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自分の誕生日に自分の星座は見えないってホント?【星のソムリエ®︎ HARUKAの星空入門 vol.2】

自分の誕生日に自分の星座は見えないってホント?【星のソムリエ®︎ HARUKAの星空入門 vol.2】

こんにちは! 星空準案内人のHARUKAです。普段はファッションPR・ブランドディレクターとして活動をしていますが、プライベートでは星好きが高じて、星空準案内人として星空の魅力を周りに伝えています。忙しい日々の中でふと見上げた夜空に浮かぶ星のことを少しでも知っていると、日常がちょっぴり豊かな時間になると感じています。そんな星空の魅力を少しでも皆さんにシェアできたら嬉しいです。

そもそも星座っていつ生まれたの?

自分の星座を知らない人っているのかな? というくらい、生まれた月日で決まっている12星座は誰もが知っていること。でも、星座っていつからあってどんなものなのか、みなさん知っていますか? そもそも星座は、星と星を線でつないで人や動物、物などを描いてわかりやすく区分した天球上の領域のこと。現在、12星座を含めて星座は全部で88個あり、世界共通で定められています。

天体図

星座によって空の領域が分けられている。つまりは、空の住所みたいなもの。

星座の歴史はとても古く、その誕生は紀元前3000年ごろ(今から約5000年前!)と言われています。星は季節によって見えるものが違うため、農業を営んでいたメソポタミア人が種まきや収穫などの時期の目安に一部の星座を利用していたのではないかと言われています。暦のなかった時代、星座が季節の知らせだったのですね。その後星座はギリシアに伝わり、ギリシャ神話と融合することにより発展し、星座は物語としても言い伝えられました。この時代の星座の名前は今と同じような呼び名も多く、こんなに昔の人々が今と同じような星空を眺めていたかと思うと、なんだか時空を超えたロマンを感じます。

 

紀元前2世紀(今から約1800年前)には、現在の星座の基礎が完成。その後天文学や星座文化が発展し、各地でたくさんの星座が作られました。しかし当時は国や地域によって形や名前もさまざまで、星空が大混乱……。そこで、1928年に国際天文学は世界共有で88星座を決め、その境界線を定めました。これが現在、私たちが世界共通で使っている星座です。

12星座

占いなどでもよく使われる12星座「牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座」は、太陽の通り道=黄道を通る星座です。

実は自分の誕生日に自分の星座は、基本、見えません! なぜから太陽の近くにいる12星座をその人の生まれた星座とするので、自分の星座はお昼の空の中を太陽と一緒に動き、星が見える夜には沈んでしまうのです。ちなみに誕生日からだいたい3カ月前くらいが自分の星座が見えやすい時期になります。たとえば私は双子座(5月21日〜6月21日生まれの星座)なので、2月〜3月ごろが双子座の見やすい時期なのです。

今夜見える、春の星座の見つけ方

春の大曲線

星座を形成する星ひとつひとつにも名前がついています。小さな星は都会ではなかなか見つけるのが難しいですが、アークトゥルスとスピカは明るい星なので、見つけやすいですよ!

最後に、この時期に見える代表的な星や星座をいくつかご紹介します。みなさん、前回ご紹介した北斗七星は見上げていただけましたか? この時期、北の空高くに見える北斗七星の端を起点に先へ伸ばすと、明るい星を2つ見つけることができます。うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカと呼ばれる星です。この星を繋ぐと春の大曲線と呼ばれる線を作ることができます。さらに、この2つの星の中央から先に伸ばしたところに見える星、しし座のしっぽの部分のあるデネボラという星を結ぶと春の大三角が完成しますよ。

前回の記事はこちらから

梅雨入り前の今、ぜひ晴れた日の夜は、夜空を見上げてみてくださいね!

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