【ネタバレあり解説】見苦しくない中年になりたいなら、ぜひ劇場で観て。『これって生きてる?』
厄介な更年期、自覚しましょう
じつはあたくし、3月末くらいから猛烈な抑うつ状態に陥りました。「こんなの……初めて(きゅるん)」と茶化すだけの元気を失うほどだったので、過去一のダウン状態。マジこんなの初めて。そんなときに、こんなもん観ちゃったことで、「あかんで!」と自分を奮起したんですよ。それが公開中の『これって生きてる?』。ブラッドリー・クーパーが監督&出演し、彼の親友ウィル・アーネットが主演を務めたヒューマンドラマ。というか、お年頃の方がご覧になったらブラックコメディ。

こういう幸せなときがある人ほど、更年期を自覚しないと後悔します。マジで
ここで描かれているのは、いわゆる中年の危機。ミッドクライシスってやつです。これをテーマにした映画、特に笑い飛ばす系のコメディはけっこうたくさんあって、古くは『アメリカン・ビューティー』とか『サイドウェイ』とか『LIFE! ライフ』とか。あ、どっちも割とシリアスで笑い飛ばせないか……いや、笑わないときつい。で、『これって生きてる?』も前述ミッドクライシスの傑作群と同じく男目線。この手の映画が作られるのって、全世界どこにでもこういう苦悩を抱えた中年がいるってことですのよね。特に厄介なのは男ってことなんですよ。
っていうのも、女性の場合、からだの変化があったりで明確に「更年期」が分かるじゃないですか。いや、分かりにくい方や更年期なしの方もいるけど、でも男よりは明確。しかも、なんちゃらの母のようなドラストのおクスリも昔からあるのよね。加齢からくるホルモンのアンバランスによって、心とからだのバランスを崩してしまうのが更年期。こりゃ誰にも止められないし、もうどうにも止まらないわけで、おクスリでもなんでもぶっこんでバランスを保ったほうが世のため自分のためだと思うの。
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。









