【ク・ギョファン】「彼はどんな初恋をした人なのか。演じる前にいつも想像するんです」映画『サヨナラの引力』来日インタビュー
――ところで、5月に開催された第79回カンヌ国際映画祭でヨン・サンホ監督の最新作『群体』の上映のためにカンヌに行かれましたよね。これが初めて?
ク・ギョファン 初めてです。しかも、『新感染半島〜』もカンヌのセレクションに入っていたけど、あのときはコロナ禍で行くことがかなわなかったので、2回目の招待でようやく! といった気持ちがありました。
――念願のカンヌ、行ってみていかがでした?
ク・ギョファン 街全体が映画を祝福してくれている雰囲気で、街そのものが映画、と感じました。すごい場所ですね。
――フリータイムはありましたか?
ク・ギョファン 『群体』はミッドナイトスクリーニング(ソワレの後に行われる公式上映。ファンタスティック映画ではよくこの手法がとられます)だったので、意外と時間があったんですよ。なので、街歩きができましたし、買いものもできましたし、おいしいものもたくさんいただけました。じつは僕は仕事で見知らぬ街に行くと、必ずやってることがあるんですよ。
――え、それは?
ク・ギョファン 朝、ゆっくりとその街をランするんです。1キロあたり7分半くらいのペースで、だいたい5キロくらい。
――街歩きのレベルじゃない……(笑)。
ク・ギョファン それを午前中ゆっくりとやるんです。カンヌでは海辺で風にあたりながら走ったんですが、本当に気持ちよかったですね。

――映画祭期間中のカンヌは、映画好きの人たちばかりがいますけど、バレませんでした?
ク・ギョファン なかったかな? あ、走っているときじゃないんですが、印象的なことがありました。ミッドナイトスクリーニングの後、深夜歩いているときに『群体』をご覧になった方が声をかけてきて、「もしかして『群体』のソ・ヨンチョルさんじゃないですか?」って聞かれたんですよ。俳優として出演した作品の役名で呼ばれるのは本当に光栄なことなので、めちゃくちゃ嬉しかったですね。
Interview&Text_MASAMICHI YOSHIHIRO
Photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。






