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渋佐 和佳奈

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日本のおにぎりをアメリカで広めたい! シカゴで「Onigiri KORORIN」を開業した日本人のストーリー

アメリカでもお馴染みフードのSUSHI、RAMEN…
次なるブームを狙う「ONIGIRI」

日本を離れ、全く異なる文化のなかで生活をすることは、好奇心が旺盛な私にとっては刺激的で楽しい日々。でも、どうしても恋しくなるものがあります。それは「日本食」。シカゴはアメリカの他都市と比較して特に食のレベルが高いと言われているため、美味しいレストランやミシュランの星を取得しているお店が多くありますが、そのなかでも「SUSHI」や「RAMEN」は大人気! お寿司はスーパーでも日本と同じように売られていて、アメリカでの浸透率の高さを感じます。

 

ただ、日本のコンビニエンスストアをはじめとした、どこでも簡単に手に入るような気軽な「おにぎり」はまだあまり見かけません。そんななか、ふと入ったローカルストアで見覚えのある、あのパッケージに包まれたおにぎりを発見!! Onigiri KORORIN」という可愛らしい名が書かれたその商品は、日本の代表的なソウルフードをアメリカで広めようと、「おにぎり」にフォーカスをあてて起業したある日本人男性によって作られたものでした。今回は特別に Onigiri KORORIN のキッチンに潜入して、共同創業者の勝山雄太さんにお話を伺う機会を頂きました!

自身が手がけるおにぎりを手に、快くインタビューに答えてくれた勝山さん。偶然にも私と同い年で、同じ大学出身であることが判明! 一気に親近感が湧くと共に、同学年の日本人がこのようにアメリカの地で活躍している姿に大きな刺激を受けました。

勝山さんは大学卒業後コンサルティング会社に勤務したのち、シカゴの大学院でビジネスとデザインを学ぶために2018年に渡米。「おにぎり」ビジネスを立ち上げたきっかけを伺うと、大学院時代の忙しい日々の、ある悩みからだったそうです。それは会社員時代に仕事の合間にサクッと食べていた、おにぎりがないこと。「アメリカには寿司やラーメンはあるのに、なぜおにぎりはないのだろう?」と疑問に思った勝山さんは、大学院のプロジェクトでおにぎり用の小さな三角形の炊飯器をデザインしてプレゼンしたところ、クラスメイトや教授に大好評! 「これはビジネスとして可能性があるのでは?」と手応えを感じたそうです。

 

そこで20201月、シカゴの食品ビジネスを支援する団体 The Hatchery で講座を受け起業に向けてのいろはを学びますが、ほどなくして新型コロナウィルスの蔓延によって街はロックダウン。大学院の授業もオンラインに切り替わったことで逆に時間ができたと考えた勝山さんは、会社を設立しHPも作成、そしてコロナ禍という状況でもおにぎりビジネスを始められる形態を探った結果、オンラインで注文を受け、指定の場所におにぎりをピックアップしに来てもらうサービス、Onigiri Shuttle KORORIN を夏にスタートしたそうです。

活動初日の勝山さん(左)。はじめはお客さんが5組ほどで、売れ残りのおにぎりを見てうまくいくのか不安に思いながら活動していたそうです。

Onigiri Shuttle KORORINの存在は徐々に口コミやSNSで広がり、開始1カ月後には地元メディアの目に留まり、ローカル紙に「RICE BALL KING (おにぎりの王様)」と名付けられ取り上げられるほどに。メディアの効果は大きく、その次のシャトル販売時には行列ができ、当時は手作りでおにぎりを作っていたため、オーダーストップをかけるまで人気が高まったそうです。当初は夏休みの期間限定で行う予定だったそうですが、好評を得たことから継続することを決め、同じ大学院の卒業生であるクリスティーナさんを共同創業者に迎えて本格的に事業化することとなりました。

左上:写真左側にいる女性が、クリスティーナさん。 右下:ローカル紙 Chicago Magazine では、当時提供していた焼きおにぎりの作り方が大きな写真付きで掲載されています。他にも地元テレビ局で紹介されるなど、メディアに多数取り上げられたようです。

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text : WAKANA SHIBUSA

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渋佐 和佳奈

渋佐 和佳奈

渋佐 和佳奈(しぶさ わかな)/宮城県のテレビ局で3年半、WOWOWで5年間アナウンサーとして勤務し、2022年4月からアメリカ・シカゴでの生活をスタート。長年スポーツに携わり、シカゴでもメジャーリーグ・シカゴカブスのリポートを経験するなど、現在もフリーアナウンサーとして活動中。SNSでは趣味のスポーツ観戦や暮らしぶりを投稿している。

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