【長澤まさみインタビュー】結婚発表後初の表紙登場!「スキニーは私の定番。その感覚が久しぶりに戻ってきたよう」

2026年、人生における新たな一歩を踏み出した長澤まさみさん。撮影現場で交わされた祝福の言葉に、「ありがとうございます」と晴れやかに微笑んでいらっしゃいました。そんな彼女に着ていただいたのは、デザイナーが変わったばかりのメゾンからピックアップしたフレッシュなお洋服たち。ブランドの伝統的なコードは大切に守りつつ、新しい風が吹くようなコレクション……。まさに今の長澤さんにこそふさわしいルックの数々。ファッションについて、またこれからの長澤さん自身について、貴重なお話を聞かせていただきました。
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人との距離も芝居との距離も、もう一段、深いところへ。
新体制となったブランドのルックを纏いながら、長澤まさみさんは変わることと受け継ぐこと、その共存を肌で感じ取っていた。目新しさに目を奪われるというより、そこに流れる時間や思想を確かめるように。
「春らしくて、どれもカラフルで。それぞれのブランドが、これまでに大切にしてきたイメージを受け継ぎながら、新しいデザイナーによって新しい解釈で更新されている。それがひしひしと伝わるルックが多かったなと思いました。ディテールの美しさや素材のテクスチャーなど、見ているだけでも存在感があるけれど、実際に袖を通すと、ちゃんと服としての機能が備わっている実感もあって。着心地だとか、からだの動かしやすさなど、見た目の美しさだけじゃなくて、すごく現実的な部分にも完成度の高さを感じられました」
【MAISON MARGIELA】昨年就任した新クリエイティブ・ディレクターは、マルタン・マルジェラと同じアントワープ王立芸術アカデミー出身のグレン・マーティンス。ジャケット¥1,056,000、ドレス¥422,400、シューズ¥176,000、スカーフ¥48,400、リング¥101,200(全てメゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパン クライアントサービス)、タイツはスタイリスト私物
ものづくりは、人の手に届いて受け取ってもらってこそ完成する
着用したBALENCIAGAのドレスには、ポケットが備わっていた。
「ドレスなのにポケットが付いているのって、すごく今っぽいですよね。ドレスは、我慢して着るものだった時代もあったと思うんです。コルセットを締めて、からだのラインを整えてから着る、というように。でも今は、その前提で作られていない。もちろんドレスにはドレスの美学や、品格、佇まいがあります。それは今も変わりませんが、女性が日常的に働き、生きている現代に、その美しさを一方的に押し付けるような作り方は、どのブランドもしていない気がします。ちゃんと“着る人の生活”を前提にしている。その感覚が、服の細部から伝わってきました。たった一着の中にも、時代の移り変わりが投影されている」

【BALENCIAGA】ヴァレンティノから活躍の場をバレンシアガに移したピエールパオロ・ピッチョーリによる待望のコレクション。ドレス¥1,177,000、シューズ¥177,100※共に予定価格(共にバレンシアガ/バレンシアガ クライアントサービス)
なかでも、CELINEのスタイリングには、盟友でもある俳優・スタイリスト野波麻帆さんの感性と、長澤さんらしさが重なる。
「若いころは、スキニーが相棒。動きやすさ重視だったし、形が本当にキレイで、自分の体形に合うという理由で愛用していました。昔から私のことを知っている野波さんが、そこをちゃんと拾ってくれたんだと思います。最近はワイドが多いけれど、トレンドや時代が移り変わってもスキニーは私の定番。年齢を重ねて手放すアイテムもある一方で、逆に“今またこれをはきたい”と再燃することもある。その感覚が久しぶりに戻ってきたようで、少し懐かしかった」

【CELINE】フィービー・ファイロ時代に10年間デザイン・ディレクターを務めたマイケル・ライダーが今季より古巣に復帰、アーティスティック・ディレクターに。デニムシャツ¥154,000、ハイネックトップス¥115,500、ジーンズ¥143,000、ブーツ¥209,000、キャップ¥84,700、スカーフ[90×90㎝]¥86,900、リング¥83,600、ベルト¥79,200※全て予定価格(全てセリーヌ/セリーヌ ジャパン)
ファッションは巡る。その言葉を実体験として理解できるようになった。
「ただ、過去に流行っていたものをそのまま着ると、正直、自分には似合わないことも。でもそれを若い子たちが着ると、驚くほどしっくりくるのが面白いんですよね。洋服って、行き先がちゃんとあるんだなと思います。古着ひとつでも、私たちの世代が選ぶものと、若い世代が手に取るものはまったく違う。その違いこそが、ファッションの面白さなんだと思います」
巡るけれど、同じにはならない。新体制のブランドにも同じ視点を向ける。
「GUCCIにも、デムナ(編注:GUCCIの新アーティスティック・ディレクター)っぽさがすごく感じられるんですけど、だからといって、これまでのイメージが失われているわけではないんですよね。アイコンとなる要素を大切にしながらデザインされていて、新鮮さの奥には、手にする側にとっての安心感、信頼がちゃんと残されている。ブランドの継承は、作り手だけで完結するものではなくて、受け取る側の存在も前提にあるのだなと感じられました」

【GUCCI】熱狂的なファンを多く持つデムナがアーティスティック・ディレクターに就任したグッチからは、長澤さんの滑らかな肌を引き立てる黒のドレスを。ドレス¥3,575,000、イヤリング¥385,000(共にグッチ/グッチ クライアント サービス)
作ること、受け取られること、その往復の中で初めて完成するという感覚は、長澤さんの仕事観とも深くつながる。その感覚をよりはっきりと刻んだ出来事があった。
「コロナ禍明けに参加した松尾スズキさんのミュージカルで、公演の最後に、松尾さんが客席に向かって拍手をしたんです。出演者やスタッフだけじゃなくて、この舞台を一緒に成立させた人たちとして。マスクをする、私語を控える……感染が広がらないように気をつけながら、最後まで公演を守ってくれた。そのおかげで無事に舞台を終えられた。ここまで一緒に来てくれてありがとう、という意味の拍手だったと思います。舞台も映画も、作り終えた時点が完成じゃなくて、人の手に届いて、観てもらって、何かを受け取ってもらって、そこまで含めてようやく完成といえる。その間には、たくさんの工程や人の手があって。どの仕事においても、そういったレイヤーが必ず存在します。その中で、自分がどこに立っているのかをちゃんと理解していたいなと思っています」
Profile_長澤まさみ(ながさわ・まさみ)/1987年生まれ、静岡県出身。2000年に映画『クロスファイア』で俳優デビュー。映画『MOTHER マザー』で第44回 日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞を受賞。近年の出演作に、映画『キングダム』シリーズ、『スオミの話をしよう』『ドールハウス』『おーい、応為』、ドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』、NODA・MAP『正三角関係』、Bunkamura Production 2025「おどる夫婦」などがある。
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この記事の画像一覧
photograph:KATSUHIDE MORIMOTO
styling:MAHO NONAMI
hair:YU NAGATOMO[home agency]
make-up:SUZUKI
model:MASAMI NAGASAWA
text:HAZUKI NAGAMINE
otona MUSE 2026年4月号より
EDITOR
37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。






![【CELINE】フィービー・ファイロ時代に10年間デザイン・ディレクターを務めたマイケル・ライダーが今季より古巣に復帰、アーティスティック・ディレクターに。デニムシャツ¥154,000、ハイネックトップス¥115,500、ジーンズ¥143,000、ブーツ¥209,000、キャップ¥84,700、スカーフ[90×90㎝]¥86,900、リング¥83,600、ベルト¥79,200※全て予定価格(全てセリーヌ/セリーヌ ジャパン)](https://otonamuse.jp/wp/wp-content/uploads/2026/03/2604_NagasawaMasami_005-1-240x320.jpg)











