【LAグルメ&観光】2026年最新版!お手ごろランチから便利ホテルまで日本人向けオススメスポット11選
日系人の歴史を知ることができる「ジャパニーズ・アメリカン・ナショナル・ミュージアム(Japanese American National Museum) 」

現在リニューアル工事中。リトルトーキョーの「ミヤコホテル」の斜め前に位置します。
日系アメリカ人の書籍などを長年読んでいて、このミュージアムをずっと訪れたいと思っていました。2月にLAに行った際にも訪ねようと思ったのですが、秋まで改修工事でクローズしていて、あきらめたんです。今回はミュージアムのご好意で特別に工事中の内装を含め、ご案内いただきました。この旅程で1番楽しみにしていたことのひとつです。
日系アメリカ人の歴史は古く、明治維新の最中である1868年にさかのぼります。政府の政策として、日本から当時のハワイ王国へ渡航し、パイナップル畑やサトウキビ畑の労働者として入植しました。その後アメリカ本土にも多くの日本人が移り住み、カリフォルニア州、ワシントン州などは現在も日系人が多く暮らしています。日系アメリカ人の、初めてアメリカにわたった第一世代のことを一世と呼び、その子どもたちの世代を二世、三世、四世と呼びます。私もハワイの友人に日系アメリカ人が多くいますが、彼らは四世、若い子には五世もいます。
一世は過酷な労働をこなしながらも1952年までアメリカの法律では市民権取得ができず、長年アメリカに住んでいても外国人のままでした。市民権がないため土地を所有することも制限され、また厳しい差別にも遭い、大変苦労をした世代です。アメリカ生まれの二世は市民権は獲得できましたが、第二次世界大戦中はアメリカ本土に住む約12万人もの日系アメリカ人が強制収容所に収容され、一世とは違った苦難を体験しました。そんな歴史を学べるミュージアムは、日本人なら一度は訪れておきたい場所です。
今冬のリニューアルオープン後は、日系アメリカ人の歴史、収容所のバラックを使用した日系アメリカ人アーティストによるアート作品、またアジア系移民のコミニティースペースとして開放されるスペースもあるようです。

今冬のリニューアルオープン時に公開される予定の、日系アメリカ人アーティスト、ナ・オミ・ジュディ・シンタニの作品。三世の彼女は、トゥールレイク強制収容所に収容されていた二世の父親の経験を聞き、その歴史や記憶をテーマに作品を制作しています。代表作のひとつがこちらの「Pledge Allegiance」(日本語で=忠誠を誓う、の意味)。収容所のバラック跡から集められた木材で作った星条旗は、国旗(アメリカ)へ忠誠を誓った日系アメリカ人が強制収容所に収容された歴史や、愛国心と差別による苦しみが同時に存在した矛盾などの強いメッセージが込められているそう。日系アメリカ人の歴史を伝える重要な作品として高い評価を得ています。
日系アメリカ人は、政治、芸術、スポーツ、エンターテインメントなど幅広い分野で活躍してきました。
ハワイのホノルルの空港の正式名称は「ダニエル・K・イノウエ国際空港」ですが、ダニエル・ケン・イノウエはハワイ出身の日系二世。第二次世界大戦中は日系アメリカ人のみで結成された日系人部隊「442連隊戦闘団」の一員として戦い、戦闘で片腕を失いました。数々の勲章を授与され、名誉除隊後、アメリカ上院議員を長年務めました。アメリカの歴史上アジア系アメリカ人が得た地位としてはカマラ・ハリスの副大統領に次ぐ存在と言われています。多くの功績が認められ、ハワイの空港の名前に!
また世界的な彫刻家・デザイナー、イサム・ノグチも日系アメリカ人として有名ですよね。現在、日本でも再注目されているアーティスト、ルース・アサワは、空中に浮かぶようなワイヤー彫刻が世界的に有名。彼らの作品もリニューアルオープン後に展示され、芸術や文化の視点からもその歴史を感じることができます。日系アメリカ人の歴史に興味のある方は、冬以降、LAに行った際はぜひ訪れてみてください。リニューアルオープン日に関しては、ミュージアムのWebサイトやInstagramをチェックしてくださいね。

「ジャパニーズ・アメリカン・ナショナル・ミュージアム」と同じ敷地にある「ナショナル・エデュケーション・センター」は講演会やシンポジウムなどを行う施設です。 ここに掲げられたサイン”GO FOR BROKE”とは日本語で”当たって砕けろ”という意味(元はハワイのスラングで、”全財産をかける”というギャンブル用語説もあり)。
第二次世界大戦中に日系アメリカ人(主に二世)のみで構成された「442連隊戦闘団」は、家族が強制収容所にいる中で志願しアメリカのために戦った部隊です。442部隊のモットーが”GO FOR BROKE”で、主にヨーロッパ戦線において勇敢な戦いを遂げ、アメリカ軍史上(規模と活動期間に対して)最も多くの勲章を受けた部隊でした。 現地を訪れた際、このサインを見たら、そんな歴史も思い出してみてください。
text:YUKI ABE
thanks to:ロサンゼルス観光局/Los Angels Tourism & Convention Board、パサデナ観光局/Visit Pasadena
※2026年3月渡航時の情報です。価格は1ドル=160円で算出しています。
WRITER
ライター
あべゆき
阿部有希_ファッション&トラベルエディター。子どものころからよく訪れていたハワイは渡航回数150回超え(※正直、計測不可)。20歳から年5回のペースで渡航中(パンデミック中の2020~22年は3回ずつしかハワイに行けませんでしたが、2023年からは通常営業)。日本在住ですが、六本木ヒルズへ行くよりもアラモアナセンターへ行くことの方が多い謎のライフスタイル。ハワイ州のドライバーライセンスも保有。ハワイでの過ごし方は、日焼け&新しいお店探し&マノアで犬とお散歩。アメリカメインランドのほか、アジア、国内の旅も好き。だいたい毎月どこかへ旅してます






