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80年代のシングルマザーを体当たりで演じる!MEGUMI企画・プロデュース映画『FUJIKO』主演・片山友希インタビュー

80年代のシングルマザーを体当たりで演じる!MEGUMI企画・プロデュース映画『FUJIKO』主演・片山友希インタビュー

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Netflixの「ラヴ上等」を大ヒットに導くなど、プロデューサーとしても活躍するMEGUMIさんが企画・プロデュースを務めた映画『FUJIKO』(6月5日公開)。木村太一監督が自身の母をモデルに、1970~80年代のシングルマザーの生きざまをパワフルに描き切った本作は、日本公開に先んじて上映されたウディネ・ファーイースト映画祭で日本映画初の快挙となる最高賞「ゴールデン・マルベリー賞」&「ブラック・ドラゴン・特別観客賞」の2冠を達成するなど、話題を呼んでいます。主演に抜てきされたのは、2021年の映画『茜色に焼かれる』で、第46回報知映画賞新人賞など5つの賞を受賞した片山友希さん。オトナミューズウェブ初登場となる今回は、前後編の2回に分けて作品の舞台裏や、ご自身のことをたっぷりと語っていただきました。

 

前編では、役者人生で初めての経験も多かったという『FUJIKO』のセッション満載の作り方が明かされていきます。お話を聞いてくださったのは映画ライターのSYOさんです。

 

映画『FUJIKO』
原案・監督:木村太一
出演:片山友希、YOU、リリー・フランキー、MEGUMI、うじきつよし、竹下景子、イッセー尾形、岸本加世子ほか

6月5日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:Atemo
© 2026 FUJIKO Film Partners

――まずは、片山さんと本作の出会いについて教えて下さい。

 

片山友希(以下、片山) 事務所から「MEGUMIさんプロデュースのこういう企画があるのですが、面接という形のオーディションを受けてみませんか」とお話をいただきました。MEGUMIさんとは過去にドラマでお世話になったこともあり、台本もとても面白かったためぜひお受けしたいです、とお返事しました。完成版を試写で観たときは「映画としてとても面白いし、いい作品に出合えた」と感動しましたが、台本を読んだ当時はただただ「やりたい」という気持ちになりました。

 

この3年くらい映画の仕事がなかったことも大きかったと思います。自分は映画をやりたかったけれどお話がなくて現場に行けず、そんな中で木村太一監督の作品で主演映画と言われて、これは自分にとってもいいチャンスだと思いました。

――この作品に出会うためだったかもしれない、とのコメントも拝読しましたが、久々の映画の現場や木村監督とのお仕事はいかがでしたか?

 

片山 『FUJIKO』は「いいものを作ろうぜ」というプラスのエネルギーがとても大きい現場でした。やっぱり仕事なので手放しで楽しかったとは言えませんが、いい空気感で撮影できたのかなと思います。木村監督は「セリフを嚙んでもいいし飛ばしてもいい、綺麗じゃなくて大丈夫です」と仰ってくださり、自分でも演じてみて疑問に思ったことはすぐ相談できました。元旦那と再会するシーンでは、監督から「他がスピーディなぶん、ここはじっくり時間を取って見せたい」とのお話があり、テイクごとにテンポ感を調整しつつ一緒に最適な形を探していけました。また、クランクインがカフェでのシーンからなのも嬉しかったです。富士子にとって一番幸せだった時期の気心が知れた仲間との会話から始まるので、入りやすかったです。

 

――本作は95分の中に富士子の半生が凝縮されていますよね。スピーディに駆け抜けていくぶん観る側は心地よいですが、演じられるのは大変だったのではないでしょうか。

 

片山 基本的に俳優は完成された台本をいただいてから自分の考えをまとめていきますが、『FUJIKO』の場合は出演が決まってから完成するまでの間に改稿された全バージョンの台本をいただいていました。いま仰ったように最終的にはぎゅっと凝縮されていますが、そうなる前のバージョンも頭に入っているので大変ではありませんでした。改稿されてシーンがなくなっていたとしてもその意味がなんとなく分かるし、もう自分の中に入れた状態でしたから。また、今回は初めてホン打ち(脚本の打ち合わせ)にも一度参加させていただきました。そこで細かな言いまわしなどの打ち合わせができたことも、本当にありがたかったです。

 

――なるほど。本作は主人公の過去を語る形で物語が進んでいきますが、ある意味お客さんは富士子の人となりがつかめない状態で呑み込まれていきますよね。だからこそ、どのように役作りをされたのか気になっていました。

 

片山 今回は「役作りをめっちゃしました」ということはなく、改稿を重ねていく台本を読めていたことで「全部わかっていた」のが大きかったです。なんでこんなことを言うんだろう?と一度つまずいてしまったらそこからなかなか進めなくなってしまいますが、それが全くなかったのでストレスなく演じ切ることができました。

 

――富士子を演じられていくなかで特に印象に残ったシーンはありましたか?

 

片山 監督や撮影の方に「母親に見えた」と言われたシーンです。娘がいなくなってしまい、交番に駆けつけるシーンでは、自分としては「娘を怒る」気持ちだけで臨みましたが、「うなぎパイを食べさせたかった」という子どもの言葉を聞いて“こんなに悲しい思いをさせていたのか”“こんなに優しい心の持ち主だったのか”といった情けなさ・申し訳なさ・優しさが次々に湧いてきました。私自身が演じながら気づかされたシーンでした。

 

また、イッセー尾形さんはベースは保ったままセリフもお芝居も毎回変えられていて、すごく面白かったです。もちろんイッセーさんのキャリアと実績があるからこそ成立することだとは思いますが、自分がその役をちゃんと落とし込んでいたら台本通りにやらなくても成立するんだと学びました。毎回ちゃんと“その人”に見えるのがすごかったです。

――YOUさんと岸本加世子さんの両家の母バトルもインパクト大でした。

 

片山 おふたりともすごく楽しまれていました。私もどんどん引っ張られて、台本にない「ちょっと待ってください」というセリフが出てきました。初めは台本にあるセリフだけを喋っていましたが、この状況で富士子としてこれでいいのか? と思い、木村監督に相談したんです。そうしたら「自分が想像していなかったことが起きるからもっと出していいんじゃないか」と言っていただき、あの言葉に繋がりました。そうしたら本当に自分の心が焦り始めたので、この方向性で合っていたんだ、と思えました。

 

――ホン打ちへの参加等も含めて、今後のお芝居に生きてくる経験となったのではないでしょうか。

 

片山 そう思います。贅沢で貴重な時間だったなって。だからこそ、『FUJIKO』を経験してしまったこれから、どうしよう、とも思っています(笑)。

後編はこちら

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    • 映画『FUJIKO』 原案・監督:木村太一 出演:片山友希、YOU、リリー・フランキー、MEGUMI、うじきつよし、竹下景子、イッセー尾形、岸本加世子ほか 6月5日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開 配給:Atemo © 2026 FUJIKO Film Partners
    • © 2026 FUJIKO Film Partners

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    Interview & Text_SYO
    Photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
    Styling_AKIRA MARUYAMA
    Hair & Make-up_MARIKO ADACHI


    トップス¥74,800、パンツ¥52,800(ANNA CHOI/ANNA CHOI CLIENT SERVICE)、ヒール¥49,500(POOLDE)、ネックレス¥28,600、左中指リング¥11,000、左中指ネイルリング¥11,000(JUSTINE CLENQUET/THE WALL SHOWROOM)

    ANNA CHOI CLIENT SERVICE info@maisonannachoi.com
    POOLDE info@poolde.jp
    THE WALL SHOWROOM☎︎050-3802-5577

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    WRITER

    1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、複数のメディアでの勤務を経て2020年に独立。オフィシャルライター/インタビュアーとして「First Love 初恋」『シン・仮面ライダ ー』『Cloud クラウド』『正体』『ガンニバル』『チェンソーマン』『イクサガミ』などに携わるほか、『市子』『52ヘルツのクジラたち』ほかで杉咲花氏のオフィシャルインタビュー、中村倫也氏や横浜流星氏のファンクラブコンテンツにおける聞き手を担当。装苑、WOWOWなどで連載中。スターキャットのTV番組「シネマPICK UP」ナビゲーターを担当。

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