ドイツで出産! 小山遥が体験したへその緒カットやニューボーンフォト、産後ケアなど完全レポート
産まれるまでのドキュメント
痛みとの長い戦い
自宅に返されたあとは10分に1回、5分に1回、3分に1回のペースでくる痛みの波に耐えながら過ごしていたのですが、また返されては困ると思い、手伝いに来てくれた母と彼と3人で映画『20世紀少年』を観て話しながら、ゆったりすごしていました。痛みの波が頻繁になってきたタイミングで、出産中はお風呂に入れないと思いシャワーを浴びてスッキリした状態で病院に向かうことに。
12月6日の16:00過ぎでした。病院に着くと「子宮口5cm開いてます」と言われ、そこからはスムーズにお産に向けての準備が行われました。点滴、無痛分娩の麻酔など、医師や助産師さんが次々と部屋を出入りし、夜中2時を回ったところで産声を聞きました。
分娩室にいる間は彼も最初から隣に居てくれました。日本は病院によりますが、産まれてくる直前しか分娩室に入れないことがあるそう。私の場合は分娩室に入ってから産まれるまでずっと一緒でした。お産が長丁場になると見込んでいたため、子宮口が全開大になるまで、母が事前に作ってくれたおにぎりやお菓子、飲み物を持参し、分娩室で食べながら過ごしていました。日本では食事を提供してもらえるそうですが、ドイツではなかったので事前に持ち込むことをお勧めします。
病院の医師に話を聞いたところ、ドイツで出産される人の半数以上が無痛分娩を利用しているそうです。国によって異なりますが、お隣フランスではほとんどの人が無痛分娩を選択するという話も聞いたことがあります。私の場合、麻酔科医がいない場合は自然分娩にもなるという話だったために「どちらで産んでも全て経験だ!」という気持ちで分娩室へ向かい、この日は麻酔科医がいるということで無痛分娩を選択しました。とても混み合っていたので、麻酔科医が来るまでのあいだは薬を服用して痛みと戦いました。
text : HARUKA KOYAMA