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【ネタバレ有り解説】氷河期世代目線で語る『スワロウテイル 4Kリマスター』が超傑作な理由

グリコやアゲハが生活してたスラムや、アゲハがタトゥを入れる闇医者クリニックがある阿片街などなど、やりすぎ感ある設定はさすがに映画でしかありえねーだろ、とは思うものの、それがファンタジーには見えなかったのよね。なんせ東洋一の無法地帯と言われた香港・九龍城(『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の舞台)が取り壊されてすぐくらいだったから、想像に易い微妙な距離感。

 

と、昔話をつらつら言ってますが、こんな時代だったからこそ『スワロウテイル』は、現実にかなり近いファンタジー、かつ「こうなっても悪くないし面白いかも」というちょっとした期待感もあったのよ。一見すると絶望的に治安の悪い舞台設定で物語も全員は幸福になれないデスゲーム抗争ものだけど、バカみたいに景気がよいところって、人が「バカになる」のよ。だって、景気のよさが名残どころか一般庶民には届いていないバブル崩壊直後の90年前後って無茶苦茶だったんだもん。それをめちゃくちゃ静観して、オリジナルの舞台とストーリーにして、映像にまでしちゃったから、岩井監督スゲー。改めて4Kの精細映像&音響で観ると、スクリーンデビューにして主演の伊藤歩さんのイノセント芝居と歌姫CHARA様による「マイ・ウェイ」が抱える意味が重いわ!

映画『スワロウテイル 4Kリマスター』公式

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1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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