Tシャツの日こそ、こだわりのジュエリーとメイクを。大人のカジュアルはバランスが命【まとめ】
いくつでも、誰でも、気負わず着られるTシャツ。だからこそ大人が「ただTシャツを着た人」で終わらないためには、素敵なジュエリーと、こだわりぬいたメイクが必要だと思うのです。できればネイルの色まで気を配りたいですね。可能なら誰もが憧れるブランドのシグニチャーアイテムをさり気なくつけていたいですね。メイクに旬の要素まで盛り込めたら最高ですよね。ここではご自身が100枚以上所有するというTシャツラバーなスタイリスト・辻直子さんに、素敵に着るためのコーディネート術を教えてもらいました。ジュエリーのブランド別にピックアップしてみましょう。
【CARTIER】クロップト丈トップスにはカルティエのゴールドで女らしさを
今季のトレンドでもあるクロップト丈のTシャツ。「ボトム次第でカジュアルにも、シックにもコーディネートできるのが短丈のいいところ。濁りのあるニュアンストーンで、軽快かつきれいめなスタイリングに、カルティエのようにエッセンシャルなゴールドの大ぶりのジュエリーを合わせる。トレンドのアイテムが、遊びのあるこなれ感と女性らしいムードで着こなせます」(辻さん)
〈MAKE-UP POINT〉
メイクの主役は、下まつ毛のカラーマスカラ。グレーのTシャツと相性のよいピンクをセレクト。上まぶたは黒のラインでインサイドを締めるだけに留め、下まつ毛にだけ色を使って遊ぶのがリッチなジュエリーとのグッドバランス。チークやリップは素の色を生かす程度に留めるのが洒落感の鍵。
【Van Cleef & Arpels】大人のオールホワイトコーデは深紅リップと緑のジュエリーではっとするほど新鮮
緩過ぎずタイト過ぎずのジャストフィットな白Tシャツは、合わせるアイテムも全て白でまとめ、ジュエリーやメイクで印象的な色のアクセントをきかせるのが辻さんの今季の気分。「白いキャンバスに、はっとするような強めのカラーのジュエリーやメイクをポイント的にちりばめる。ただ可愛いだけじゃない、ちょっと決め過ぎくらいの辛口なバランスに、すごく今っぽさを感じます」(辻さん)
〈MAKE-UP POINT〉
濁りのない深紅のマットリップを唇にオン。ぼかしたりグラデにせず、輪郭通りにリップラインを縁取り、唇全体を色づけて。上唇の山の部分と口角はソリッドに仕上げるのが◎。肌のテカリなどをしっかりおさえれば、洗練度もUP。
【Tiffany&Co.】ティファニーのダイヤモンドをロゴTでユニークに楽しむ
Tシャツにひと粒ダイヤモンドというミニマムなコンビネーションには、ロゴTという遊び心を。「ダイヤモンドは永遠のスタンダード。正直、どんなアイテムと合わせても不正解ではないんです。だからこそサラッと無難にまとめず、ボーイズライクなサイズ感のロゴTシャツとコーディネートするのが面白い。ボトムも女らしいタイトなロングスカートだったり、サスペンダー付きだったりetc. ひと癖あるアイテムを合わせることで、ダイヤモンドに新しい魅力を連れてきてくれます」(辻さん)
〈MAKE-UP POINT〉
アイホールに陰影を出すためにブラウンシャドウをのせた後、黒ほど強くならず、シックな夏の雰囲気をほんのり纏える群青色のアイラインを、目尻に向かって太くなるように引く。チークとリップもブラウン。血色感を上げる程度にサラッと。
【CHANEL】フレンチカジュアルな赤Tには、腕にシャネルのプルミエールを。
タイトなシルエットのTシャツ×ショートパンツにかごバッグ。そんなフレンチシックなコーディネートには、存在感たっぷりなブレスウオッチがお似合い。「プルミエールは身に着けるだけで、スタイリングにシャネルの薫りを存分に纏わせてくれる、唯一無二なアイテム。サラッとラフなカジュアルスタイルだからこそ、存在感のあるジュエリーの魅力を一層引き立ててくれます」(辻さん)
〈MAKE-UP POINT〉
メイクもスタイリング同様、ミニマムに。ゴールドのハイライトでヘルシーに仕上げた肌で大人の余裕を演出。フレンチシックなコーデには赤ネイルを合わせがちですが、トレンドの空気を感じるパステルカラーにするのが、ミューズ流。
【Marie Helene de Taillac】ヌードカラーのTシャツとメイクに天然石ジュエリーが映える
ベージュやキャメルといった、肌色の延長線のようなヌーディカラーのTシャツには、光を受けて輝く天然石のジュエリーがピッタリ。「肌の上で美しく光を受ける天然石の輝きを、肌に添うようなとろみのある素材のTシャツが引き立ててくれます。ネックレスをするときに注意したいのが襟ぐり。幅や厚みがあると、軽やかな石の輝きを殺してしまうので、細いリブの薄い生地を選ぶのが大事なんです」(辻さん)
〈MAKE-UP POINT〉
天然石の輝きを引き立てるよう、メイクはヌーディなワントーン。目元、頰、唇をそれぞれ質感の違うベージュで仕上げてメリハリを。目元のアクセントには、光を受けるとキラッと輝くラメ。頰の高い位置からこめかみに向かって横長にサラッとチークを入れてシェーディング効果を狙って。
【TASAKI】VネックTはさり気ない囲み目と甘くないパールネックレスで堪能
パールを甘くなく、シャープに楽しみたいときに丁度いいのがVネック。「長さのあるネックレスは、Tシャツだと襟元のリブが喧嘩をしがちだから、胸元を遮るものがないVネックがピッタリなんです。ネックのラインを利用して、肌のあきにパールを添わせる。するとボタンを外してシャツを着たような雰囲気で、時代感なく着られるからオススメ。日常で楽しむパールは、粒の大きさをアイテムごとに変えたり、ちょっと奇抜なデザイン性のあるものを選ぶのがいいなと思います」(辻さん)
〈MAKE-UP POINT〉
パールのクラシカルな雰囲気に合わせて、ブラックのアイラインで囲み目を。とはいえグルッと上下を囲むのはトゥーマッチなので、下にだけペンシルでインラインを。上はマスカラをサラッと塗ってまつ毛を上向きに。リップはベージュ系のバームでひとさじのツヤをオン。
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photograph:TISCH[MARE Inc.](model), ASA SATO(still) styling:NAOKO TSUJI hair:KEIKO TADA[mod’s hair] make-up:NOBUKO MAEKAWA[Perle Management] model:YU HIRUKAWA cooperation:BACKGROUNDS FACTORY
素材の略号:YG=イエローゴールド、WG=ホワイトゴールド、PG=ピンクゴールド、BG=ベージュゴールド、PT=プラチナ、DIA=ダイヤモンド、SS=ステンレススティール
otona MUSE 2023年7月号より