週末は雨でも楽しめる映画館へ!
よしひろさんが薦める今月のシネマ5
公開中
80年代名画の続編はまさかの大感動作
『トップガン マーヴェリック』
80年代のハリウッド映画を代表する『トップガン』。ファッション、音楽などのカルチャーに影響を与えまくったあの名画の続編『トップガン マーヴェリック』が公開。これが…すんごいの。あの当時を知っている人には、胸アツとしかいいようのない大感動作。まさかのテーマ曲「デンジャー・ゾーン」が超いいタミングで流れちゃうし、トム・クルーズが演じる主人公マーヴェリックがなぜエリートパイロット養成校「トップガン」に返り咲くか、って設定も自然。でも、若い世代にバトンを渡すだけじゃなくて、ちゃっかりマーヴェリックの活躍もたっぷりだから、あの時代の映画にハマったことがある人はテンション上がりまくり間違いなし。個人的には、ヴァル・キルマーが演じるマーヴェリックの親友アイスマンが、物語にどうからむかってところに胸がジンジンしちゃいました。爆速戦闘機の迫力も体感してほしいので、ぜひともIMAXやスクリーンXなどの大スクリーンで!
カンヌ国際映画祭の受賞作品がもう観られる
6月24日公開『ベイビー・ブローカー』
6月17日公開『PLAN75』
今年記念すべき75回目を迎えた、世界の映画祭の最高峰カンヌ国際映画祭。日本映画界からは、是枝裕和監督が手がける『ベイビー・ブローカー』主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞。さらに『PLAN75』の早川千絵監督が新人監督賞を受賞しました。
この2作品が映画館でもう観られちゃうんです。長編デビュー作にして初めてカンヌ入りした早川千絵監督『PLAN75』と、巨匠・是枝裕和監督が韓国のプロダクションで製作した『ベイビー・ブローカー』。前者は少子高齢化問題を、後者は育児放棄問題をとりあげた深イイ作品です。
6月17日公開
プラチナ・ジュビリーを祝って
『エリザベス 女王陛下の微笑み』
今年在位70年となったイギリスのエリザベス女王。6月2日から4日間、イギリス各地ではプラチナ・ジュビリーの祭典が行われるお祝いムードの中、女王陛下の長編ドキュメンタリー映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』が公開されます。英国王室についてはテレビや映画でも幾度も取り上げられてきたけど、エリザベス2世について掘り下げたのはこれが初。25歳で即位してから現在までの彼女の素顔を観られるチャンスです。
公開中
アカデミー賞で異例の候補入り
『FLEE フリー』
じつは今年のアカデミー賞で、異例の候補作がありました。それが『FLEE フリー』。『ドライブ・マイ・カー』と競った国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞、とここまではありそうな組み合わせだけど、なんと長編アニメーション賞にも候補入り。えっと‥‥ドキュメンタリーでアニメってどういうこと? それは本作を観れば一発で分かります。中東の政治問題、難民への差別問題、そしてLGBTQの人権問題、その全てが盛り込まれた肉厚な作品。強烈ですよ。
selection&text:MASAMICHI YOSHIHIRO