LIFESTYLE

抗酸化力&免疫力を上げる!
とことん簡単な野菜スープレシピ

野菜が持っているさまざまな栄養素を、スープにすることで効率的にたくさん摂ろうという健康法。でも、面倒だったら続かないし、美味しくないなら食べたくない! そんなミューズの気持ち、分かり過ぎるのでとことん簡単&美味しいを追求してみました!

野菜の抗酸化物質を効率よく摂取する
には野菜スープがベストなんです

「野菜スープがからだにいい」……そんなこと、小学生でも「知ってる!」って言われそう。でも、どうからだにいいか、なぜ野菜をスープにすることをオススメするのかはご存じですか? 野菜にはビタミンやミネラルだけでなく、多種類の抗酸化物質が有効成分として含まれています。それって酸化による細胞の老化や遺伝子の損傷を防ぐ物質のことで、「ファイトケミカル」なんて呼ばれていますが、なんとその数1万種以上。 野菜って、それぞれ異なるファイトケミカルを持っているんですって。しかも少し加熱することで野菜の細胞壁が壊れて有効成分がスープに溶け出し、さらに水溶性の食物繊維も溶け出して腸で免疫力の増強に貢献するってんで、汁が大事なんですよ、汁が。  このことを発見したのは、ノーベル化学賞候補にも名が挙がった熊本大学名誉教授の前田浩先生(2021年没)。もともと抗がん剤の研究と開発をしていた前田先生が、がんやウイルス感染に関わる悪玉の活性酸素を中和して消去するものはなんだろう……と考えたとき、野菜が抗酸化物質をいっぱい作っていることに気づいたそうなのです(「なぜ野菜はがんにならないのだろう」って疑問から行きついたそうですよ。研究者って目の付けどころが独特ですよねえ)。 その後前田先生は野菜スープについての研究を重ね、「がんの予防には野菜スープが有効だ」という科学的根拠を得たんだそうです。詳しくは記事最後に紹介する書籍などをお読みいただくとしてとにかく! 研究者が長い年月と英知を注いだ野菜スープ健康法は「4~6種類の野菜をコトコト煮たスープを毎日食べる」これだけ! 意外と美味しいし、特に持病がなければアレンジしてもOKっていうんだからアレコレからだによさそうなもの買うより簡単だよねーってことで、いっちょ、やってみません?

4~6種類の野菜をコトコト煮るだけ!

作り方はいたって簡単。旬の野菜を4~6種類用意して、食べやすい大きさに切ってコトコト30~60分煮る。本当にこれだけ! 皮は気になる野菜だけ剥いて、美味しくイケるなと思ったら皮付きのままで。もうね、おおらかな気持ちで作りましょう。1種類以上、緑色の野菜を入れることが推奨されています。ぐわ~っと沸騰させ続けるとさすがに壊れていくビタミンもあるので、じっくりコトコトを心がけて。お鍋のフタは基本的にはしておきましょう。

<作り方>
1. 野菜を用意する

4~6種類の野菜を用意。基本のスープとしてタマネギ、ニンジン、キャベツ、カボチャを合わせて300g程度。緑の濃い葉物野菜は1種類は入れて。

2. 野菜を切る

タマネギは皮をむき、カボチャは種を取り除いて皮ごと。ニンジンも皮付きのままそれぞれひと口大に切る。といっても食べやすければお好みで。適当でOKです。

3. 野菜を煮る

野菜と水は1:3が目安。この量なら目安として水900mL。鍋を火にかけ、吹きこぼれないよう沸騰する前に弱火にし30~60分煮る。野菜が柔らかくなればOKです。

4. できあがり

フィトケミカル ファイトケミカルスープ 野菜スープ 基本のレシピ

1日に1~2回食べましょう。1回に食べる量の目安は250~300mLですが、美味しければもっとどうぞ。このままでも野菜の出汁で美味ですが、アレンジ案は次回ご紹介します!

他にもいろんな野菜で作れる!
赤のスープ

赤のスープ フィトケミカル ファイトケミカルスープ

タマネギ、トマト、紫キャベツ、赤パプリカ、サツマイモ、コマツナで見目麗しい赤のスープにすることもできます。リコピンなど抗酸化力があるカロテノイドが豊富! パプリカが香り、洋風な味付けを楽しめます。

白のスープ

フィトケミカル ファイトケミカルスープ 白のスープ

カブ、カブの葉、カリフラワー、ハクサイ、タマネギ、エノキ、レンコン、青シソですっきり淡白な白のスープが完成。カブは皮ごと使いましょう。塩だけでも美味しいですが、和風の味付けと相性がいいですよ。

野菜くずもスープにしよう!

野菜くずもスープにする

野菜の皮やヘタは、本体の何十倍もファイトケミカルが含まれていたりするお宝アイテム。捨てるなんてもったいない! オススメはタマネギの皮。余裕があればスープ作りや他の料理で出た野菜くずをまとめて別の鍋で30~60分煮て、本体のスープに漉して加えて味わいと栄養をプラスしましょう。

味付けは自由に!

基本的に味付けはしないのがオフィシャルの考え方。物足りない場合は隠し味程度に塩や味噌を加えて。使う野菜で味や香りも大きく変わるので、その辺は自由に楽しみましょ。

野菜の栄養とうまみ成分がスープに溶け出ていますが、物足りないときは他の出汁が大活躍。煮干しや昆布はもちろん、かつお節や鶏スープ、アサリなども相性バツグン!

最強の野菜スープ マキノ出版

詳しくはコチラをチェック。『最強の野菜スープ 40人の証言 がんや感染症に負けない免疫力&抗酸化力をつける』前田 浩(マキノ出版) ¥1,430

いかがでしたか? 次回は今回ご紹介した基本のスープを元にしたアレンジレシピをご紹介します!

photograph:AKEMI KUROSAKA[STUH] / styling:HIROKO NAKADA / cooking:YUKAKO UETA
/ cooperation_UTUWA

otonaMUSE 2022年3月号より

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