菅野美穂インタビュー「まわりがどんどん若くなっていく。そこに教わりに行く感覚」映画『90メートル』3月27日公開
――多分今の若い方、ほとんどそうなんでしょうけど、昭和のど根性世代からするとすごくヘルシーですよね。高校生の息子がいる母役というのはちょっと早かったですか?
菅野 あ、そうでもないですよ。年齢的には私にも高校生くらいの子がいてもおかしくないですから。うちはまだ小学生ですが、確実に佑の世代になることをちょっと考えちゃいましたよね。こんな素直ないい子に育ったら嬉しいな、と思ってました。
――この作品は素直な母への思いを描きつつも、ヤングケアラーの問題にも踏み込んでいるのが素晴らしいですよね。
菅野 そうなんです。私もこの問題を調べれば調べるほど行き届かないところや、高齢化社会の日本だからこそできることがあるはずなのに人手が足りていないこと、サポートも及んでいないところがあるんですよね。私がどうこうできることではないんですが、とはいえ、大人が道筋を整えてあげなきゃダメだ、と思いました。
――劇中でも大人たちが勝手なこと言ってますよね……。佑の先生が「困ったら先生に言っていいんだぞ」って言うけど、何言ってんだって思っちゃいました。追い詰められれば追い詰められるほど、こういう子は言わないはず。
菅野 そうなんですよね。ちゃんとしたい、ちゃんとやってる子ほど言い出せないですもの。私の父が10年前に他界しているんですが、最期に介護してたんですよ。家族24時間体制で。そうすると、みんな疲弊していってどんどん不機嫌になって喧嘩になるんですよね。結局は心もからだも健康でないと、人のケアなんてできたもんじゃない。
――まさにそこですよね。
菅野 それに介護する側だけでなく、される側の気持ちも考えないといけませんしね。コミュニケーションが絶対必要。認知に問題が起きたらソレすらできなくなるので、ピンピンコロリが一番ですよね……一番むずかしいんですが(笑)。
――わかりみがすごいです。あたし、毎朝仏壇にそれお願いしてますよ。
菅野 何か突発的に起きても絶対に延命治療されるから、それこそ夢物語でしかないんですけどね(笑)。私たちの世代が背負っていく十字架みたいなものになりそう。

――そんな十字架を背負った私ら世代にメッセージを。
菅野 監督がおっしゃってたのは、僕のこれまでの人生では分かりやすい「悪代官みたいな人」には会ったことないんですとおっしゃってたんです。でもそれって多分、中川監督がいい人だからだとも思うんですよね。この映画のよさは、人生は優しく、人は優しいっていうことをそよ風に乗せてこちら側に届けてくれるようなところがあるんですよ。厳しいこと、つらいことも描かれているし、現実にある問題もきちんと入っていますが、これを観て人の優しさを信じるのも大事だと感じてもらいたいですね。

映画『90 メートル』
3月27日(金)全国公開
©2026 映画『90 メートル』製作委員会
配給:クロックワークス
キャスト:山時聡真 菅野美穂
西野七瀬 南琴奈 田中偉登
監督・脚本 : 中川駿
主題歌:大森元貴「0.2mm」(ユニバーサル ミュージック / EMI Records)
ジャケット¥181,500、ブラウス¥86,900、パンツ¥121,000(全てヌメロ ヴェントゥーノ/イザ)、イヤーカフ¥337,700、イヤリング¥312,400、左手人さし指リング¥679,800、中指リング¥4,180,000、バングル¥1,694,000(全てTASAKI)
この記事の画像一覧
interview&text_MASAMICHI YOSHIHIRO
photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
styling_CHIKAKO AOKI
hair & make-up_ICHIKI KITA[Permanent]
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