モヤったら笑ってQOL向上!映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』『ダム・マネー ウォール街を狙え!』よしひろさん推薦の新作コメディ
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笑撃の実話をコメディの達人が映画化
『ネクスト・ゴール・ウィンズ』
FIFAサッカーワールドカップ(W杯)の予選で1ゴールも入らないどころか、31点差で大敗。そこから1点をとるために這い上がったチームがあったことをご存じ?世界最弱と言われた米領サモア代表チームの笑撃実話を、『ソー:ラブ&サンダー』(2022年)などで知られるコメディの達人、タイカ・ワイティティ監督が映画化しました。彼に話を聞いちゃったよん。
「この実話は、ドキュメンタリー映画『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』(2014年)で知ったんだ。あまりにもドラマティックで、僕が脚色したらすごくいい映画になると思って着手した。米領サモアチームはあの奇跡的な大敗をしたのに、かなりのんびり屋が揃っていたり、島独特の伝統を守るといった強い個性があるんだけど、特にすごいと思ったのはジャイヤの存在だね。おそらくほとんどの人が知らなかったであろう、“ファファフィネ”というポリネシア文化の伝統的かつユニークな一面を教えてくれるキャラクターのひとり。彼女はトランスジェンダーの選手として堂々と公式試合で活躍した最初の人。FIFAに限らずスポーツの世界にある不平等の問題に目が向けられるようになったのは、彼女の影響があったからこそだと思うよ。彼女はFIFA平等親善大使兼スポークスパーソンを務めているほどなんだよ。あ、ファファフィネについての詳細は映画本編を観てくれれば理解できるよ(笑)」
text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2024年3月号より