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よしひろまさみち

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長野の美しい大自然と人間の汚い部分。濱口竜介監督の話題作『悪は存在しない』、傑作心理劇です!

映画『悪は存在しない』

世界の濱口監督が
最新作を語ってくれましたよ〜

 ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞、そしてアジア全域の映画の祭典アジア・フィルム・アワードで最優秀作品賞と最優秀音楽賞を受賞した、濱口竜介監督の『悪は存在しない』がついに日本でお披露目。『ドライブ・マイ・カー』で音楽を担当した石橋英子さんのライブパフォーマンス用映像を作るという企画から生まれた長編映画です。大自然と共生する人々の暮らす町に、突如怪しげなグランピングサイトの企画が持ち上がり、善意と憎悪の間に立たされる人々を描く傑作心理劇。そこで、濱口監督からオトナミューズ読者にコメントをいただきました〜。

 「ライブパフォーマンスで流す映像というタイプの作品は作ったことがなかったのでかなり試行錯誤しました。なにせ音声を使わないんですから。それで石橋さんとディスカッションを重ねるうちに、僕自身が作ってきたタイプの映画を作ることになり、石橋さんの仕事場がある長野県富士見町を舞台にリサーチをし、この物語が生まれました。『悪は存在しない』といいつつ、まがまがしさが感じられる、人の深層に触れるような物語なんですよね。でも、人柄のよい方が揃った少人数のスタッフ・キャ ストによって、観た人がテーマを深く考えてくれる作品になったんじゃないかと思っています」  

 ぜひ大スクリーンで長野の美しい大自然と人間のきちゃないところ、どっぷり楽しんでください。

映画『悪は存在しない』
映画『悪は存在しない』

『悪は存在しない』
story 人と自然が共生する長野県水挽町に暮らす巧(大美賀均)と娘の花(西川玲)。ある日、彼らの家の近くに、東京の芸能事務所が企画したグランピングサイトの設営計画が。環境汚染の恐れがあるそれに対して、町の人々は猛反対するのだが......。
監督・脚本:濱口竜介/音楽:石橋英子/出演:大美賀均、西川玲、小坂竜士、渋谷采郁 ほか/配給:Incline/公開:現在、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次ロードショー中
© 2023 NEOPA / Fictive

『悪は存在しない』公式

text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2024年6月号より

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WRITER

よしひろまさみち/映画ライター

1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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