CULTURE

週末は雨でも楽しめる映画館へ!
よしひろさんが薦める今月のシネマ5

公開中
80年代名画の続編はまさかの大感動作
『トップガン マーヴェリック』

80年代のハリウッド映画を代表する『トップガン』。ファッション、音楽などのカルチャーに影響を与えまくったあの名画の続編『トップガン マーヴェリック』が公開。これが…すんごいの。あの当時を知っている人には、胸アツとしかいいようのない大感動作。まさかのテーマ曲「デンジャー・ゾーン」が超いいタミングで流れちゃうし、トム・クルーズが演じる主人公マーヴェリックがなぜエリートパイロット養成校「トップガン」に返り咲くか、って設定も自然。でも、若い世代にバトンを渡すだけじゃなくて、ちゃっかりマーヴェリックの活躍もたっぷりだから、あの時代の映画にハマったことがある人はテンション上がりまくり間違いなし。個人的には、ヴァル・キルマーが演じるマーヴェリックの親友アイスマンが、物語にどうからむかってところに胸がジンジンしちゃいました。爆速戦闘機の迫力も体感してほしいので、ぜひともIMAXやスクリーンXなどの大スクリーンで!

story 音速戦闘機の試験飛行に失敗した米海軍パイロット・マーヴェリック(T・クルーズ)。彼は旧友の海軍大将アイスマン(V・キルマー)の厚意で免職を回避し、エリートパイロット養成校・トップガンに教官として戻ることに。監督:ジョセフ・コシンスキー/出演:トム・クルーズ、ヴァル・キルマー、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー ほか/配給:東和ピクチャーズ/公開:現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中

『トップガン マーヴェリック』公式

カンヌ国際映画祭の受賞作品がもう観られる
6月24日公開『ベイビー・ブローカー』
6月17日公開『PLAN75』

今年記念すべき75回目を迎えた、世界の映画祭の最高峰カンヌ国際映画祭。日本映画界からは、是枝裕和監督が手がける『ベイビー・ブローカー』主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞。さらに『PLAN75』の早川千絵監督が新人監督賞を受賞しました。 この2作品が映画館でもう観られちゃうんです。長編デビュー作にして初めてカンヌ入りした早川千絵監督『PLAN75』と、巨匠・是枝裕和監督が韓国のプロダクションで製作した『ベイビー・ブローカー』。前者は少子高齢化問題を、後者は育児放棄問題をとりあげた深イイ作品です。

『ベイビー・ブローカー』
story 借金まみれのサンヒョン(ソン・ガンホ)と赤ちゃんポストがある施設で働くドンス(カン・ドンウォン)は裏稼業で稼いでいた。ある日、彼らが赤ちゃんポストにいた赤ん坊を連れ去った後、その母親が気づき騒動に。監督:是枝裕和/出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ぺ・ドゥナ、イ・ジウン ほか/配給:ギャガ/公開:6月24日より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
©︎2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED

『PLAN75』
story 少子高齢化が進み、満75歳から自身で生死の選択をできる「プラン75」が施行された近未来の日本。78歳の角谷ミチ(倍賞千恵子)は、高齢を理由に勤務先を解雇され、住む場所も失いかけていた。彼女は「プラン75」の申請を検討するのだが…。監督:早川千絵/出演:倍賞千恵子、磯村勇斗、串田和美 ほか/配給:ハピネットファントム・スタジオ/6月17日より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー ©︎2022「PLAN75」製作委員会

『ベイビー・ブローカー』公式『PLAN75』公式

6月17日公開
プラチナ・ジュビリーを祝って
『エリザベス 女王陛下の微笑み』

今年在位70年となったイギリスのエリザベス女王。6月2日から4日間、イギリス各地ではプラチナ・ジュビリーの祭典が行われるお祝いムードの中、女王陛下の長編ドキュメンタリー映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』が公開されます。英国王室についてはテレビや映画でも幾度も取り上げられてきたけど、エリザベス2世について掘り下げたのはこれが初。25歳で即位してから現在までの彼女の素顔を観られるチャンスです。

story 今年、御年95歳、在位70周年を迎えた英国君主エリザベス2世。1930年代から現在までの映像で彼女の足跡をたどり、女王の素顔に迫るドキュメンタリー。監督:ロジャー・ミッシェル/出演:エリザベス2世、エルトン・ジョン、ダニエル・クレイグ、マリリン・モンロー、ジョン・レノン ほか/配給:STAR CHANNEL MOVIES/公開:6月17日より、Bunkamura ル・シネマ、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー
©︎Elizabeth Productions Limited 2021

『エリザベス 女王陛下の微笑み』公式

公開中
アカデミー賞で異例の候補入り
『FLEE フリー』

じつは今年のアカデミー賞で、異例の候補作がありました。それが『FLEE フリー』。『ドライブ・マイ・カー』と競った国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞、とここまではありそうな組み合わせだけど、なんと長編アニメーション賞にも候補入り。えっと‥‥ドキュメンタリーでアニメってどういうこと? それは本作を観れば一発で分かります。中東の政治問題、難民への差別問題、そしてLGBTQの人権問題、その全てが盛り込まれた肉厚な作品。強烈ですよ。

story 父親がタリバンに連行され、残された家族と共に育ったアミン。彼は一家でアフガニスタンを脱出するも、やがて家族は散り散りに。ひとりになった彼はデンマークへ亡命し、研究者として成功を収めるのだが…。製作総指揮:リズ・アーメッド、ニコライ・コスター=ワルドー/監督:ヨナス・ポヘール・ラスムセン/配給:トランスフォーマー/公開:新宿バルト9ほか全国順次ロードショー中 ©︎Final Cut for Real ApS, Sun Creature Studio, Vivement Lundi!, Mostfilm, Mer Film ARTE France, Copenhagen Film Fund, Riot Films, Vice Studios, VPRO 2021 All rights reserved

『FLEE フリー』公式

selection&text:MASAMICHI YOSHIHIRO

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