生ハムワインにバスクチーズケーキ!「美味しいものは誰かと一緒に」サンセバスチャンでバル巡り
予約したホテルは、ラ・コンチャ湾のすぐ近くにあり、通りの隙間からもう海が見えた。
チェックインを済ませ、ほどなくして友人夫婦と合流した。異国の地で合流すると、ちゃんと約束していたのに、会えた気持ちが先にきて、ハグしたくなるほど嬉しくなるのはどうしてなんだろう。わたしたちは舞い上がりながら、有識者たちからかき集めたバル情報を片手に、さっそく、バルを何軒もはしごした。

ひとり旅では、行きたい場所へ行き、立ち止まりたいところで立ち止まれて、感動だって誰にも左右されなくていい。だけど、おいしいものを前にしたら誰かがいる旅にはかなわない。
そういえばこの日は、バルセロナでサグラダファミリアの一部が完成した歴史的な日だった。けれどわたしたちは、全世界が生中継するほどの歴史的瞬間もそっちのけで、小さなピンチョスに夢中になっていた。
予定していたチェコには行けなくなったけど、不思議とぜんぜん惜しくない。自分の人生を自分で選ぶことと、何もかも自分で決めることはたぶんすこし違う。予定を決め切らずにいたから、友人の「来ちゃいなよ」が入り込み、知らなかったルクセンブルクを好きになり、二年ぶりにサンセバスチャンと再会できた。

バル「PACO BUENO」
photograph & text:MISATO SHIMIZU
WRITER
タレント・モデル・俳優
清水みさと
タレント、モデル、俳優など幅広く活動。サウナ好きが高じて、「サウナイキタイ」のポスターをはじめ、ラジオ「清水みさとの、サウナいこ?」(AuDee/JFN全国21局ネット)のパーソナリティーを務めるほか、TRANSIT「世界のサウナ巡礼記」、るるぶ「あちこちサウナ旅」、リンネル「食いしんぼう寄り道サウナ」、オレンジページ「本日もトトノイマシタ!」など多数の連載を担当。
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