CULTURE

お笑いホラー『キラーコンドーム』に『オオカミの家』。よしひろまさみちオススメの夏の映画6選

『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』

日本映画ペンクラブ会員、日本アカデミー賞会員でもあるライターよしひろまさみちさんオススメの映画6本を一挙にご紹介。キンキンに涼しい映画館でゾッとしたり胸を熱くしたり、夏も映画を満喫しましょ!

☑️夏なので、怖めの映画を2つ
『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』
『オオカミの家』(短編『骨』同時上映)

夏ですもの。スリルのある映画でヒヤッとしましょ。まずは『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』。25年前に公開された、まさかのコンドーム形モンスターのお笑いホラーです。コメディテイストですが、血しぶきあるので怖いっちゃ怖い。そしてストップモーション・アニメーションの『オオカミの家』。こちらはガチで怖い。ワンカットでどんどん形が変わるキャラクターが不気味だし、得体のしれないストーリーにゾワゾワ。どちらもキンキンに冷えた映画館でどうぞ。

『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』

『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』
story NY。男性をターゲットに股間を食いちぎられる連続猟奇事件が発生。犯人はなんと装着すると牙が生えるキラーコンドーム!? 捜査を担当するマカロニ刑事(U・ザメル)は、増殖する怪物たちを相手に奔走するのだが......。
監督:マルティン・バルツ/出演:ウド・ザメル、ペーター・ローマイヤー ほか/配給:アルバトロス・フィルム/公開:8月4日より、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー中
© ELITE FILM AG All Rights Reserved

『キラーコンドーム ディレクターズカット完全版』公式
『オオカミの家』

『オオカミの家』(短編『骨』同時上映)
story チリ南部のドイツ人集落。動物が好きなマリアは家畜のブタを逃したことを責められ、集落から脱走する。森の中の一軒家に逃げ込んだ彼女は、そこで出会った2匹の子豚の世話を始めるのだが......。
監督:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ/配給:ザジフィルムズ/公開:8月19日より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
© Diluvio & Globo Rojo Films, 2018

『オオカミの家』公式

☑️珠玉のドキュメンタリーを2つ
『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 〜ロックと家族の絆〜』
『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』

骨太なドキュメンタリー、それも人物像に迫るものを2つ。まずは『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』。タラちゃんの愛称で知られるハリウッドの異端児、クエンティン・タランティーノと一緒に仕事した皆さんの証言を集めたドキュメンタリーです。『キル・ビル』などの舞台裏も赤裸々に語られますよ。そしてもうひとつは『シーナ &ロケッツ 鮎川誠 〜ロックと家族の絆〜』。今年他界したベテランミュージシャン、鮎川誠さんの素顔に迫った貴重な映像集です。どちらも彼らの作品を見聞きする上でかなりお役立ち。

『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 〜ロックと家族の絆〜』

『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 〜ロックと家族の絆〜』
story 2023年1月に他界したシーナ&ロケッツのギタリスト鮎川誠。彼が妻シーナと出会い、シーナ&ロケッツを結成し、シーナが他界したあとも家族と共にバンド活動を継続。その裏側と彼の素顔に迫るドキュメンタリー。
監督:寺井到/出演:鮎川誠、シーナ、鮎川陽子、鮎川純子 ほか/配給:KADOKAWA/公開:8月11日より、T・ジョイ博多ほか福岡県にて先行公開。8月25日より、角川シネマ有楽町ほか全国順次ロードショー

『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~』公式
『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』

『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』
story 鬼才として知られるハリウッドの異端児、クエンティン・タランティーノ。彼の監督デビュー作『レザボア・ドッグス』から『ヘイトフル・エイト』までの出演者やスタッフへの取材を通して、タランティーノの素顔に迫るドキュメンタリー。
監督:タラ・ウッド/出演:ゾーイ・ベル、サミュエル・L・ジャクソン、ジェイミー・フォックス、ティム・ロス ほか/配給:ショウゲート/公開:8月11日より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全 国順次ロードショー中
© 2019 Wood Entertainment

『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』公式

☑️4Kでリバイバルの名画2つ
『エドワード・ヤンの恋愛時代』4K レストア版
『さらば、わが愛/覇王別姫』4K

名画を4K映像にレストアする企画もたくさんありますが、必見のものが2つ。『エドワード・ヤンの恋愛時代』は、早過ぎた才能として知られる台湾のエドワード・ヤン監督の代表作。そして、『さらば、わが愛/覇王別姫』はチェン・カイコー監督の代表作であるとともに、主演レスリー・チャンの美貌を知るために欠かせない必見の傑作。どちらも4K化することで、全く新しい作品としての魅力を放っています。なるべくお早めにチェックを〜。

『エドワード・ヤンの恋愛時代』4K レストア版

『エドワード・ヤンの恋愛時代』4K レストア版
story 1990年代前半の台北。経営者のモーリー(C・シャンチー)は、仕事もプライベートもうまくいかずやきもき。一方、彼女の会社で働く親友のチチ(N・シューチュン)は、モーリーに振り回されて恋人との関係が怪しくなり......。
監督:エドワード・ヤン/出演:チェン・シャンチー、ニー・シューチュン ほか/配給:ビターズ・エンド/公開:8月18日より、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー
© Kaleidoscope Pictures

『エドワード・ヤンの恋愛時代』公式
『さらば、わが愛/覇王別姫』4K

『さらば、わが愛/覇王別姫』4K
story 1925年、北京。遊女の母に捨てられ、京劇養成所に入れられた小豆子(L・チャン)。彼はいじめにあいながらも、いつも兄代わりになってかばってくれた石頭(Z・フォンイー)と共に京劇の大スターに成長するのだが......。
監督:チェン・カイコー/出演:レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リー ほか/配給:KADOKAWA/公開:現在、角川シネマ有楽町ほか全国順次ロードショー中
©︎ 1993 Tomson (Hong Kong) Films Co.,Ltd.

『さらば、わが愛/覇王別姫』公式他にも8月の注目映画2本!

text:MASAMICHI YOSHIHIRO 
otona MUSE 2023年 9月号より

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