【妻夫木聡・広瀬すず】日本に生きるすべての方、必見! 9月19日公開映画『宝島』対談インタビュー
これは人生のお話であり、あなたのお話
――お2人とも、沖縄を舞台にした作品の経験がありますし、この作品もご自身のキャリアの中で重要なものになることは確実だと思います。この作品を経て、沖縄への想いで変わられたことはありますでしょうか?
妻夫木 ようやくちゃんとした意味で向き合えた、という気がします。ずっと愛していた場所ではあったんですが、自分の力ではどうにも発信し尽くせないと感じていましたし、それに着手していないことに対して憤りもあったんです。僕は役者だから、役者として芝居を通して発信しないといけないと思うんですが、それがようやくできたのかな、と。自分が唯一発信できる芝居を通して、この作品で沖縄と向き合うことができた気がするんですよね。沖縄で知るべきこと、そして僕らが真剣に考えて向き合わないといけないことに、ようやく近づくことができたんじゃないかと思います。
広瀬 私も『怒り』の沖縄パートを経験したことで、沖縄の歴史には私たちが覚悟を持って向き合わないといけないことがある、というのは理解しています。気軽に立ち入るようなことはできないぶん、この作品で体現しようとすることにはすごく覚悟が要りましたし、挑戦したいという強い気持ちもありました。だって、こういうことを知っていくことで、自分自身の人生にも確実に影響がありますから。ある意味、今回の現場はなにかに試されているような緊張感がありましたし、そんな沖縄との縁を感じてしまうこともありました。

――最後に、小誌読者にメッセージを。絶対観たほうがいい、と私たちは思っているんですが、なにせトイレの不安を感じる長尺で、重厚な超大作なので尻込みしちゃう人も多いかな、と不安でして……。お二人の言葉でいただけると幸いです。
妻夫木 ほんと、きっかけはなんでもいいので、とにかくこの作品をご覧いただいて、映画を通して沖縄、そして日本について考えるきっかけになってくれればいいと思っています。観ていただければわかるのですが、戦後沖縄の話ではなく、これは人生のお話であり、あなたのお話なんです。生きることって、人生って、ということに向き合う機会ってそうそうないですし、だから、僕はこの作品の印象を「圧倒的生命力」と思ったんですよね。ちょっと元気がなくなってるな、とか感じている人は、この作品で前を向いて生きる力をもらってほしいですね。
広瀬 この作品を観ることで、知る機会がなかったからこそ知ることができる、と思うんですよね。物語の最後の方は、私たちが演じた役が読者の皆さんと同じ世代になりますから、観ている方も自分の生きている道を見つめ直したくなる気分になると思いますよ。
『宝島』
story 1952年、米軍統治下の沖縄。「戦果アギヤー」という若者達は、米軍基地に侵入して物資を奪い、それらを困窮する一般人に分け与えていた。ある夜の襲撃で、リーダーのオン(永山)は思いもよらぬものを手にしてしまい、失踪。それをきっかけにグスク(妻夫木)、ヤマコ(広瀬)、レイ(窪田)らは別々の道を歩み始めるのだが……。
監督:大友啓史/原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)/出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧 ほか/配給:東映、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/公開:9月19日より、新宿バルト9ほか全国順次ロードショー
© 真藤順丈/講談社 © 2025「宝島」製作委員会
衣装クレジット(広瀬さん)
ブラウス¥134,200、パンツ¥287,100、ネックレス¥112,200、ブレスレット¥ 42,900、ブラックバングル¥ 56,100、ゴールドバングル¥48,400(全てディースクエアード/スタッフ インターナショナル ジャパン クライアントサービス)
ボディースーツ¥16,000(トゥ/on PR)
パンプス¥134,200(クリスチャン ルブタン/クリスチャン ルブタン ジャパン)
ピアス¥41,800 (キャリアリング)
【問い合わせ先】
スタッフ インターナショナル ジャパン クライアントサービス TEL:0120-106-067
on PR(トゥ) TEL:03-4334-6121
クリスチャン ルブタン ジャパン https://jp.christianlouboutin.com/
キャリアリング https://careering.jp
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この記事の画像一覧
Photograph:KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
Interview & Text:MASAMICHI YOSHIHIRO
Styling:YASUHIRO TAKEHISA(妻夫木さん)、AKIRA MARUYAMA(広瀬さん)
Hair & Make-up:AZUSA OUE(妻夫木さん)、MASAYOSHI OKUDAIRA(広瀬さん)
EDITOR
37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。