コレクションではセリーヌにクレージュ、イザベルマラン、街中ではアメリカの野球チームのニューヨーク・ヤンキース(NY)やロサンゼルス・ドジャース(LA)のロゴがほどこされたキャップを被っている人をよく見かけます。
キャップを使ったスタイリングは好きなのですが、あの締め付けられる感じや死角ができてしまう(※深くかぶり過ぎなだけかも)ことがどうしても好きになれず、可愛いと思うけれど購入するには至らないアイテムでした。そもそもあまのじゃくな性格のため、2周くらい回ってからではないとトレンドアイテムは自分のワードローブに落とし込めない私。そんな私が率先してキャップを購入するようになったのは、2022年10月に開催されたフォミュラー 1(以下F1)を観戦しに鈴鹿に赴いたことがきっかけです。
コースやタイヤの調整を兼ねて行われるフリー走行や予選の前に、現役のドライバーたちが登場するドライバーズ ステージの様子。来場している多くの人が、自分が応援するチームのキャップを被っています。ここで登場しているのは、アルピーヌのフェルナンド・アロンソ。彼が着用しているのは、彼が手掛けるブランド「kimoa」とアルピーヌがコラボしたキャップです。
まるで千葉県にあるあの夢の国で、キャラクターのカチューシャをしていない人のほうが会場で浮いてしまう、そんな感覚に似ていたかもしれません。全10チームが参戦するF1では、本戦が始まる前にドライバーズ ステージのようなイベントが開催され、そこで登場する選手たちがチームのキャップを被って登場します。屋根がない環境での観戦なのでキャップが重宝することは知っていたのですが、私は当日、寒さ対策としてニットキャップを持参していました。
アメリカグランプリには、なんとブラピ様が来場していたそう。フェラーリに所属するシャルル・ルクレールは、この際もキャップを被っています。
会場に着いてから周りを見渡してみると、そりゃまあ、浮くわ浮くわ。一緒に行った友人がキャップを持ってきてくれていたので、それを借りて観戦しました。全3日間にわたるのF1日本グランプリの間、かたくなにキャップを購入しなかった私。もちろん、欲しくはなりました。でもキャップビギナーとしては応援しているドライバーがいないチームのキャップを、デザインが好きなだけで購入するのはいかがなものなのか……と勝手にモヤモヤモヤモヤして、思いとどまってしまったのです。帰路の新幹線でも被っている人をチラホラ見かけ、おしゃれな方もいたのでそれはそれは後悔。本当にあのとき、購入しておけばよかった! そんなわけで遅ればせながらよく伺う古着屋さんにて、こちらを購入しました。
最初に購入したキャップ。車メーカーのメルセデスベンツのものです。
はじめはやはり“スタイリングしてまーす”、という雰囲気が好きになれず、外出後半になると外してバッグにインすることが多かったのです。が、よくよくInstagramでサーチしていると、好きなモデルやクリエイターたちが結構、キャップを被っている! サーチしていくうちにこのカラーも欲しいこの形も欲しいとなり、今では両手に収まらない数を所有しています……。
こんなあまのじゃくな私がキャップスタイルを真似したくなった、素敵なキャップグラマーたちを一部ピックアップしてお届け。きっとあなたのワードローブにもキャップが加わるはず。
ヘイリー・ビーバーが着用しているのはプロバスケットボールチーム「シカゴブルズ」のもの。極個人的なのですが、スポーツチームのキャップってそもそもファッション用に作られたわけではないので、ジャケットやドレスなどちょっとファビュラスなファッションと合わせるのが好きです。
本誌でもスタイルサンプルとしてよく名前が挙がる、デンマーク出身のインフルエンサー、ペルニーレ・タイスベック。フェミニンなもこもこコートとボーイズライクなベースボールキャップのバランス感が素敵ですよね。
キャップを後ろ向きに被ったモデルのケンダル・ジェンナー。この被り方、小学生だったころに私の周囲では“エロ被り”と呼ばれていたため、今でも少々抵抗感があります……が、今年の夏にはトライしたい!
ファッションディレクターのアレックス・カールがよく被っているのは、パコ ラバンヌのもの。私は一年のうち350日は眼鏡をかけているので、彼女の眼鏡×キャップのバランス感を参考にしています。
インフルエンサーのクレール・ローズのように、リラクシーなスタイルに合わせるのも◎ですね。
モデルのカミーユ・ロウは、ビンテージのマスターズゴルフのキャップをチョイス。ナードな感じがたまらなく好き。
まずはロゴなしのものからはじめて、ブランドのロゴ、自分の応援するスポーツチームのものにトライするのもあり。ぜひ参考にしてはいかがでしょうか?