生ハムワインにバスクチーズケーキ!「美味しいものは誰かと一緒に」サンセバスチャンでバル巡り
ビルバオ空港は記憶通り小さくて、飛行機から降りて少し歩けばもう出口だった。カラッと乾いた空気と、大きな太陽。想像通りのスペインがわたしを出迎えてくれた気がして嬉しくなった。
空港からバスで揺られること約一時間。前にも通ったはずなのに、こんなに遠かったっけと、記憶を疑う。

サンセバスチャンのマリア・クリスティーナ橋
日本にもありそうな高速道路がどこまでも続き、気づけばバックパックにもたれたまま爆睡し、目を覚ますと、見覚えのある街と海と橋があった。
「帰ってきた」と思った。
初めて訪れる街はそれだけでワクワクするけれど、二度目だって負けてない。異国なのに「知ってる」があって、「ただいま」がある。そのささやかな親しみは、一度目の旅では手に入らない小さな勲章みたいなもので、わたしはわたしをちょっと誇らしく思った。

バスのロータリーからホテルへ向かう道すがら、二年前、昼も夜も通った大好きなバルがあった。入りたい。でも、大きなバックパックを背負ったまま入るには、なんだか少し気後れする。そんなことを考えながら、店先で家出少女みたいに立ち尽くしていたら、地元のおじちゃん達が「Hola!」と、とびきりの笑顔で声をかけてくれた。
わたしも反射的に「Hola!」と返した。でも、そのたった一言が、急にこの街に歓迎されたような気がして、さっきまでの気後れがすっと消えた。スペイン語の挨拶は、太陽みたいに明るい。わたしは、バックパックを背負ったまま真っ昼間のバルに飛び込んだ。
photograph & text:MISATO SHIMIZU
WRITER
タレント・モデル・俳優
清水みさと
タレント、モデル、俳優など幅広く活動。サウナ好きが高じて、「サウナイキタイ」のポスターをはじめ、ラジオ「清水みさとの、サウナいこ?」(AuDee/JFN全国21局ネット)のパーソナリティーを務めるほか、TRANSIT「世界のサウナ巡礼記」、るるぶ「あちこちサウナ旅」、リンネル「食いしんぼう寄り道サウナ」、オレンジページ「本日もトトノイマシタ!」など多数の連載を担当。
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