【プロが教える2026年香水トレンド】「ジェンダーレス ウッディ」から「ハイ コンセントレーション」まで、パルファム ソムリエが教える今纏うべき4つの香り!

メゾンフレグランスからニッチ・フレグランスまで、今年も継続中の香水ブーム。毎年ゆるやかにトレンドが移り変わるなか、今纏うべきイチオシの香りトレンドをプロに教わる短期集中連載。第1回目は、ラグジュアリーブランドからメゾンフレグランスまで多数の人気ブランドを取り扱うブルーベル・ジャパンでパルファム ソムリエとして活躍する星谷奈央子さんが解説!
教えてくれたのは…
ブルーベル・ジャパン パルファム ソムリエ 星谷奈央子さん

ブルーベル・ジャパン パルファム ソムリエ。豊富な知識と経験に基づき、最適な香りをコンサルティングするスペシャリスト。香水を学ぶオンラインサロン「フレグランス インスティチュート」では講師も務める。
香水トレンド①:ジェンダーレス ウッディ
その名の通り、“性別を凌駕するウッディな香り”です。ジェンダーに対する価値観の変化に伴い、フレグランスも性別を超えて自身のアイデンティティを表現するひとつの手段へと変化を遂げています。そこで注目度が高まっているのが、ジェンダーを感じさせないウッディノート。なかでもイギリスのペンハリガンやフランスのマティエール プルミエールといったフレグランスメゾンはジェンダーを超越した香りづくりを得意としています。(星谷さん)

ボールド ブレンド オードパルファム 100mL ¥42,900(ペンハリガン/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
1870年に理髪店としてスタートしたイギリスのフレグランスメゾン、ペンハリガン。「ポーション&レメディ コレクション」は、創設者であるウィリアム・ペンハリガンが密かに取り組んでいた植物研究のなかで生まれたフォーミュラを現在の香りのレシピで表現したコレクション。そこに今年新たに加わる「ボールド ブレンド」はペパーミントとブラックペッパーのエナジェティックなノートに、落ち着きと癒しを与えるクラリセージとバイオレットリーフ、ほどよい重みを感じさせるパロサントとサイプレス、シプリオルの3種類のウッドを組み合わせた唯一無二の香り。ダイナミックかつポジディブな香りが、纏うたびにエネルギーをチャージしてくれるはず。

サンタル オーストラル オードパルファム 100mL ¥45,980(マティエール プルミエール/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
香水の街として知られる南仏のグラースに香料植物農園を所有し、2019年に誕生した新進気鋭のニッチフレグランスブランド。創設者でトップ調香師のオーレリアン・ギシャールが、ひとつの原料を高濃度で配合し、それを引き立てる香料を組み合わせてオリジナリティのある香りをクリエイトしています。サンダルウッドオイルのコアにある香りを忠実に再現した「サンタル オーストラル」は、トスカーナ産アイリスとベンゾイン(安息香)の甘さを加えることでウッディノートに新鮮な要素を加えた、“誰もが気軽に纏えるウッディ”。
香水トレンド②:スキンセント ムスク
スキンセント ムスクは“肌と一体化するようなムスク”を特徴とした香り。SNS疲れや不安定な社会情勢のなかで、包み込まれるような安心感や癒しをムスクの香りに求める傾向が高まっているのではないでしょうか。まさにセカンドスキンのように寄り添ってくれるムスクノートの懐の深さを感じられる香りに注目が高まっています。(星谷さん)

ミルキー ムスク オードパルファム 100mL ¥25,300(パルル モア ドゥ パルファム/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
ボッテガ・ヴェネタやクロエ、ディオールなど数々のラグジュアリーブランドで名香を手がけてきた調香師、ミシェル・アルメラックの息子のベンジャミン・アルメラックが2016年にパリで創業したフレグランスメゾン。製品名の後の数字(39)は、完成までに重ねた処方の数を示しています。「ミルキー ムスク」はサンダルウッドとムスクが肌になじんでふんわりと香り立つミルキーなウッディノート。ふわっと肌に舞い降りるような繊細で儚げな香りのニュアンスを楽しんで。

ムスク ヌラアーサナ エキストレ ド パルファム 50mL ¥37,400(メゾン クリヴェリ/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
創設者のティボー・クリヴェリが植物や香料と出合ったときの驚きや感覚といった実体験を、意外性のある香りに落とし込んで発表しているフランスのニッチフレグランスブランド。「感情を芸術的に表現するもの」としてムスクを再解釈し、肌の上で目覚め、静かに止まる“一瞬の呼吸”を表現した「ムスク ヌラアーサナ」は、ムスクの躍動感にベルガモットやオリバナム インセンス、ダマスクローズ、トンカビーンによってスパイシーさと安らぎを加えたエキストレ ド パルファム。香料を32%という高濃度で配合したエキストレ ド パルファムは、植物由来の原料のみで仕上げたヴィーガン処方。夜明けの柔らかな光と影をイメージさせる、静謐でありながらエネルギッシュな香りは自分自身に向き合うときに纏いたくなる香りです。
香水トレンド③:ネオ グルマン
ここ数年のフレグランストレンドとして支持されているグルマン系の香り。今年はさらに多彩に進化して、おいしそうで多幸感をもたらす香りに注目が集まっています。その理由としては、グルマン系フレグランスが自分のご機嫌を取るためのスイーツのような役割を果たすようになったことで、さまざまなバリエーションが派生しているからだと思います。頑張った自分へのご褒美として、進化したグルマンノートを取り入れてみてください。(星谷さん)

バナナ ラッシュ オードパルファム 100mL ¥25,520 ※7月29日発売(ジュリエット ハズ ア ガン/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
単なる“いい香り”だけで終わらない、自己表現としてのフレグランスを提案するフランス・パリ発のフレグランスブランド。誰もが親しみのあるバナナを洗練されたウォーム グルマンの香りに昇華。しっかりと熟したバナナとメープルシロップのトップノートから、クリーミーなココナッツとフランジパニフラワーのトロピカルなハートノート、ラストノートは甘やかなバニラと官能的なサンダルウッドで締めくくります。これまでフレグランスに用いられることがほとんどなかったバナナにサンダルウッドを組み合わせ、対極にありそうな香り同士を見事に調和させています。

クリーン シュガーコーティッド オードパルファム 60mL ¥11,550(クリーン/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
多幸感と清潔感のある石鹸の香りで知られるクリーンからも新しいグルマンノートが今年登場。フルーティ グルマンの香調のこちらは、結晶化したシュガーが陽の光を浴びてきらめくような柔らかさを表現。ココナッツシュガー、ピスタチオのトップノートにフルーティな魅力を添えるのがオレンジブロッサムやジャスミン。エネルギーが充電されるような甘さとフルーティさにクリーンならではの上品さが加わることで肌を包み込むような温もり感も。「クリーン クラシック アップルブロッサム」とレイヤリングすれば、フルーティさがよりいっそう加速します。
香水トレンド④:ハイ コンセントレーション
「ハイ コンセントレーション」とはパルファムや、エキストレ ド パルファムといった高賦香率なフレグランスを指します。より上質感のある香りを、パーソナルスペースで長時間楽しみたいという本物思考のユーザーが増えつつあり、それに対応するように高賦香率のフレグランスに注目が集まっています。(星谷さん)

コーチ ゴールド パルファム 90mL ¥21,670(コーチ/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
コーチ初のパルファムとして登場した「コーチ ゴールド」は、太陽の光を浴びて金色に輝くニューヨークの街で内なる輝きを解放したエナジェティックなコーチウーマンからインスパイア。バニラのセンシュアリティにゴールデンアンバーをキーノートに、ミルキーな甘さのアーモンドブロッサム、フルーティーなアップル、スパイシーなピンクペッパーで優雅さと個性をプラス。飾らないからこそ輝く、自然体の魅力を高濃度のパルファムで取り入れて。

エンジェルズ シェア パラディ エキストレ ド パルファム 50mL ¥46,200(キリアン パリ/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
2025年春に限定で発売され、即完売となった香りが今年定番化。コニャックの製造過程で生じる“Angel’s share(天使の分け前)”からインスピレーションを得て誕生した、ウッディ グルマンの香調。コニャックオイルやトンカビーン、シナモン、オークといったシグネチャーアコードにラズベリーリキュールをブレンドすることで香りにさらに深みが加わり、ブルガリアンローズとシナモンバークオイルの芳醇さが瞬時に広がり、サンダルウッドとトンカビーンアブソリュートでウッディかつグルマンにドライダウン。

ナンニャン エキストレ ド パルファム 50mL ¥30,800(メゾン ド ラズィ/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品ブランド・マネジメント事業部)
創設者が生まれ育ったアジアからインスピレーションを得て、フランスのフレグランスがもつエレガンスと東洋の神秘をかけ合わせたオリジナリティのある香りが揃う、シンガポール発の「メゾン ド ラズィ」。35〜40%の高賦香率のエキストレ ド パルファムのなかでも人気が高いのが、ルーツであるシンガポールをティーノートで表現した「ナンニャン」。清々しいグリーンティーと対照的なスパイシーさをもつサフラン、そこにレザーやサンダルウッドなどを加えることで重厚感をプラスしています。
edit & text:TAKUYA KIKUCHI
WRITER






