CULTURE

SAT.03.12
2022

日本アニメをオマージュ!?
ピクサー初のアジア系女性監督
ドミー・シーが語る最新作裏話

映画ライターよしひろまさみちが、今注目するシネマミューズをご紹介。今月は311日よりディズニープラスにて独占配信が開始されるアニメ映画『私ときどきレッサーパンダの監督を務めるドミー・シーにインタビュー。

ピクサー初のアジア系女性監督、誕生!

今回は俳優じゃなく監督。なぜかっていうと、すごいエポックメイキングな人なのです。その人は、ピクサー・アニメーション・スタジオで初めて、アジア系女性監督になったドミー・シー。最新作『私ときどきレッサーパンダ』は、彼女にとって初の長編だけど、その前に『インクレディブルファミリー』(2018年)と同時上映された短編映画『Bao』でアカデミー賞を受賞しています。

「『Bao』でアカデミー賞を受賞したのはすごく励みになったわ。あの受賞のおかげで、“私はもっとストーリーを語っていいんだ”っていう自信がついたの。その後、スタジオからは長編映画のために3つアイデアを出してくれ、と言われたんだけど、オスカーを獲得したおかげで長編に挑戦する気持ちもできたってわけ。それがこの作品よ」

北米のチャイナタウンに暮らす中華系の女のコが主人公なのは、『〜レッサーパンダ』も『Bao』も同じ。「同じユニバースの話じゃないんだけど、セットになってると考えてほしいの」と監督。

「『Bao』は母娘の関係を母親視点で語ってるんだけど、『〜レッサーパンダ』は娘の視点で語っているの。ティーンの女のコが抱える思春期の問題を、彼女自身の心情と母親との関係で描いているのよ」

レッサーパンダになった主人公メイはめちゃくちゃ可愛いんだけど、なんでレッサーパンダ? ジャイアントパンダじゃなくて。

「ジャイアントパンダは人気があり過ぎるからよ(笑)。他の映画でもパンダといえばジャイアントパンダだもの。それに私自身はレッサーパンダのほうが、ちょっと間の抜けた感じが可愛いと思うのよね。それに私はディズニーと日本のアニメを観て育っているから、『パンダコパンダ』とかも大好き。好きだからって同じものを作るのは違うと思うのよね」

小さいころは『らんま1/2』や『美少女戦士セーラームーン』、ジブリ作品を観まくっていたんだとか。あれ? 主人公の名前、『となりのトトロ』と同じでは‥‥?

「ふふ‥‥。ちょっとしたオマージュよ。似てるところは、よくしゃべってにぎやかなところかしらね(笑)」

『私ときどきレッサーパンダ』
story
トロントのチャイナタウンで暮らすメイ(R・チアン)は、母(S・オー)の期待に応えようと努力していたが、ある出来事をきっかけに悩みを抱えることに。次の朝、起きた彼女は、なんと巨大なレッサーパンダに変身してしまい……。

監督:ドミー・シー/声の出演:ロザリー・チアン、サンドラ・オー ほか/配信:ディズニープラスにて311日より見放題独占配信(前作『Bao』もディズニープラスで独占配信中)©︎2022 Disney/Pixar. All Rights Reserved. 

『私ときどきレッサーパンダ』公式

Domee Shi(ドミー・シー)
198998日、中国重慶市生まれ。『インサイド・ヘッド』(2015年)で長編映画に初参加。2018年の初監督短編『Bao』がアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞。ピクサー初の女性アジア系監督。

text : MASAMICHI YOSHIHIRO / photo : KIRA SCHRODER

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