あなたは何を伝えて、どんな気持ちを受け取りたいですか?【天海祐希・高橋文哉インタビュー】映画『クスノキの番人』1月30日公開
――原作を読んだときにどう感じたか教えてください。
天海祐希さん(以下天海) 私は千舟さんとして読んでしまったのですが、千舟さんの背景にぐっとくるものがありました。ずっと後悔しながら生きてこられた方だけど、表向きは凛としなければいけない。そんな千舟さんが人生の終焉に向かっているときに、最後に見つけた希望というのが玲斗くんで。なかなか自分の弱みを見せられなかった千舟さんが、彼にだけ心情を吐露するのがとても切なかったです。
東野先生の文章って、人に対する温かさというか、情にあふれていると思うんです。一見すると冷たいと感じる言葉でも、その裏に隠された何かを探り取れるというか。『クスノキの番人』は、立場や状況などによって受け取り方は違うかもしれないですが、少し時間をおいて読み返してみると新しい発見があるんですよね。そこが本当に素敵だな、って。
高橋文哉さん(以下高橋) 1冊に集約されているパワーが、本当に大きい本だと思いました。読み手に想像させてくれて、その想像もすごくしやすくて。なので今回、アニメーション映画化ということで台本をいただいたときに、この作品に関わる方々のいろいろな愛が集約されていると感じました。
天海 アニメーションでは、この作品の根底に流れているクスノキへの想いがずっと描かれていて、絵になることで受け取れた情報がさらにありました。心温まるだけでは済まない映画にもなっている。痛いし、切ないし、苦しいんだけど、そのなかにも深い優しさがあるんですよね。原作も、なんだか……わー、ってなりながら読みました(笑)。
――当初、『クスノキの番人』はファンタジー作品かと思っていました。でも物語が進んでいくとぜんぜん違って、現代の日本が抱える社会問題なども組み込まれていたからか、いろいろと考えさせられました。同時に温かい気持ちにもなって……。
天海 東野先生のミステリーもそうですけど、犯人に対しても救いや優しさがあるんですよね。この本も読み終わった後に、大きな温かさに包まれた感覚になりました。言葉にできない何かを、この作品を通して受け取り手に伝えてくれている。どう受け取るかは人それぞれで幅広く自由。そこが素晴らしく、面白いところですよね。
高橋 東野先生の作品に出てくる登場人物は、一人ひとりにちゃんと人としての魂が宿っていると感じます。それぞれのキャラクターに人間らしさも感じられ、演じる上でもなんのフィルターもなしに投影できるのはすごく素敵だなと思います。

Interview & Text_KYOKO CHIKAMA
Photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
Styling_TOKITA(高橋さん)、CHIYOKO AZUMA(天海さん)
Hair & Make-up_ TOSHIYASU OKI(高橋さん)、FUMI TAKESHITA[TAKESHITA HONPO](天海さん)
衣装クレジット(天海さん)
シャツワンピース¥52,800(レキップ)、パンツ¥50,600(アドーア/アドーア六本木ヒルズ店)、重ね付けしたイヤーカフ大¥280,500、イヤーカフ中 各¥225,500、リング¥277,200、ダブルフィンガーリング¥88,000、ブレスレット¥239,800(全てヒロタカ/ヒロタカ 表参道ヒルズ)
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