「年齢はただの数字ではない」51歳の梨花が語る、年齢を重ねる上で必要なセンスと得られたもの
ラジェンドゥリは小さな場所であり希望。
なりたい自分ややりたいことが詰まってる
……楽しい。こういう美容法の話って、いつまででもしていられる。しかも他ならぬ、梨花さんとだ。確かに梨花さんの肌は今、内側から発光しているようにツヤがあり、明らかに調子がいい。
「そうなんです。確かに、今回の帰国でも、肌のメンテナンスにまだ1回しか行ってないかも……。いつもならもう何回かは行くんですけどね。気負わなくなったからかな(笑)。2019年から皮膚病理研究科の先生とふたりで作り始めて、すごくいいものができて、4年以上、発売もせずひとりで試作品を使い続けていただけなんです(笑)。『いつ発売するんでしょうね〜』なんて言いながら。好きで作ったものだし、手に取った人に満足してもらえる1本だと思っているけれど、でも第1のお客さんと消費者は、自分自身。こういうのがありますってお伝えできるようになったけれど、興味を持って使いたいと思った方が使ってくださればいいのかな、って」
ラジェンドゥリからは今後もこうして、梨花さんの本音と本気のアイテムが突然投げられてくるに違いない。
「ラジェンドゥリは小さな場所であり、希望でもあります。これから私がなりたい自分も、やりたいことも詰まっている。ずっとお仕事をご一緒したかったナターシャ・サウィッキ・ミードさんにクリエイティブディレクターをお願いできたこともそうだし、いつかこのオイルを海外でも発売できたらいいな、という夢もあります。ラジェンドゥリのインスタアカウントはみんなと語らえる場所になったらいいし、そのときいつもよりちょっと深い話もできるかもしれない。これからの人生でトライしてみたいことってそんなに多くはないけれど、51歳の今もなりたい自分があるんです。
今、自分で考えてることとか、できることとか。私自身、歳を重ねることから、得られたものとか。私は子育てが少しだけ落ち着いて自分の時間が持てていることも大きいと思うのですが、『見られるから』『人前に出るから』『仕事があるから』キレイにしなくっちゃっていうの、もうやめない? と自分自身に対して思っていることとか……なりたい自分を考えたり、共有したり。シェアしたい、とひと言で言うのは難しいんですけど、表現する場所になるといいなと思っています。
photo:YUKI KUMAGAI hair:KOICHI NISHIMURA[VOW-VOW]
make-up:UDA[mekashi project] model:RINKA
otona MUSE 2024年2月号より