崖っぷちのサッカーコーチと世界最弱代表チームの『ネクスト・ゴール・ウィンズ』は、いや~地味だけどいい話よ【よしひろまさみち】
ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ〜。
よしひろさん、「きのう何観た?」
『ネクスト・ゴール・ウィンズ』
★おひとりさまへ★
おひとりさまを楽しむお年ごろになりました、よしひろです。とはいえ、ここに至るまでには寂寞感との戦いがあるわけで。それを笑い飛ばせるようになると、なんとなく無敵なのよね〜。とはいえ、みんながみんなその境地に入れるわけでもないし、おひとりさまの楽しみ方が分からずに嘆く人も多いでしょう。そんなあなた、『ネクスト・ゴール・ウィンズ』をご覧になって。あたし、旅先でおかわりしたわ。
注目は主人公のトーマス。彼、オランダ人でアメリカのサッカー代表チームのコーチをしていたんだけど、気性の荒さと酒癖の悪さから、離婚も経験し、コーチとしてもFIFAのお荷物に。で、最後のチャンスと言われた派遣先が、世界最弱チームを有する米領サモアだったの。ええ、暴れます。大暴れ。なんせ文化が違う。のんびり屋さんがデフォルトの島で、チームには覇気がなく、練習よりも家族って感じだから、マジでさじを投げそうになるの。彼がおひとりさまっていうステイタスをネガティブに捉えているからこうなるのよね。でもサモアの人々との交流で、ちょっと学び始めるってわけよ。
いやー、地味だけどいい話。コメディ映画だから、トーマスの大暴れもパーソナリティも笑い飛ばせるようになるから。明るい気分で人生エンジョイ。サモアのおおらかさから学んじゃって〜。