楽しいこと=愛情だと確信に変わった。長澤まさみが語る、野波麻帆にスタイリングを依頼した理由
撮影も長澤まさみ「らしさ」にフォーカスされた。自分らしさという言葉を耳にすると、素だったり、ナチュラルな一面をイメージしがちだが、長澤さんが考える「らしさ」とは、もっと内側に宿る、まったく違ったもの。
「今の自分らしさを言葉にするなら、楽しむこと、楽しみたいと思う心そのもの。それが叶ったスタイリングになったと思っていて。ただのシンプルじゃなくて、ちゃんとスタイリングのアイデアが盛り込まれていたり、チャレンジしてる感じもあって、“洋服を楽しんでいる”という言葉がすごくしっくりくるものばかり。洋服って、これ似合うかな? と試行錯誤したり、気分に合わせて選び取っていくものだと思うし、そこに楽しさを見出していきたいとも思っていて。ファッションセンスは人それぞれだけど、楽しむことは誰にだってできるはず。普遍的であり根本的な喜びが今回のスタイリングには詰まっていた気がします。たった一着しかない古着の魅力、アート感覚で楽しめるデザイナーズのアイテム、お値段が安くても高くても、やっぱり自分の感性で選ぶこと自体が大きな刺激になるし、その積み重ねによって自分らしさは育まれるのかなと思うんです」
photo:SHUNYA ARAI[YARD] styling:MAHO NONAMI hair:RYOJI INAGAKI[maroonbrand] make-up:KOTOE SAITO styling cooperation:RANKO ISHIBASHI model:MASAMI NAGASAWA interview & text:HAZUKI NAGAMINE
otona MUSE 2024年4月号より