ビターなニュアンスを添えて。ヘア&メイクアーティスト・福岡玲衣さんが提案する「ロマンティック」 な春メイク
春の訪れと共に、早くもコスメカウンターをカラフルに彩っている新色コスメで今シーズン、ミューズ世代がトライするべき旬な洒落顔って……!? ビューティシーンを牽引する4人のアーティストがヨンアをモデルにアンサー。ラスト四人目はヘア&メイクアップアーティスト・福岡玲衣さんが提案する「ロマンティック」 な春メイクをお届けします。
福岡玲衣さんが提案するのは、
「ロマンティック」 な春メイク
シャイニーなアイシャドウやピンク、ラメ……。心躍る春のカラーをふんだんに取り入れたロマンティックフェイスは、ところどころビターに、そして、ヌケ感たっぷりに仕上げるのが洒落感を叶えるカギ。
\教えて福岡さん! ロマンティックな洒落顔のポイント/
「ビターなニュアンスをちりばめてこそ
洒落感ロマンティックフェイスが完成」
「年齢なんて関係なしに、春はロマンティックなカラーのコスメやメイクに心惹かれますよね。ミューズ世代も気持ちの赴くままに楽しむことに大賛成なんですけど、ガーリーに寄り過ぎると時代に取り残されてしまうので、そこは細心の注意が必要。ツヤやキラめきを立たせるアイメイクをアイラインでグッと締めて、頰の血色トーンをわざと落とす。大勢のときめきカラーの中にビターなクセ色をそっと共演させる計算ずくのキャスティングで作り上げたルックです」(福岡さん)
1. EYE
ニュアンスのレイヤードが織りなすフェアリーな目元
「シルバーホワイト(a)を指で二重幅広めにのせ、レッドとゴールドが輝くクリアベージュ(b)を指でポンポン重ねる。パールがほんのりキラめくローズピンク(e)を黒目の中央からサイドに広げ、赤みを含んだグレイッシュブラウン(d)を上まぶたのインサイド全体に。(d)を目尻にもちょんとのせて指でぼかして。アイブロウはスモーキーピンクのアイブロウマスカラ(c)で仕上げるのがポイント。毛がまばらな部分をブラウンのペンシルで埋めてからサラッと重ねると、顔立ちが優しげに」(福岡さん)
2. CHEEK
2色のハーモニーで大人のコケティッシュを体現して
「チークはハイライト感覚で纏う青みピンクを血色感の主役となるローズピンクで繋いで、肌の色に溶け込ませまるイメージ」(福岡さん)
繊細なパールがしっとりとした質感をもたらすベビーピンク(a)を頰の内側に逆三角形になじませ、ブラシに残った分を眉間、耳の手前、鼻先、顎先にオン。モーヴブラウンのムードを秘めたパーリーなローズピンク(b)を頰の中央に丸く小さく重ねてビタースウィートに上気させながらツヤめきと立体感も演出。
3. LIP
グラデーション塗りで唇がふんわり咲き誇るように
ヴェルヴェット質感のピンキッシュレッド。
「くすみが気になりがちな口角にコンシーラーを薄くなじませて補整した後、中央からブラシでオーバーめになるように広げて唇を染める。内側から輪郭に向かうにつれて淡いグラデーションになるようにすると、ふわっとした質感に」(福岡さん)
4. NAIL
グリーンの指先はメイクを盛り上げる名バイプレイヤー
指先には春の息吹を感じるジュニパーグリーンをひとさじ。
「ロマンティックをテーマにしたときは、甘くなり過ぎないようにどこかにビターなカラーを配置するのが大人にマストなさじ加減だと思うんです。ビターフレッシュなカラーを丁寧に塗ることで、カジュアルだけど品よく」(福岡さん)
photograph:ISAC[SIGNO](model), KAZUTERU TAKAHASHI[KONDO STUDIO](still) / styling:AKIKO KIZU / hair & make-up:REI FUKUOKA[TRON] / model:YOUN-A / text:RINA ISHIBASHI
otona MUSE 2023年 3月号より