演出の呼吸”で決まるんだなと思う瞬間がたくさんありました。私、これまでの現場では、脚本を読んで『ここはこうしよう』『このリアクションはこんなふうに』と自分なりの答えを、現場に持っていくことを大事にしてきたんです。でも今回は、監督がホラーを知り尽くしているからこそ、自分のアイデアは浅瀬でちゃぷちゃぷ遊んでいるレベルだなと察して(笑)。むしろ、監督がなぜそう演出されているのかをちゃんと受け取って、読み解くことのほうが大切だと感じたんです。印象に残っているのは編集者役の赤楚(衛二)さんに『もう少しホラーらしく、ドアノブ回してください』と演出をされていたこと。ガチャッて普通に開けるんじゃなくて、“何かいるかも……”という怖さを滲ませてから、そーっと回す。そういった細部の積み重ねで怖さは生まれるんだなと。だから今回は、自分の意見を持たないことがむしろ勇気なのかもと思いましたし、それが正解だったような気もしています」

©2025「近畿地方のある場所について」製作委員会

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photograph:AKINORI ITO[aosora] styling:CHIKAKO AOKI hair & make-up:TAMAE OKANO model:MIHO KANNO

素材の略号:WG=ホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、GG=グリーンゴールド、G=ゴールド、SIL=シルバー、DIA=ダイヤモンド

otona MUSE 2025年9月号より

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37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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