大ヒット中のサスペンスアクションから
青春ダンス映画の4Kリマスター版まで。
4月に観たいミューズなシネマ5
映画ライターよしひろまさみちが、今月もマストな映画をモリモリお届けします〜。
01
LAから直送、
ゾーイ・クラヴィッツの苦労を聞きました
『THE BATMANーザ・バットマンー』
現在公開中の『THE BATMANーザ・バットマンー』のゾーイ・クラヴィッツが、かっこいい! ということで、LAの猿渡由紀さんが、ゾーイに直撃してくれました〜。
スーパーヒーローものというよりフィルムノワールというほうが正しい、ダークで大人な作品で彼女が演じるのは、辛い子ども時代を送ってきたセリーナ・カイル。バッドマンが初めて出会ったとき、ただのウエイトレスだった彼女は、キャットウーマンとして活動する謎の女性。キャットウーマンを演じた女優は過去にいるものの、彼女らのことはあえて考えないようにしたと、ゾーイ。
「過去作でどうだったのか、ファンがどんなことを言っているのかを気にしたら、身動きが取れなくなってしまう。だから私は、そういった“騒音”に耳を塞ぐようにしたの。ファンが今作に強い期待を寄せていることは知っている。私はそれをプレッシャーと感じるのではなく、“頑張ろう!”と自分を鼓舞することに使おうとした。楽しみにしてもらうにふさわしいことをやってみせようと」
共演のロバート・パティンソンが「大変だった!」というほど、アクションのトレーニングは厳しかった様子。
「撮影開始の3カ月前から始めたの。撮影が始まってからも、撮影自体が1日12時間あるのに、その上で毎日2時間半はワークアウトしたのよ。でも、私はこれを健康的にやりたかった。女性は特に、痩せて見えたいと思って摂食障害に陥りがち。そうならないようシェフを雇ったの。食べないという選択肢がないようにね」
そうやって準備したスタントを初めて本格的にやったときには、涙が出てしまったとか。
「ロバートを相手に戦うシーンを、初めて衣装を着てリハーサルしたときのことよ。必死でやってきたことをここでやってみせるんだと思うと、できないんじゃないかと感じて泣けてきたの。でも、いざ始まったら、濡れた床で滑らないよう注意するのに気を取られて、余計な思いはすぐ忘れた。その意味で、やりづらい環境だったことに感謝するわ(笑)」
02
あの青春名画が帰ってきます
『フラッシュ・ダンス』
『サタデー・ナイト・フィーバー』
4K デジタル・リマスター版
ディスコブームを牽引した『サタデー・ナイト・フィーバー』と、バケツから水バチャー! のダンスが大流行した『フラッシュダンス』。どちらも当時の青春名画として不滅の作品ですが、なんと4Kの映像でスクリーンに帰ってきます。どっちも好きだから観たい……だったら、どっちも観ましょう。まだ観たことない人は、当時の人が熱狂したことを知るいいチャンス。今の人の推し活にも似たダンスへの熱狂ぶりには共感いただけると思いますよ〜。
03
U2ボノ様がアニメキャラになりました
『SING/シング:ネクストステージ』
スカーレット・ヨハンソンやタロン・エガートンなどが意外な歌の才能を聴かせた『SING/シング』から6年。公開中の続編『SING/シング:ネクストステージ』では新キャラクターが登場します。その声を担当したのが、なんとU2のボノ様(日本語吹き替え版は声優初挑戦の稲葉浩志さん)!ワケあって隠居生活を送る元ロックスターのクレイ(ライオンさん)を演じているんですよ。しかも、U2がこの作品のために新曲「ユア・ソング・セイヴド・マイ・ライフ」を書き下ろし。洋楽ファンならずとも必見よ。
04
地味に見えるけど傑作!
アカデミー脚本賞受賞作
『ベルファスト』
モノクロ映像、ハリウッドスター少なめ、と地味に見えがちなアカデミー賞7部門ノミネートの『ベルファスト』(脚本賞を獲得!)。いや、マジで地味っちゃ地味なんですよ。でも、心に染み入る超いい映画なの。特に注目いただきたいのは、主人公バディくんとじいちゃん&ばあちゃん(役名がほんとにこれ)の関係。もうね……孫を無条件に受け入れるじいちゃん&ばあちゃんのあったかさたるや、涙腺崩壊もんです。ほっこりしたい方〜、劇場へゴー!
selection&text:MASAMICHI YOSHIHIRO