菅野美穂インタビュー「まわりがどんどん若くなっていく。そこに教わりに行く感覚」映画『90メートル』3月27日公開

3月27日公開、映画『90メートル』で菅野美穂さんは難病を患った高校生のひとり息子がいるシングルマザーを演じています。この作品、中川駿監督のオリジナル脚本作品で半自伝的物語。公開時39歳の中川監督が実際に30歳で母を失った経験もあり、「終末期医療」「ヤングケアラー」の問題をリサーチした上で映画の軸を決めよう、と思われたそうなんです。
息子役には映画『ラーゲリより愛を込めて』『君たちはどう生きるか』の出演でも注目を集める山時聡真さん。これが……1977年生まれの菅野さんと同世代の方はもちろん、介護を経験された方、また「親が病気になったらどうしよう」「自分が病に倒れたらどうなるんだろう」と想像したことがあるすべての方にそっと、けれども力を込めてオススメしたい、しみじみといい作品でした。どうしてタイトルが『90メートル』なのかは、ぜひ、映画をご覧になってはじめて知ってください。よくある難病秘話ものとは一線を画す、親子の絆の物語について、そして同世代のあるあるについて。オトナミューズは菅野さんにゆっくりお話を聞かせていただける機会を得ました。聞き手は映画ライターのよしひろまさみちさんです。

――『90メートル』、素晴らしい作品でした。高校生の一人息子と2人暮らしで難病を抱えた母親役、すごい役に挑戦されましたね。
菅野美穂(以下 菅野) そうですよね。病気を抱えている設定なので、きちんとした知識を持っていないとダメですし、病を抱えて奮闘していらっしゃる方々にも失礼がないよう覚悟が必要だなって思いました。脚本には息子が母を思うがゆえに接することの難しさがあること、葛藤が描かれていたんですが、監督のすごく優しい目線を感じたんですよね。脚本を読んですぐ、中川監督とご一緒させていただきたいなと思いました。役作りの準備を進める中で「自分でできることが少なくなっていく自分」と向き合わなきゃいけないことや、その中で考えてしまうようなところもあることに思いを馳せつつ、紙資料はもちろん映像資料で勉強させていただきました。役だからといって、野次馬根性でずかずかと土足で踏み込んでいくようなのも違いますし、当事者の方がご覧になる機会があったときに、失礼にあたらないような役作りをしていきたいと思ったんですよね。もし私が若かったら、燃え尽きるまで研究しようみたいな気持ちでやったと思うんですが、歳を重ねて出会えた役だからこそ、今の私がどういうふうに感じて、思いを馳せることができたのか、ということにこだわって演じられたと思います。

『90メートル』
story 母・美咲(菅野美穂)と2人で暮らしてきた佑(山時聡真)。佑が高2になったとき、美咲が難病でからだが不自由になり、彼女の介護をすることに。ケアマネージャー下村(西野七瀬)らの助けでギリギリ生活を維持していたが、彼には大学進学で上京するか母との生活を続けるかの選択が……。
監督・脚本:中川駿/出演:山時聡真、菅野美穂、西野七瀬、南琴奈、田中偉登 ほか/配給:クロックワークス/公開:3月27日より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
© 2026 映画「90メートル」製作委員会
interview&text_MASAMICHI YOSHIHIRO
photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
styling_CHIKAKO AOKI
hair & make-up_ICHIKI KITA[Permanent]
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