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「私たちは自然の一部として生きていける存在」ジュエリー作家、関谷聡美さんにインタビュー

Velnica.デザイナー小林加奈さんが、未来に繋ぎたい日本のクリエイティブ=“ONE & ONLYなヒト・コト・モノ”に注目し、今活躍するクリエイターやスポットをピックアップする本連載。今回はジュエリー作家、関谷聡美さんをご紹介します。

ジュエリーブランド「monshiro(モンシロ)」デザイナー。自身の美感のルーツである故郷・新潟での「自然と調和した暮らし」の中から生まれる、繊細なデザインが人気。

自然の美しさを次世代へ。
循環デザインへの取り組み

世界各国のヴィンテージパーツを用いた、繊細な細工が美しいジュエリーブランド「monshiro(モンシロ)」。花や虫などの細やかな描写を見たとき、久しぶりに胸が踊って夢中でブランドを調べたのはつい最近のこと。HPを見てまず驚いたのは、勝手に東京だと思い込んでいた住所が新潟にあったこと。そして、美しいジュエリーの作品たちと共に、大自然の中にあるファームの写真が並んでいたこと。これからの時代の“あり方”を見たようなその景色に胸を打たれて、早速デザイナーの関谷聡美さんにインタビューを申し込みました。 「ブランドを始めて15年になりますが、6年前に東京から新潟に移住して、里山の大自然の中で生活と制作をしています。こちらでは山の麓で見たこともない虫に出会ったり、季節の色や、光や風などの時の変化を派手かんじるようになって。意識せずとも目に映った四季折々の景色が蓄積されてデザインに投影されるようになりました。 コレクションの主として使用しているのは、各国で大切に保管されていたヴィンテージのパーツたち。すでにある美しい原材料を用いて新しい付加価値へと作り替える“アップサイクル”をコンセプトにしています。私のデザインは、接着剤を使用せずにワイヤーのみで編み上げて作られているので、時が経って、ジュエリーを着けてくださる方のライフスタイルが変わったときに、ワイヤーを外して同じパーツのまま新たなデザインへと生まれ変わらせる取り組みもしていけたらいいなと思っています」 広大な敷地には完全無農薬のハーブや野菜、田んぼが広がる自社農園があり、ジュエリーと不思議なほどなじんだ見え方で販売もされている。 「モンシロの事業活動は豊かな自然の恵みと共に成り立っていて、次世代にこれまでと同様の環境を残して引き継いでいく使命があると考えています。苗を育てていくというのはトライ&エラーの繰り返しですが、それも楽しさのひとつ。ジュエリーがひとつ完成して売れたら、ひとつ種を植えるというカーボンニュートラルにも取り組んでいます。私たちは自然の一員として生きていける存在なので、循環の仕組みについて今後も進撃に向かい合っていきたいと思っています」

鳥のピアス¥25,300

一点物のリングたち

絵本から飛び出してきたようなハチのブローチ¥19,800

バングル¥31,900

三連パールのネックレス¥33,000

ジュエリーの制作やデザインは屋内ではなく、四季の移ろいを近くに感じる屋外、自然のそばで行なっているそう

「monshiro」公式「monshiro」instagram

Velnica.デザイナー小林加奈
1975年生まれ。てんびん座。B型Rh-。著書『リトル アトリエ ヴェルニカ』が発売中。

text:Kana Kobayashi(Velnica.)

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