一緒に生きるって、簡単じゃない。映画『佐藤さんと佐藤さん』岸井ゆきの×宮沢氷魚インタビュー
ふたりで歩くと、景色は少しだけ広くなる。

宮沢さんは最後にこう語ってくれた。
「15年のふたりの物語を2時間の映画にしているから、“こういうときの、この言い方はダメだな”ってすごく分かりやすいんです。でも、実際の生活の中ではそういう瞬間なんてなかなか見つけづらい。振り返っても“何がしこりだったんだろう”ってはっきりしないことも多いですよね。だけど確実に、誰にでもそういうものはある。この映画を通して、今まで“まあ大丈夫だろう”と流してきたことを、ちょっと立ち止まって“本当にこれでいいのかな”って考え直すきっかけが、観ていただいた人には生まれるかもしれません」
人生には、ゆっくりと温度が変わる朝がある。コーヒーが冷める手前のぬるさみたいな、名前のつけにくい時間。ふたりで暮らすというのは、たぶんそういう時間をいくつも通り抜けることだ。すれ違いは静かで、愛は頑固で、この映画にはどちらも大切に描かれている。

【映画情報】
監督:天野千尋(「ミセス・ノイズィ」ほか) 脚本:熊谷まどか、天野千尋
出演:岸井ゆきの 宮沢氷魚 ほか
製作幹事 : メ~テレ/murmur/ポニーキャニオン 制作プロダクション:ダブ
配給:ポニーキャニオン
©2025『佐藤さんと佐藤さん』製作委員会
この記事の画像一覧
photograph:SHUYA NAKANO
EDITOR
37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。


















