LIFESTYLE

【本場のクリスマスマーケット/前編】
フリーアナウンサー 小山瑶の
海外生活 in Germany Epi.12

煌びやかな雰囲気に包まれる、ドイツのクリスマスマーケット。
ドイツ・フランクフルト在住でフリーアナウンサーの小山瑶さんが、現地で暮らすからこそ得られるディープで旬な情報を教えてくれる連載。アナウンサー、そしてジャーナリストとしての視点を交え、ドイツの情報をいろんな角度からお伝えしていただきます。今月から特集でお送りするのは、ドイツ発祥ともいわれる「クリスマスマーケット」について。現地から本場の状況をタイムリーにお届けします。

クリスマスムード一色
街中がお祭り騒ぎで大変身!

今年も残すところあと1カ月。12月に入ってすぐ、ドイツでも雪が降りました。寒さも日に日に増してきていて、行き交う人々の装いもニット帽にダウンと、フル装備に変わりました。もちろん暖房もフル稼働です。 ドイツ国内では物価やエネルギー価格高騰により、政府が12月分のガス代などを全額負担するという対応が発表されました。いかにウクライナ情勢による影響が出ているか実感させられています。 そんな中でも街中を賑わせているのが、クリスマスマーケット! 街中は読者のみなさんが想像する以上に豪華で迫力と盛り上がりで、毎日がパレード状態。本場のクリスマスマーケットは本当にすごいんです!
ライプツィヒではクリスマスマーケットの準備が着々と進められていた。

11月中旬に行ったライプツィヒ旅行で、ちょうどクリスマスマーケットの準備が行われているところに遭遇しました。タンカーで出店の小屋を運んでいました。

ドイツでは、クリスマスのことをWeihnachten(ヴェイナハテン)と言います。ドイツ人にとっても1年で最も大切にされている時期です。11月ごろから少しずつお店の装飾がクリスマス仕様に変わり、広場ではクリスマスマーケットの設置準備が始まります。こうした一大イベントがあるからこそ、ドイツ人や海外の人はクリスマスに特別な想いを持っているのかもしれません。まるで日本人でいうお正月のようですね。
ドイツのスーパーに並ぶモミの木

スーパーの入り口には、たくさんのモミの木がたくさん並んでいます。この時期になると多くの家庭でクリスマスツリーを飾り始めるのが恒例行事のようです。

ドイツが発祥!
クリスマスマーケットの歴史

実はドイツのクリスマスマーケットの歴史はとても長く、なんと遡ること600年以上! 1393年にフランクフルトで開かれたクリスマスマーケットが発祥と言われています(諸説あり)。次いで行われたのが1434年のドレスデンだそう。どちらもドイツの都市のため、ドイツ人のクリスマスの思い入れは各国より深いのかもしれません。当時はクリスマスのホリデームードが漂うものではなく、厳しい冬に備えるための日用品が販売されていたようです。 今日のようなクリスマスのイルミネーションなどのデコレーション、メリーゴーランドや観覧車などのアトラクション、クリスマスの音楽が揃う豪華絢爛な雰囲気になったのは、19世紀に入ってからなんだとか。ドイツ以外のヨーロッパ諸国を中心にクリスマスマーケットが開催されていますが、ドイツの特徴としては ①世界一大きくて ②世界一有名で ③世界一古い ということ。 ドイツ国内のクリスマスマーケットの数は、大都市だけでも2500を超えるようで、ドイツ人にとっても観光客にとってもクリスマスマーケットめぐりは冬の一大イベントになっています。去年はコロナによる規制や中止になったマーケットがありましたが、今年は緩和され、いつもの賑わいが戻ってきました。 早いところでは、11月の後半からクリスマスマーケットが始まり、クリスマス前までのアドベント期間の約4週間、毎日開催されています。
デンマーク・コペンハーゲンのクリスマスマーケットでは、可愛いトナカイのオブジェを発見。

デンマーク・コペンハーゲンのクリスマスマーケットはドイツより早く、11月中旬には街の広場で開催されていました。かわいいオブジェもありました。

世界最古! 200以上の屋台が連なる
フランクフルトのクリスマスマーケット

私の住むフランクフルトでは、今年は11月21日から旧市街のレーマー広場を中心にマーケットが開催されています。去年はコロナ対策としてワクチン接種証明を持っている人を限定するエリアがあったそうですが、今年は例年通り。大規模なクリスマスマーケットとなっています。 屋台の数は200店舗以上出店されていて、コロナ前は世界中から300万人以上の観光客が訪れたと言われています。多くの観光客を惹きつける理由として、特別プログラムが豊富なことが関係しているんだとか。例えば、巨大ツリー(写真下)の横のステージでキャロルなどを歌うアドベント・コンサート。これはフランクフルト警察の合唱団によるものや他の地域の吹奏楽団が演奏するなど、これを楽しみにマーケットに訪れる人も多いそうです。
レーマー広場の巨大クリスマスツリーと旧市庁舎。

レーマー広場の巨大クリスマスツリーと旧市庁舎。これを目当てに多くの人が訪れます。

そしてこれは知る人ぞ知る情報ですが、フランクフルト市内の中心にある教会のベルを同時に鳴らしてクリスマスを祝うイベントもあります。その数は50個以上! 驚くべき迫力なんだろうと想像できますが、その催しが行われるのはなんと11月の終わりごろとクリスマスイブのたったの2回だけ。ぜひ、この貴重な体験をしてほしいです。 さらに今年で100回目となるアートマーケットも開催されています。ギャラリーであり、展示されている作品を誰もが購入できるというスタイルでもあるので、自分好みの美術品を探し出かけてみてもいいかもしれませんね。

ソーセージからからくり人形まで
地域性が出るグルメ&グッズ

クリスマスの賑やかな様子はもちろんですが、やはり気になるのが出店ですよね。どんな出店があったのか私の選出で写真と共に紹介していきます。
グリューワイン、いわゆるホットワインは、極寒の中開催されるクリスマスマーケットで人気者。

定番のグリューワイン。いわゆるホットワインです。カップがその開催都市によって異なるので、クリスマスマーケットめぐりでこのコップをお土産がわりに持って帰る人も多いです。1杯€7で、コップを戻すと€3返ってきます。

大きな鉄板の上で焼かれるドイツのソーセージも絶品です。

ドイツといったらソーセージ。チキン、豚、チリ、チーズ、ベジタリアンなど、さまざまな種類を楽しめます。長いもので30㎝以上のものも! よく見かけるのが巨大な丸網で大量に焼くスタイル。

普段いただくものより、ひと回り以上大きいプレッツェル。チョコレートやシュガーコーティングが施されています。

直径30cm以上もある巨大プレッツェル。普段パン屋で見かけるものよりひと回り大きいような気がしました。チョコレートやシュガーでコーティングされているものはなかなか見たことがなかったので新鮮でした。

フランクフルトのクリスマスマーケットには、クリスマス仕様になったドックフードまで!

ドックフードの出店まで。他にも犬用のぬいぐるみも合わせて販売されていました。他のクリスマスマーケットでは見かけなかったので、フランクフルトだけかもしれません。

雪の結晶やクリスマスらしい電飾も。

照明専門店。どの街でもこのようなデザイン性のある照明を販売しているお店を見かけます。派手な色づかいが海外らしいですよね。ツリーに飾ったり、部屋の装飾にしたり。クリスマスバージョンにこの時期だけ模様替えすることも海外ならでは。

ドイツは木工産業も盛んです。くるみ割り人形もドイツ発祥です。

からくり人形専門店。ドイツではこうした木製おもちゃ(木工芸品)の生産が昔から盛んに行われています。くるみ割り人形もそのひとつ。ドイツのエルツという場所が木のおもちゃ発祥の地としても有名ですよ。

今回はクリスマスマーケットの歴史やその中でもフランクフルトのマーケット情報をピックアップしてお届けしました。次回はミュンヘンや世界一規模が大きいとされるシュツットガルトなど、他の都市のクリスマスマーケット情報の後編をお届けします! 日本でも東京都内や横浜などでクリスマスマーケットが開かれているようなので、ぜひ足を運んで本場のクリスマス気分を味わってみてはいかがでしょうか? Frohes Weihnachten!
前回の連載はこちら! Epi.11 「街を歩く ベルリン編」
小山瑶

Profile
小山瑶(こやまはるか)/山形県のテレビ局で4年間アナウンサーとして勤務し、今年4月からフリーアナウンサーに転身。(ニチエンプロダクション所属)ドイツ・フランクフルトで勤務する夫に帯同。暮らしぶりをSNSで綴っている。

text : HARUKA KOYAMA

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