「長女と自給自足の超サバイバルキャンプに行ってきました♡」吉川ひなのの西表島での夏休み
限りなく人工物のない場所に身を置くと、忘れたり麻痺していたりするいろんな感覚が戻ってくる。時計を気にしていなかったからかなぁ、家のお気に入りのベッドより、蒸し暑いテントの中に置いた寝づらいコットでのほうが、なぜかぐーぐーよく寝れた。細かいことは気にしない。そうじゃないとそんなところでの生活は成立しない。ここでの生活にはすぐになじめるのに、逆に家に帰るときのほうが世界になじむまでに時間がかかる。ライトでギラギラの町とか、びゅんびゅん走っている車、人工物の多さに圧倒されて、その全ての刺激に普段こんなにも麻痺していることに気付く。今世での生まれ変わりの最終章にいるわたしには、自分の感覚や感情を奥底から呼び覚ますとてもいい時間でした。

名前忘れちゃった。この時期しか咲かない、神秘的なお花。
手付かずのジャングルを案内してもらって、滝に打たれたらいろんなものが抜けた気がした。
photograph&text: HINANO YOSHIKAWA
otona MUSE 2025年9月号より
EDITOR
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