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「明らかに殴られちゃいけないもので殴られてる」超話題『ガス人間』小栗旬・UTA【ネタバレあり】インタビュー

「明らかに殴られちゃいけないもので殴られてる」超話題『ガス人間』小栗旬・UTA【ネタバレあり】インタビュー

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7月2日に配信開始され、熱狂を生んでいるNetflixシリーズ「ガス人間」(全8話)。世間を震撼させる連続殺人鬼・ガス人間を追う刑事と記者を軸に、壮大なスケールの物語が展開していく本作を“一気見”された方も多いはず。オトナミューズウェブの勝手な総力特集、ラストは賢治役の小栗旬さん×ガス人間役のUTAさんに《ネタバレあり》で舞台裏をたっぷり語っていただきました。

 

※作品後半の内容に触れた記述があります。未視聴の方はくれぐれもご注意ください。

 

――おふたりの初共演シーンは、第1話のクライマックスの部分になるのでしょうか。

 

小栗旬(以下、小栗) そうですね。もちろんその前に読み合わせはあったので、対面自体はしていました。


UTA 実際、現場で共演させていただいたのは第1話のブンコラーメンのシーンくらいでした。

 

小栗 あとはガス人間のアジトの外に賢治たちがたどり着いたシーンを名古屋で撮ったとき、UTAがレールに乗ってスッと動く部分を撮った記憶があります。

――なるほど。その2シーンとも、おふたりは物理的に離れた状態ですよね。

 

小栗 そうでしたね。ガス人間と本当の意味で対峙したのは、ブンコラーメンのシーンだけでした。拷問を受けているシーンでも、ガス人間は賢治を置いて去って行ってしまいますし。撮影中にスタッフ皆と話していたのですが、賢治って必ず遅れちゃって間に合わない人なんです。最後だけギリギリ間に合うんですが、賢治って残念な人だよねって(笑)。間に合ってほしいところにいつも間に合わないのに、なんでそこだけ間に合っちゃうんだ……という。

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――確かに(笑)。ちなみに、小栗さんに本作のオファーが届いたのは4年前の2022年だそうですね。本企画のどういった部分に惹かれたのでしょう。

 

小栗 最初にもらった脚本は、ヨン・サンホさんが思うがままに書いたものでした。スケールや内容も含めてとにかくすごくでかくて、韓国語を日本語に変換したものだったので文章から想像するのが難しい部分が多少あったにせよ、ものすごく面白くて「ぜひ参加したい」と感じました。

 

――その面白さとは、独創性の強さになるのでしょうか。

 

小栗 当初はオリンピックを開催するために隕石の墜落を隠ぺいした――というお話で、そこに非常に興味を持ちました。さすがにそのまま使うわけにはいかないので登場する行事自体は変わりましたが、もしあれほどのビッグイベントの裏でこういった事件が起きていたら、滞りなく開催させるために不都合な真実を隠そうとする大人はたくさんいただろうな、とリアリティを感じたのです。その陰で生まれてしまった悲劇の存在がガス人間である、という部分にも惹かれました。自分の役が云々というより、この物語の一部になりたい気持ちが強く、オファーをお受けしました。

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――今回は順撮り(脚本の順番で撮影すること。転じて、時系列順に撮影すること)に近い形だったのでしょうか。

 

小栗 自分のクランクインは第1話冒頭の中華料理店のシーン、その後に京子と久々に再会するシーンの2つを撮りましたが、そこからはガス人間がいる地下のセットの撮影が始まりました。

 

――となると、第4話以降ですね。

 

小栗 そうなんです。気づいたら拷問を受けている(第8話)感じで(笑)。さすがにそこには難しさを感じましたね。あまりに経ていないことが多すぎましたから。

――拷問シーンの撮影自体も相当ハードでしたよね、きっと。

 

小栗 あれ絶対死んでますよね、賢治(笑)。どでかいコンクリートがついた鉄パイプみたいな、明らかに殴られちゃいけないもので1回殴られていますし(笑)。撮影では最初、頭を殴られる予定で1回やってみたのですが「さすがに死んじゃうから手で受け止めさせてほしい」と左手を出す形にさせてもらいました。とはいえリアルで考えれば間違いなく複雑骨折を起こしているはず。それなのにその後のシーンである人物をガッと掴んで引っ張り上げている彼は、間違いなく超人です(笑)。

 

その後の賢治はずっと血まみれ状態ですが、あるタイミングでメイクさんが血みどろにしすぎちゃって「これ、前のシーンと繋がってますか?」と聞いたら片山監督がメイクさんに「これはちょっとやりすぎです」って(笑)。そんなこともありながら、スタッフ陣と「賢治は3回くらいは死んでる」と話しながら取り組みました。

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――片山監督は現場でも新しいアイデアをどんどん取り入れていく撮影スタイルだと伺いました。実際に体験していかがでしたか? 

 

UTA 自分のこだわりにピンポイントで当たるものが出てくると、どんどん「他に何ができるだろう」と追求していきたい方なんだと思います。現場で片山監督を見ていると「本当に人間観察が好きなんだろうな」と感じます。ずっとまわりの人を見てニヤニヤしていましたから。そういったところから、片山監督独自のユニークなアイデアが出てくるのでしょうね。レンに対しても「小学4、5年生の子が大人のからだの中にハマっちゃっている感じでやってください」という指示がありました。すごく面白い発想であり、出てくるキャラクターが皆個性的ですよね。

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こばやし元樹さん演じる吉田。

中野英雄さん演じる、ガス人間に命を狙われる暴力団組長・大友三郎役(左)と、松浦祐也さん演じる暴力団組長大友の息子・リキ(右)。

小栗 こばやし元樹さん演じる吉田や、片山さんがずっとご一緒されている松浦祐也さん扮するヤクザのキャラクターなどは片山さんがずっとニヤニヤしながら「いいですね、いいですね……次はこれやってみましょうか(声マネ)」とアイデアをどんどん投入していく様子を面白く見ていましたが、賢治に関しては片山さんがあまり遊ぼうと思うキャラクターではなかったように思います。その中で印象的だったのは、旅館で京子が賢治に過去を打ち明けるシーンで片山さんから「賢治が『話してくれてありがとう』と言う際、京子と同じ目線に座ってほしい」というご指示が出たことです。そのときに、片山さんはきっととても誠実に女性と向き合ってきた方なんだろうなと、可愛らしい一面を感じました。

 

あと、現場で生まれたアイデアを取り入れたエピソードでいうと、拷問シーンです。僕がインする前に富士太(林遣都)と華歩(広瀬すず)のパートはすでに撮影が進んでいて、そのエピソードに出てくるゴロ監督というキャラクターを髙嶋政宏さんが演じていらっしゃいます。その撮影の合間にどうも髙嶋さんが「最近、SMではサランラップを顔に巻いて上から舐めるプレイが流行っているらしいよ」と片山さんに言ったらしいんですよ。それを聞いた片山さんがピーンと来ちゃって、拷問シーンでは僕の顔にサランラップを巻かれることになりました(笑)。

 

――そんな裏話が!

 

小栗 撮影中に片山さんはずっと「この拷問はいいですね……」と言っていました(笑)。

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――改めて今回、おたがいのお芝居をご覧になっていかがでしたか?

 

UTA 小栗旬さん、蒼井優さん、広瀬すずさん、林遣都さん、そして竹野内豊さんらメインキャストの皆さんは日本を代表する方々で、いきなりこの方々と自分はやっていけるだろうかという不安は正直ありました。でも本番では、自分ができることを精一杯発揮しようというマインドに切り替えていきました。撮影中は、小栗さんやまわりの方々のカットがかかったときの仕草などをずっと観察していた気がします。どういう風にキャラクターとしてのモードに入っているのかを知りたくて。その中で小栗さんは、目のスイッチの入り方がすごかったです。別の人かと思うくらい切り替わるパワーを感じました。現場では距離が離れていたのでその部分までは観察できませんでしたが、後からモニター越しに勉強させていただきました。


小栗 いまやUTAのパーソナルな部分もある程度わかってはいますが、最初はクールでカッコいいイメージがあり「このキャラクターを彼はどう演じるんだろう?」と感じていました。ただ、撮影期間中にガス人間になる前のレンと京子のシーンを見せてもらい、UTAの温かくて柔らかい部分がこの役にとてもいい影響を与えていると感じました。『ガス人間』を観た方々は「すごい子が現れた」と思うでしょうし、我々がもう2度となれない、垢がついていない感じが、とても素敵だなと思います。

Netflixシリーズ「ガス人間」独占配信中

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  • 「明らかに殴られちゃいけないもので殴られてる」超話題『ガス人間』小栗旬・UTA【ネタバレあり】インタビュー
  • UTAさん演じるガス人間。
  • 当初はオリンピックを開催するために隕石の墜落を隠ぺいした――というお話で、そこに非常に興味を持ちました。さすがにそのまま使うわけにはいかないので登場する行事自体は変わりましたが、もしあれほどのビッグイベントの裏でこういった事件が起きていたら、滞りなく開催させるために不都合な真実を隠そうとする大人はたくさんいただろうな、とリアリティを感じたのです。その陰で生まれてしまった悲劇の存在がガス人間である、という部分にも惹かれました。自分の役が云々というより、この物語の一部になりたい気持ちが強く、オファーをお受けしました。
  • こばやし元樹さん演じる吉田。
  • その後の賢治はずっと血まみれ状態ですが、あるタイミングでメイクさんが血みどろにしすぎちゃって「これ、前のシーンと繋がってますか?」と聞いたら片山監督がメイクさんに「これはちょっとやりすぎです」って(笑)。そんなこともありながら、スタッフ陣と「賢治は3回くらいは死んでる」と話しながら取り組みました。
  • 中野英雄さん演じる、ガス人間に命を狙われる暴力団組長・大友三郎役(左)と、松浦祐也さん演じる暴力団組長大友の息子・リキ(右)。
  • 小栗旬さん演じる刑事・賢治(血まみれ)。
  • 現場で片山監督を見ていると「本当に人間観察が好きなんだろうな」と感じます。ずっとまわりの人を見てニヤニヤしていましたから。そういったところから、片山監督独自のユニークなアイデアが出てくるのでしょうね。レンに対しても「小学4、5年生の子が大人のからだの中にハマっちゃっている感じでやってください」という指示がありました。すごく面白い発想であり、出てくるキャラクターが皆個性的ですよね。
  • 撮影中は、小栗さんやまわりの方々のカットがかかったときの仕草などをずっと観察していた気がします。どういう風にキャラクターとしてのモードに入っているのかを知りたくて。その中で小栗さんは、目のスイッチの入り方がすごかったです。別の人かと思うくらい切り替わるパワーを感じました。現場では距離が離れていたのでその部分までは観察できませんでしたが、後からモニター越しに勉強させていただきました。
  • Netflixシリーズ「ガス人間」独占配信中

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Interview & Text_SYO
Photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
Styling_ SHINICHI MITA[KiKi inc.](小栗さん)、RENA SEMBA(UTAさん)
Hair & Make-up_KENTARO SHIBUYA(小栗さん)
Hair_ JUN GOTO[Republish-ota office](UTAさん)、Make-up_UEJIMA HIROKO(UTAさん)

衣装クレジット 
小栗さん■シャツ ¥260,700、カットソー ¥71,500、パンツ¥280,500(全てボッテガ・ヴェネタ/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)
UTAさん■ジャケット¥729,300、シャツ ¥209,000、タイ参考商品、パンツ ¥240,900(全てトム フォード/トム フォード ジャパン)

【お問い合わせ先】
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
0120-60-1966


トム フォード ジャパン
03-5466-1123
https://www.tomford.com

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WRITER

1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、複数のメディアでの勤務を経て2020年に独立。オフィシャルライター/インタビュアーとして「First Love 初恋」『シン・仮面ライダ ー』『Cloud クラウド』『正体』『ガンニバル』『チェンソーマン』『イクサガミ』などに携わるほか、『市子』『52ヘルツのクジラたち』ほかで杉咲花氏のオフィシャルインタビュー、中村倫也氏や横浜流星氏のファンクラブコンテンツにおける聞き手を担当。装苑、WOWOWなどで連載中。スターキャットのTV番組「シネマPICK UP」ナビゲーターを担当。

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