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オトナミューズ編集部

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映画『ラストマイル』満島ひかりインタビュー「野木さんの描く物語は、その人の隠せない個性がこぼれて面白いんです」

ミューズの肖像 満島ひかり【2024年10月号カバーミューズ】

柔らかさと強さ、そしてしなやかさのミクスチャー。トップス¥237,600、グローブ¥275,000、球体のブレスレット各¥511,500(全てアライア/リシュモン ジャパン株式会社 アライア)

—満島さんの身体がエレナに一種の拒否反応を起こす状態といいますか、役からはみ出る瞬間を意図的に見せる、ということですよね。

 

「ネットの海が広がるように果てしなくて、身体が芯から冷える物流倉庫のセットにいると、社会のシステムにのまれて働く私たちの哀しさをよく感じました。「いつからこうなったんだろう」とか「ものすごく絡み合ってしまったなぁ」とか、エレナの目を通して見つめる現実は笑うしかないように思えて哀しかった。ある種システマティックに進む撮影もあるときに、どうしてもうまくいかずに発生してしまう役とのズレやバグを、映画の物語だけじゃなくて、社会の渦の根底にある感情とリンクさせたいなと考えていました。過去に何度も傷ついた人は『ひとりの力で世界は変えられない』と気づくのだと思います。ドライで温かい彼女と私には、想像よりも接点が多かったと思っています」

 

—システムに染まった人物であるエレナの人間性が、満島さんを通してにじみ出るポイントを作るのですね。

 

「そのひとつが、衣装です。衣装合わせの際に『いつでもどこでも荷物が届いて、欲しいものが買えるお話だから、どこでも買えないお洋服が着たいです』とお願いして、衣装はほとんどヴィンテージのものになりました。可愛いもので気分を上げてみたり、自分を保つために『私しか着ていない服』をお守りにしたり、存在感のあるジュエリーたちはちょっとした武装?  そんな解釈からのアイデアです」

 

—満島さんのお話を聞けば聞くほど、本当に難役だったのだなと感じさせられます。

 

「『MIU404』メンバーの撮影が終わった際に綾野剛さんが『満島の役、難し過ぎない?  大丈夫?』と心配してくれていたとスタッフさんから伺いました。その言葉に『綾野君が分かってくれる!』とエールをもらって頑張れたので、綾野君には今度お会いする際に美味しい菓子折りでも持っていこうと思います(笑)」

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photo:MITSUO OKAMOTO styling:TOMOKO KOJIMA hair:KEIKO TADA[mod’s hair] make-up:NAOKI ISHIKAWA
set design:HARUKA KOGURE model:HIKARI MITSUSHIMA interview & text:SYO

otona MUSE 2024年10月号より

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37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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