BEAUTY

薄毛、抜け毛…どうする!?
大人のナイーブなお悩みに
W CLINIC足立先生がアンサー!

なんだか以前より髪のボリュームが減って、地肌が目立ってきたような? いざ目の当たりにするとどうしたらいいか分からない、髪に関するナイーブなお悩み。W CLINIC総院長足立先生に美容医療でアプローチできる薄毛・抜け毛治療法を伺います。

お話を伺ったのは
医療法人涼葵会 理事長・W CLINIC 総院長
足立真由美先生

Profile_形成外科医、美容皮膚科・美容外科医としての経験を活かし、“美は健康なからだから”をテーマとした「W CLINIC」「W FEMINA CLINIC」を設立。医療行為だけではない、からだ本来の健やかで美しい状態を提唱し、ホリスティック医療を取り入れた多彩なアプローチで最新の美を提供。

早めのメンテナンスが
未来の健康な髪を守ることに

「現在、日本人の薄毛に悩んでいる人の割合は、男性ですと5人に1人、女性ですと6〜10人に1人といわれています。私たちのクリニックに治療に来る患者さんは40代後半から50代以降の方が多いのですが、薄毛に悩む人は年々増加の傾向にあり、若い層にも悩んでいる方が増えているという話も最近多く聞きます。 原因は、食生活やストレスなどさまざま考えられますが、ホルモンが原因となると女性と男性では治療法が変わってきます。男性の場合は薄毛になるメカニズム&その薄毛を食い止める治療法が分かっているのに対し、女性はさまざまな原因が複雑に組み合わさり、根本的な原因や治療法は未だ解明されていません。 女性のからだ的にも飲める内服薬が限られており、男性のように薄毛を食い止めることはできないため、頭皮の血流を上げて、髪によい栄養素を行き渡らせて発毛を促す治療法が主流になります。美容医療はニーズに合わせたアプローチ法がさまざまありますが、内服薬での治療が基本。厚生労働省に認められた育毛剤の成分、ミノキシジルをメインに服用します。しかし、ミノキシジルはダイエットやストレスなどによる薄毛には実は効果がなく、頭皮コンディションがよくない場合も薄毛や抜け毛トラブルを引き起こすため、お悩みがあるようでしたら、まずは診察に来ていただき、医師に相談しましょう。 同じことを繰り返しますが、女性の薄毛の原因は分かっていません。つまり、今は大丈夫でも誰にも起こり得るともいえます。髪はお化粧などでごまかせるものでもなく、一度薄くなってから健康な髪を生やすのは、根気も時間も要ります。だからこそ、お悩みがあるようでしたら早めのメンテナンスで頭皮環境を整えることがだいじ。そして、ストレスを溜めない・偏った生活を送らないように心がけることで、未来の健やかな髪を守ることにも繋がります」

女性の薄毛の原因とは?

1/加齢や閉経に伴う女性ホルモン分泌量の低下 2/出産による一時的なホルモンバランスの乱れ 3/生活習慣の乱れ 具体的には、偏った食事(特に油分の多い食べ物は皮脂の過剰分泌を招く)、過度なダイエット、睡眠の質低下、運動不足など。 4/ヘアスタイル 髪や毛根に過度のダメージを与えるヘアカラーやパーマを繰り返すことによる影響。 5/加齢による頭皮環境の変化 頭皮の硬化や毛穴のたるみは、生えてくる毛質にも影響を与えます。 6/仕事やプライベートのストレス過多 過度のストレスが引き起こす自律神経の乱れによって頭皮の血流低下が薄毛の一因に。

薄毛に関するアレコレをもっと詳しく調査!

意外と知らない、女性の薄毛原因や治療法。美容医療の面からはどんなアプローチ法があるの? なるべくここで食い止めるにはどうすれば? どのくらい効果が持つの? あらゆるギモンをW CLINIC足立真由美先生にぶつけてみます!

Q基本的な治療法は?
A「まずは内服薬から」

「基本的に男性の薄毛疾患であるAGAと、女性のFAGAでは内服薬が違います。AGAは、男性ホルモン・テストステロンが還元酵素と結びつくことで、髪の毛の成長をストップさせてしまいます。だからこそ、AGAにはこの酵素との結びつきを食い止めるデュタステリドやフィナステリドといった医薬品を使用し、さらに発毛を促すミノキシジルを併用します。しかし、デュタステリドやフィナステリドは、妊娠されている方、授乳されている方は胎児への影響が考えられるとされているため、原則女性への処方は禁止されています。ですので、女性の薄毛は進行を食い止めるのではなく、発毛を促す内服薬を服用するのみ。女性の育毛、発毛にはミノキシジル、高濃度のアミノ酸、ミネラルやビタミンが大切。W CLINICでお出しするオリジナルの育毛剤(内服薬)は、これらの成分を最高レベルに含んだお薬です」

Q内服薬に副作用はありますか?
A「体毛が増える場合も」

「ミノキシジルなどの発毛を促す薬は、内服の場合、全身に行き渡り髪の毛だけでなく、全ての毛に栄養が行くため、髭やワキなど他の体毛も増えるという報告を受けています。ですので、こまめにケアをしながら服用することになります。また、血流をよくする薬のため、動悸や息切れなどを引き起こすことも。血圧のお薬や頭痛薬などとの併用はNGになります」

Q女性が薄毛になる原因は?
「はっきりと分かっていません」

「AGAが男性ホルモンであるテストステロンが影響して薄毛が進行していくのに対し、FAGAは加齢や出産などによるホルモンバランスの乱れ、ダイエットなどによる栄養不足、ストレスや睡眠不足、病気の合併症やピルなどの服用している薬による影響など、広範囲にわたり症状が見受けられるので、薄毛の原因の特定はなかなかできません」

Q女性の薄毛と男性の薄毛、何が違うの?
A「男性は特定の部分が薄くなるのに対し、女性は全体的に薄くなっていきます」

「男性が薄毛になるAGA(男性型脱毛症)という疾患と、FAGA(女性男性型脱毛症)という、女性が薄毛になる疾患とでは、根本的に薄毛の症状や進行に違いがあります。AGAは頭頂部の薄毛進行と生え際の後退があるのに対し、女性は特定の部分が薄くなるのではなく、全体的に毛が細かくなることで、分け目からの地肌が目立ちやすくなる、ボリュームダウンするといった特徴があります」

Qもっとダイレクトに効果を実感したい場合は?
A「頭皮に直接薬剤を注入する治療を」

「内服薬に使用されるミノキシジルを直接頭皮に注入することも可能。U-255というメソガンを使用して直接注射をする頭皮メソセラピーという治療法があります。これは、ミノキシジルは発毛因子をバランスよく配合したオリジナルカクテルを使用。毛乳頭、・毛包に不足している成長因子や発毛に必要な成分を補充していきます。このU-255は1秒間に7ショットも打つことができ、極細の針のため、ほとんど痛みを感じることがないのが特徴。ミノキシジルだけでなく、組織そのものの若返り&発毛効果のある乳歯髄幹細胞サイトカインの薬剤注入も人気があります」

Q針を使用しない治療法はある?
A「無痛導入法(エレクトロポレーションも)」

「今までは毛根に有効成分を注入するには、注射が一番の方法でしたが、痛みも多少伴うため、続けられない方も。頭皮エレクトロポーションは、デルマスマートというマシンの電気の力で細胞膜に一時的な穴を開け、そこから成長因子などの薬剤を浸透させます。針の代わりに特殊なマイクロチップを使うため、麻酔の必要はなく、痛みもほぼありません。毛穴汚れや古い角質を洗浄するH2ハイドロクレンジングを併用すると、有効成分の浸透をサポート。水素には抗酸化作用があるため、髪のダメージの改善や頭皮の血行を促進。頭皮環境も整えてくれるので、より効果を実感しやすくなります」

Q今すぐ見た目をどうにかしたい場合は?
A「ヘアタトゥーという手も」

「ヘアタトゥーとは、特殊な染料と専用マシンを使って、“毛”を描いていく医療アートメイク。毛筋を描くのではなく、細やかな点を描いていくことで、実際の毛根のような自然な仕上がりに。分け目部分の薄さや地肌が目立つ女性の薄毛を上手にカムフラージュできます。表皮から0.02〜0.03mmの部分に色素を注入するため、髪の毛が作られる毛母細胞に影響を与えることもありません。皮膚の代謝でだんだんと色素が抜けてくるので、その持続性は1年程度になります」

Q今気にならなくても、将来髪の毛のためにしておくべきことは?
A「規則正しい生活習慣&亜鉛・鉄分・ビオチンなどの栄養素を摂る」

「女性の薄毛の原因はまだハッキリと解明されていないものの、ストレスや偏った食生活も原因のひとつとされています。だからこそ、基本的にしっかりと睡眠をとり、栄養バランスの取れた食生活を送りことが大切。そこに、爪や髪の栄養素とされている、亜鉛や鉄分、ビオチンなどのサプリメントを補うのがオススメです」

Q最新の治療法は?
A「頭皮へのレーザー治療」

「FAGAの主な原因が分かっていないため、進行をストップするではなく、血行を促すことがキーポイント。そんな中、最近注目されているのは、たるみ治療に効果的なフォトナレーザーによる頭皮へのレーザー照射。血流を改善しながら、頭皮のたるみをレーザーでリフトアップすることで、組織の活性を高め、発毛を促進させます。さらに、頭皮のたるみは、うねったクセ毛を原因でもあるので、レーザーで頭皮と顔は一枚皮で繋がっているため、顔のリフトアップにも効果的。ヘッドスパ感覚で通われる方も多いですね」

Illustration:AKIKO HIRAMATSU / text:EMI TANIGUCHI

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