よしひろさん、「昨日なに観た？」
『ミセス・ハリス、パリへ行く』

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ～。

★洋服に一目惚れしたことがある方へ★ 年末～（泣）。みなさんもそうだと思いますが、お忙しいわよね……。お忙しいときだからこそ、忘れてしまいそうなのが、よ・ゆ・う。そうですよ、余裕がなくなると人間いいこと一つありゃしねー。忙殺されるってことはいいことなのかもしれんけど、映画を観て心の余裕を作りましょうね～。ということで、「他に見るもんあんだろ、おら！」と、各所から怒られそうななか、あたしはおかわり映画で心の余裕を作ってまいりました。それが『ミセス・ハリス、パリへ行く』。 これね、心の余裕を作るにはぴったんこ。なぜなら、お財布に余裕がなくても心に余裕があって、勇気元気やる気も満々っていう女性が主人公だから。しかもですよ、このハリスさんという主人公がパリに行く原動力は、ディオールのオートクチュールドレスに一目惚れしたから。 デパートで買い物してるときとか、「やっば……これ、あたしのこと呼んでる！」って思ったことございません？　あれです。あの瞬間の自分じゃないか、ってくらい見事に、洋服への一目惚れシーンを作ってあるんですよ～。そこでグワッと心つかまれて、その後でハリスさんに起こるトンデモなエピソードも納得しちゃう。若くないしお金もない、けど人柄はサイコーってハリスさんが、一目惚れしたドレス欲しさに猪突猛進でディオール本店に殴り込みをかけるカチコミ映画。心の余裕を保つため、そして洋服への一目惚れを疑似体験するためにゴー！