BEAUTY

「無邪気だけど芯がある。彼女に『アメリ』を見たんです」メイキャッパーUDAが表現 俳優・鈴木球予

BEHIND THE SCENES

分厚い雲が空を覆うなか、撮影開始と同時に太陽の光が差し始めた今回の撮影。「球予さんと目が合った瞬間に確信した」と話すUDAさんが、彼女の中に見た輝きとは。

ブラウス¥41,800(ユークロニア)、ドレス¥77,000(アニエスベー)

引き出すのは、その人がもともと持っているもの

球予さんをキャスティングしたきっかけは、ふと目にした一枚の写真だったという。

 

「写真を見た瞬間に、バチッと目が合った感覚があって。あ、今回はこの人しかいないなって思ったんです」

 

直感に近い判断だったが、その印象は間違っていなかった。

 

「お会いするのは今回の撮影が初めてだったのですが、会う前からなんとなくイメージはありました。写真で拝見するよりも、出しきれていない素の部分というか、もっとナチュラルな魅力がある人なんじゃないかと。実際に会ってみたら、やっぱりそうで」

 

普段の撮影ではなかなか表に出ない、球予さんの素顔。今回は演出を重ねるよりも、そのままでいられる時間を作ることに重きを置いた。

 

「何かを足すというより、彼女がそのままでいられる瞬間をどう引き出してあげられるか、そこに意識が向いていた気がします」

 

とはいえ、何かそのナチュラルなものを出せるきっかけが必要だと感じ、あれこれと思いを巡らせていたときに降ってきたのが、今回のテーマとなった、映画『アメリ』(01年)。主人公アメリ・プーランは、無邪気で奔放で、ときに自分勝手にも見える。けれどその奥には、不器用ながらも深い愛情とウィットに富んだ優しい一面を持つ。

 

「彼女の中にアメリに似た感覚を見つけたんです。ただ可愛いとか綺麗というより、少し不思議な感じというか。無邪気なんだけど、その中にちゃんと芯がある。そのバランスがすごく印象的でした」

 

打ち合わせの段階でそのテーマを伝えたとき、思いがけない一致があった。

 

「球予さんご自身も、この映画も、アメリというキャラクターもすごく好きだったみたいで。そういうのって、不思議と繋がるんですよね。狙っていたわけではないんですけど、ちゃんとハマるところにハマっていく感覚がありました」

 

撮影の序盤は、まだ互いの距離を測るような空気もあった。

 

「最初は少し硬さがある印象でしたが、途中から一気に変わっていったんです。ある瞬間にふっと力が抜けて、ただそこにいる状態になっていく、というような。ああいう状態って、実はすごく難しいんです。どう見られるかを気にしてしまう人の方が多いので。でも、なんでもない状態でいられることが、僕は一番強いと思っていて。

 

印象的だったのは、やっぱり球予さんの無邪気さですね。“大人になりきれていない大人”ということではなく、世間や他者から見た自己を理解しながらも、自分の気持ちに素直でいられる、その柔軟さに惹かれていたのかもしれません。

 

今回の撮影では、スタイリングを高野(智史)くんにお願いし、とてもよい形で珠予さんのナチュラルな部分をベースにひと匙のファンタジーを加えてくれました。ヘアの西村(浩一)くんには彼女に合う変形ボブのウィッグでヘアを作ってもらい、まるで地毛のような自然な新しいスタイルを提案できました。そして撮影では(松岡)一哲さんが真正面から珠予さんに向き合ってくれたことで、最初に感じていたものが、ちゃんとそのまま出てきたな、という印象でした。

 

無理に何かを加えなくても、その人自身の中にあるものが、自然と立ち上がってくる。今回はそれが、すごく可愛く切り取れた撮影だったと思います。珠予さんにとって何か新しいきっかけになっていたらとても嬉しいし、とてもピュアな時間になったと思います」

Profile_UDA(うだ)/大手化粧品会社にてPRやマーケティング、教育、店頭プロモーションなどさまざまな業務に携わり、その後独立。現在は国内外のエディトリアル、コスメティック、ファッションのキャンペーン広告、ショーなどのメイクアップを担当。2021年に日本の季節にフォーカスした初の著書『kesho:化粧』(NORMAL)を刊行し、話題を集めた。

Profile_鈴木球予(すずき・たまよ)/俳優。1994年生まれ、東京都出身。NHK連続テレビ小説『わろてんか』(17年)の出演をきっかけに、映像や舞台を中心に活動し、自然体の佇まいと無邪気さの中にある芯の強さで注目を集める。ファッションの分野でも存在感を広げ、表現の場を横断しながら活躍中。一人で海外まで足を運ぶほど、大の音楽好きの一面を持つ。

鈴木球予さんのInstagramはこちら

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この記事の画像一覧

  • トップス¥17,380、スカート¥19,580 (共にオンリー ワン)
  • ドレス¥77,000(アニエスベー)
  • ニット¥6,950(カーブーツ)、左手人さし指に着けたリング、左手中指に着けたリング 各¥4,900 (共にクリープ ストア)、右手に持ったリング¥550(ジェニオ アンティカ)
  • ブラウス¥41,800(ユークロニア)、ドレス¥77,000(アニエスベー)

PHOTO GALLERY

direction & make-up: UDA[mekashi project] photograph: ITTETSU MATSUOKA styling: TAKANOHVSKAYA
hair: KOICHI NISHIMURA[VOW-VOW] model: TAMAYO SUZUKI edit: MIYU SUGIMORI

otona MUSE 2026年7月号より

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EDITOR

37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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