「子どもと同志のような関係に」LAと日本の二拠点生活を送る岩堀せりが振り返る家族との10年
― LAに住んでみて、他の国に住みたくなったことはありますか?
「暮らすという意味ではないですね。旅行で充分。最初からLAしかチョイスになかったですし、今もその気持は変わらない。LAは自然と都会のバランスもちょうどいいし、何より広いところに住みたかったんですよ。まあ、住んでみたら意外と田舎でしたけどね(笑)。基本、遊びに行くとなったらモールになり、どこも似たような雰囲気。おしゃれストリートと言われる通りも短いし5年間で十分に遊び尽くしました」
― 今、また引っ越すとなったらどこを選びますか?
「今はもう学校で選ぶ必要もなくなったので、家族それぞれ意見が分かれそう。子どもが学校に行かなくなるのなら日本に住みたいかな。でもLAで過ごした時間もすごく楽しかったので、日本を拠点にLAと行ったり来たりして、旅行するのがやっぱり楽しそう。二拠点生活はいいことしかないと思うので、続けていきたいです」
― ちなみに、せりさんは英語は苦手とおっしゃっていますが、改めて学びたい気持ちは?
「常にあります! 私、こう見えて10代のときから、週一で英会話教室に通うくらいには英語に意欲的なんです。この顔立ちなので、昔から当たり前のように英語が話せると思われますが、実際に話しかけられると黙ってしまう。毎回、相手に不思議そうな顔されるのが嫌でずっと学んでいるのになかなか身につかない。言語は才能だと聞いたので、残念ながら私に言語のセンスはなかったみたいです。子どもたちにも未だに勉強して、と言われるので、今でもアプリを駆使して勉強してはいるけど、単語がまったく覚えられないんです……。やってこなかったのではなく、きちんとトライしてきたけど上達しない感覚です。英語が話せたら最高なのになとは思いますね」
interview:HAZUKI NAGAMINE illustration:MASAMI WAKAYAMA
otona MUSE 2024年5月号より