宇藤えみさんの自宅から学ぶ、
心地いい暮らしのヒント
DINING
窓ガラスの向こうには緑豊かな樹木が茂る、日当たり良好なダイニングスペース。まだインテリアに無頓着だった独身時代、みんなが集まって食事できる大きいテーブルが欲しい! とACTUSで購入した無垢材のテーブルが今は家族の食卓に。
窓からたっぷりと日差しが注ぐ作り付けの飾り棚。「CASICAのかごに植物を飾ったり、息子が描いた絵を額装してディスプレイ。光を反射する様がキレイなガラスの花器は、福岡・宗像市に工房があるTOUMEIさんのもの」 (宇藤さん)
「シンプルな形と直火で使える便利さのトリコになってしまったSTUDIO PREPAのガラスポット。庭の香草を入れてハーブティーにするとこれまた美しくて♡ お茶企画でのリースをきっかけに愛用してる小林耶摩人さんの湯呑みで」(宇藤さん)
KITCHEN
キッチンまわりで活躍する愛用のクロス類。年末には雑巾にして新調する。「上の凹凸ある白はKOHOROのびわこふきん。吸水性がとてもよくて、食器拭きにも台拭きにも」(宇藤さん)。5枚セットの白は無印良品、格子柄はイケアで。下の高密度で厚手のコットンクロスはTODAY’S SPECIAL。
洗い物中、室内の空気を浄化させるべくパロサントやホワイトセージを焚いたりも。ルームスプレーは好きな香りをブレンドしたホームフレグランスを作れるオサジの調香専門店「kako」で。
「ぽってり感が味のある土鍋は、山の工房村で。ぶくぶく沸いてきたら火を止めて蒸すだけで、旨みたっぷりのご飯が炊ける。もう10年使っています。鉄器のような鈴木環さんのやかんは、実は陶製。冷めにくいし、耐久性があって錆びないのもいい」(宇藤さん)。コンロの奥には松野屋のワラ釜敷き、ラバーゼやアルテレニョの木製まな板が並ぶ。
鰹節(クラシック節の男節小サイズ)と削り器は、鹿児島・枕崎に工場を構える金七商店のもの。「少しの手間で深みのあるお出汁がとれる。削り立てをご飯にかけると何杯でも食べられちゃう」 (宇藤さん)
CUPBOARD
キッチンカウンターの外側に位置する食器棚。器好きの宇藤さんが集めた日本各地の焼き物メインの和食器が、形や大きさ別にぎっしり並ぶ。親子で同じ器を使うのも、モノの大切さを学ばせたいと話す彼女のこだわり。
TABLEWARE
「何かと出番が多いのはこのあたり。和ベースでいてどこか無国籍なデザインが多いですね」(宇藤さん)。右奥から時計回りに:STUDIO PREPAのガラスボウル、伊藤環さんのリムプレート、中里花子さんのウズラプレート、城進さんの鉄絵オーバル皿、高須健太郎さんのリムボウル、STUDIO PREPAのアンバーグラス、YAECAのガラスポット。
BASKET
至るところに見られるかご収納も印象的。「これは知り合いの農家さんの倉庫で見つけ、譲ってもらったもの。かごって軽いし中身も見やすいし、日本の暮らしに根づいた道具って感じで好き」(宇藤さん)
ESSENTIAL
もともとトートバッグを愛用していた「UTO(ユート)」で見つけたお気に入りのリネンエプロン。「洗いっぱなしのシワ感がサマになるのもリネンならでは。白がすごく使いやすくて黒も追加(笑)」(宇藤さん)
ダイニングテーブルの脇にはACMEのベンチを。駒沢通りにあるお花屋さん「farver」で買った重量感あるガラスベースに、影のフォルムが絵になる大ぶりの植物を飾るのが定番だそう。
ファッション・フードスタイリスト 宇藤えみさん
レシピ提供や食の連載、旬を大切にした朝ごはん投稿など、フードスタイリストとしての発信にも注目が集まる宇藤さん。「自然光がふんだんに差し込み、外の風景から季節の移ろいが感じられる」という穏やかな生活を彩るのは、心和む温かな食卓に欠かせない質実剛健な道具たち。
photograph:KEIICHI SUTO / edit:NAO MANITA[BIEI]
otonaMUSE 2022年2月号より