【Hello Femtech】
これぞミューズ世代の新常識!
膣まわりのケアでもっと美しく 2/2
生まれたときから共に過ごし、これからも付き合いが続いていく膣。とても繊細で、大切にしなければならない部分だからこそ、構造や扱い方も知っておかなければなりません。そこで、長年デリケートゾーンケアの大切さを啓蒙する、植物療法士・森田敦子さんにお話を伺いました。
日常生活を見直すことが
さらに健やかな膣を育む
デリケートゾーンケアの基本、「清潔にする・保湿する・ほぐす・鍛える」のラスト、“鍛える”について。日々の生活で私たちが膣のためにできることとは?
「鍛えるべき部分は、骨盤底筋群。ここは子宮や膀胱、直腸などをハンモックのように支える筋肉で、骨はありません。つまり、この筋力が低下してしまうと膣がゆるみ、頻尿や尿漏れ、子宮脱などの深刻なトラブルを招く可能性も。実はこの膣のゆるみ、便秘などで“力む”ことがクセづいていると悪化させてしまう場合も。どくだみ茶やヴァンルージュなどのお茶を取り入れて、溜めないからだに整えておくことも大切です」
「では、膣まわりを鍛えるには、どんな方法があるのかというと、膣トレボールのようなプロダクトで負荷をかけながらトレーニングする方法もありますし、何も使わず呼吸だけで鍛える方法もあります。トレーニングは何よりも継続がカギとなるため、自分に合った方法で無理なく続けることが、筋力アップに繋がります」
「また、背骨の一番下にある仙骨部分を温めることも、骨盤の開きを正常にし、骨盤底筋群を整えやすくするコツ。カイロを使えば手軽に温活ができるのでオススメです。この温活も、健やかな膣を目指すためには、とても有効。粘液をしっかり分泌する代謝のいい膣は、基本的に冷え知らず。ホルモンバランスだけではなく、メンタル面の安定にも繋がるので、冷えないからだ作りを意識していきましょう」
「さらに、直接的な膣ケアの他に、意識するべきは食生活。バランスの取れた食事を基本に、膣まわりの環境を整えるためにも“自然ぐすり”である食材を積極的に摂り入れましょう。特に健康のバロメーターでもある粘液力を上げるのが、まいたけや海苔、ブロッコリーや大豆や発酵食品など。オメガ3系やオメガ6系のオイルは、細胞を育てるサポートをしてくれるので、睡眠前に摂るのが有効。ハーブティーやタンチュメールなども、植物や薬草に含まれる栄養素や機能性成分をダイレクトに活用できるのでオススメです」
いかがでしたか? 日々の食生活や習慣を変えることが健やかな膣を育むことにつながっていきます。今回ご紹介した内容をぜひ日常で取り入れてみてくださいね。
illustration:YUMIKO COMUKAI / text:EMI TANIGUCHI
otonaMUSE 2022年7月号より