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オトナミューズ編集部

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年を重ねることで生まれる女性のストーリーがある。梨花と振り返る「オトナミューズ創刊10周年」

一緒に作品を作る「チーム」の有難さ

 

どれも思い出深いのは承知のうえで、特に印象に残っているカバーはありますか?  梨花さんはカバー撮影への入魂度合いが桁違いですよね。撮影当日、現場に来て終わりじゃなく、どういうイメージで撮るのか、事前に何度も打ち合わせを重ねると伺いました。

 だからヌケ感のあるような写真でも、実はめちゃくちゃストイックに撮影してたりする。

2014年オトナミューズ表紙

2014

修行部屋みたいな感じですね。全然そうは見えませんが。

 それはね、極限までモチベーションを持っていってるからこそ、できたものなんですよね。2015年7月号(❶)のこれは、フィルムで撮りました。光の作り方もキレイで、今見ても本当にいい。私、こういう路線もいけるんだ、って発見があったビジュアルです。

2015年7月号オトナミューズ表紙

❶2015年7月号

2015年オトナミューズ表紙

2015

編集部的にもターニングポイントで、外部からも反響が大きかったのは、東京で撮影した2018年9月号(❷)のモノクロビジュアルです。年齢の痕跡を消していない梨花さんの肌がとてもリアルで、美しくて。肌はレタッチしてツルツルにするのが当たり前、という時代に、よくぞこの表紙をやってくれた!  と、称賛の声が上がったとか

 自分自身の変化とどう向き合うのか……事実を受け入れて、整理していく方法は、時代によっても変わっていくもので。だからこそ、そのときのヒントになるようなものを、“今を生きる、今を表現する”という姿勢で見せられるといいですよね。梨花だからこれができる、と思ってもらえることや、そういうビジュアルを一緒に作るチームがいるっていうのは、本当に大きいことだなって。最近だと、2024年3月号(❸)も大きな意味をくれました。

❷2018年9月号

❸2024年3月号

フレンチシックで、ガーリーさもあって。今の梨花さんだからこそ到達できた世界観ですよね。

 これを見たときに「あ、私、まだモデルをしていてもいいらしい」って思えたの。ファンの方たちからもすごく評判がよくて、今だからできる表現のトーンを掴めた実感がありました。

今そのように思えている梨花さんですが、この10年のあいだ、カバーガールとしての自信をなくしかけたり、迷われたりした時期もあったんですよね。

 何度もありました。子育てもあるし、体調も優れないし、自分自身のキレイになりたいみたいな欲望も低下していて。「……こんなんじゃ無理だよ!  カバーガールなんて!」ってどうしても思ってしまって。

それでも続けてこられたわけですよね。どのようにしてご自身を奮い立たせていたんですか?

 それはもう、チームのみんながハワイまで来てくれて、人のエネルギーをもらっていたから成立していたんだと思う。

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photo:YUKI KUMAGAI styling:TOMOKO KOJIMA hair:NORI TAKABAYASHI[YARD] make-up:UDA[mekashi project] model:RINKA interview & text:AYANA
otona MUSE 2024年5月号より

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オトナミューズ編集部

37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティー、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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