BEAUTY

【もっと話そう! Hello Femtech】
今、気になるフェムケアについて
SHELLYさんと本音トーク!【前編】

近年、さまざまな広がりを見せる“Feminine(女性)+Care(ケア)”市場。ただのブームで終わらせず、もっと生活を豊かに過ごしやすくするために、私たちが今、取り入れるべきことや課題とは? 先日、タレント・SHELLYさん、W CLINIC 総院長・足立真由美先生、フェムテック専門商社「アジュマ」PR・山本あやのさんの3人を迎えて都内某所で行われた『otona MUSE』をはじめとする、宝島社6誌合同インスタライブ。今回はライブ中収まりきらなかったからだのこと、性のこと、そして社会に関する3人のおしゃべりの様子を、余すところなくお届けします!
━━━自身のYouTube『SHELLYのお風呂場』にて、性教育について発信しているSHELLYさん。性教育チャンネルを持つようになったきっかけは? SHELLYさん(以下S) もともと10代、20代のころから性教育について興味があって。緊急避妊薬が薬局販売になるかどうかが議論されたり、若い女のコがトイレに赤ちゃんを産み落としてしまったニュースを見たりするたびに、もっと女のコたちに知識が身についていれば、傷つかずに済むのではないかと、ずっと発信したかったんです。そしてコロナ禍をきっかけにYouTubeチャンネルを開設しました。 足立先生(以下A) 私自身二人の子どもがいるのですが、周りのお母さんたちを見ても、自分自身が性について“知らない”という親御さんが多いんですよね。 山本さん(以下Y) 自分が知らないと、いざ子どもにも教えようにも難しいですよね。弊社でも、性教育本を多数取り扱っているのですが、親子で一緒に読むものが多く、実際親御さんが自分の勉強のためにと買われていきますね。 S どうしても日本って、若いうちからSEXさせないために、“妊娠怖いよ〜”とネガティブな性教育をしてしまっている問題がある。だから、SEXの話をするのもタブーだし、自分のからだに触れるのも怖いという方が多い。こういう風に性教育を発信するようになって、いろいろな世代の方とお話しする機会が増えましたが、タンポンがどこに入るか分からないという40代の女性とか全然いる。それだけ女性器がタブー視されてきたんだなぁと。 Y 自分の膣を見たことがない人もわりといらっしゃいますもんね。 S 腫れたり、赤くなったりと膣まわりの異常が出たときに気づけない場合もあるから、自分の普段の状態を把握しておくことは本当に大切なこと。だからこそ、自分の膣を鏡でしっかりと観察して、定期的に向き合ってほしい。 A 一生付き合っていくものですからね。 S そうなんです。色もカタチもみんな違って、みんないいんです。そんな自分のからだを愛するためにも、やっぱり自分と向き合わないと。

2020年12月からスタートさせたYouTube『SHELLYのお風呂場』。性について正しい知識を持つことが、自分を守り、選択肢を広げることになると発信。お風呂場=性教育する場に適しているからだとか。

「ちゃんと鏡で自分の膣の状態を把握することが大切」(SHELLYさん)

A デリケートゾーンのケアをすることは、自分と向き合う意味でも、大切なことだと思うんです。でも実際、洗い方を知らない人って意外と多いんですよね。 S そんな方には、ぜひYouTubeの女性器の回を見てほしい! 本当に繊細な場所だから、絶対雑に扱わないで〜! Y デリケートゾーン用ソープは海外ではメジャーですが、日本では数年前から広まってきたので、必要ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。でもSHELLYさんがおっしゃる通り、デリケートゾーンはとても繊細な場所。この部分は酸性に偏っていて、それにより雑菌の侵入を防いでいます。そこにアルカリ性の強い石鹸を使ったり、ゴシゴシ洗うような刺激を与えてしまうと、pH値を崩し、トラブルを招きかねないので、なるべく専用ソープで優しく洗っていただきたいですね。そしてできれば、お風呂上がりは保湿ケアもしてほしい。 A もはや肌のケアと一緒ですね。 Y むしろ粘膜に近いので、顔よりもデリケートで乾燥しやすい部分ですからね。最近では、いろんなブランドから専用アイテムが登場していますし、ドラッグストアなどでも取り扱うようになったので、以前よりは手が届きやすいと思います。「YES」というブランドのソープは、フォームで出てくるので刺激レスに泡で優しく洗うことができます。 A 見た目もおしゃれですね。 Y お風呂場に置いておいても可愛いし、楽しくケアできるのもいいですよね。モイスチャージェルは、成分の95%がオーガニックで肌に優しいのがポイント。性交痛がある方は潤滑剤としても使えますし、最近では脱毛後の保湿ケアとして使う方もいらっしゃいますね。 A 確かにナチュラルな成分なら、脱毛後のデリケートな肌でも安心ですね。やっぱり脱毛後の肌は乾燥しやすいので。

【デリケートゾーンケアグッズ】左から:ジェリータイプ。インティメイト・モイスチャージェル VM 100mL ¥3,630、優しい洗い心地。インティメイト・フォームウォッシュ ローズ 150mL ¥3,080(LOVE PIECE CLUB)

「丁寧にケアすることでからだと向き合うきっかけに」(山本さん)

Y 最近では“介護脱毛”といったワードもよく聞きますし、VIO保湿の需要も増えているのではないでしょうか。 A VIO脱毛の患者さんは確実に増えていますね。特に白髪になってしまうとレーザーが反応しにくくなるので、その前に、と駆け込みで来るオトナミューズ世代が多いですね。 S 私もニュースで介護脱毛の話題を見て、将来を見据えて脱毛しました。毛のある・なしは本当に人それぞれの好みでいいし、正解はない。だけど、毛があることで蒸れたり、ニオイのもととなったりする場合もあるので、衛生面から見たら、毛はない方が私には都合がよかったです。 Y 先ほどの話に戻っちゃうけれど、毛がないことで、自分の膣や膣まわりを観察しやすくなるという利点もありますしね。 S あとは生理のときに、経血が毛についたりしないから、その点でも快適! A もし初めてのVIO脱毛に不安がある、という方は、私たちのクリニックもそうですが、婦人科に脱毛マシンがあるクリニックもあるので、婦人科の医師に相談しながら行うのもオススメです。 Y それは安心だし、心強いですね〜!
━━━先ほど脱毛のときにも話題が出ましたが、生理中をいかに快適に過ごすかが、話題になることが増えましたよね。 S 世界的に、生理は恥ずかしいものじゃないし、どんどんオープンにしてこうよ! ってムードですよね。サニタリーグッズの選択肢の幅も広がっているし、その情報交換もできるから、とてもいい傾向。 A さまざまなサニタリーグッズが発売されていますが、その人のライフスタイルや使用感の好みもあるので、どれがベストという正解はありません。でも、自分に合うサニタリーグッズに出会えたら、QOLが段違いに変わるので、気になるものがあったら、どんどんトライしてほしいですね。 S 私はここ5年ほど、月経カップを愛用しています。慣れるまでは練習が必要ですが、使いこなせるようになったら圧倒的に楽! 経血が肌に触れないから衛生的だし、そのままジムに行っても、温泉に行っても全っ然、漏れない! A 経血の量や塊の有無などで自分の健康状態を把握できるからと、うちのクリニックの婦人科医もオススメしていますね。 S そうそう! ナプキンだと、意外と経血の変化に気づけなかったりする。それにゴミにならないから、環境にも配慮できるところもいいんですよ。 Y そうなんです! 月経カップは繰り返し使えるので、環境にもお財布にも優しいのもメリット。この「INTIMINA」のリリーカップワンは、消費期限が約5年と、なかなか持ちがいいんです。 S 私もそれ持ってます〜! パカパカ折りたためてコンパクトになるから便利なんですよね。これ実は、わんちゃんがお散歩のときに使う、折りたたみ式の携帯ボウルを参考にしたとか……。 A 確かに言われてみれば(笑)! Y いつでもポーチに入れておけるサイズ感だから、急な生理でも安心なんですよ。震災があったときに、ナプキンが行き届かなくて大変な思いをしたという話もよく聞くので、避難グッズに月経カップを常備しておくのもオススメです。

【月経カップ】開きやすさと柔らかさを備え、脱着がスムーズに行えるので初心者にオススメ。専用のケース付きなので、持ち運びにも便利。リリーカップワン ¥5,500(LOVE PIECE CLUB)

「月経カップは慣れれば本当に楽! 自分の健康状態も一緒にチェックできちゃう」(SHELLYさん)

トークに参加してくれたのは…

タレント・SHELLYさん(中央)
情報番組やバラエティで活躍するタレント。4月スタートのフジテレビ系『サスティな!〜こんなとこにもSDGs〜』(毎週土曜9:55〜)ではMCを担当。2020年12月にYouTubeをスタートさせ、正しい性知識を身につける大切さを啓蒙。

医療法人涼葵会理事長、W CLINIC 総院長・足立真由美先生(右)
形成外科、美容皮膚科、美容外科医としての経験を活かし、“美は健康なからだから”をテーマにした「W CLINIC」を大阪に設立。その7年目の節目に、本質的な美を追求するため、美容医療+婦人科の「W Femina Clinic」を開院。

フェムテック専門商社「アジュマ」PR・山本あやのさん(左)
日本初のフェミニズム・フェムケアショップ「LOVE PIECE CLUB」PR。フェムテック総合商社「アジュマ」にて、世界中からフェムテックプロダクトをセレクトしているため、最新のフェムテック動向にも詳しい。

いかがでしたか? 次回後編は、最近話題のセルフプレジャーグッズ、膣トレ、婦人科とヘルスリテラシーに関する本音トークをお届けします。

photograph:KAORI IMAKIIRE(model) / styling:SAYAKA NODA(SHELLYさん分) / hair&make-up:NAO MORITA(SHELLYさん分)、MAMI NUMATA[ilumini.](足立先生、山本さん分) / text:EMI TANIGUCHI

otonaMUSE 2022年6月号より

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