新ヒロイン、ヘイリー・アトウェルに聞く！ シリーズ最新作『ミッション：インポッシブル／デッドレコニング PART ONE』

トム・クルーズが主演・プロデュースを務め、1996年から続く大ヒット作『ミッション：インポッシブル』シリーズ。全8作で完結すると言われているが、その前編『ミッション：インポッシブル／デッドレコニング PART ONE』がいよいよ公開される。まだ詳しい内容が明かされていないなか、グレイス役のヘイリー・アトウェルに直撃することができた。グレイスは、前作までのヒロイン的存在だったイルサ（レベッカ・ファーガソン）にとって代わるというキャラクター。

「私が演じたグレイスは、今作からトムが演じるイーサンのパートナーとなる役どころよ。もちろんこれまでのヒロインだったイルサも登場するんだけど、グレイスはあるきっかけでイーサンと出会い、思いきり巻き込まれていくの。しかも、彼女はCIAでもIMFでもMI6でもない女性。何に巻き込まれたのかもよく分からないまま、イーサンに振り回されて、その状況から抜け出そうとして必死になっているのよ。もっと言うと、イーサンが何者かも分かってないし、なんなら全く信用してもいないの。あるシーンでは、彼と一緒に車に乗って逃げるんだけど、彼がエンジンをかけようとするとワイパーが作動しちゃうのよ。危険が迫ってるっていうのに、そんな男を信用できるわけがない（笑）」

これまでの作品でほぼ無敵のヒーローだったイーサンにいったい何が起きるのやら......。それは彼女のオーディションのときから感じたそうだ。

「オーディションのとき、監督とトムから“まずはこの作品の作り方に賛同してくれる俳優をキャスティングしたいと思っている。それからキャラクターを創ることになる”と言われたのよ。新たなタイプのヒロインを探していたみたいね。トムと何度もカメラテストを重ねていったのだけど、“彼女が何か情報を隠し通しているかのような表情でお願い”とか、“ここは隠しごとなく、かつ繊細な感じで”などとさまざまな指示が飛んできた。彼らはあれこれ試したかったみたいだったから、私もさまざまなパターンの芝居を見せた。だから、グレイスは一貫性がない」

とはいえ、このシリーズのキモはトムが体当たりで挑むアクション。それに巻き込まれる彼女も相当な努力を強いられた。

「あるシーンで、垂直に傾いている列車を6秒間で駆け上らないといけなかったんだけど、何度もやっていて私はヘトヘト。 疲れ知らずのトムは“もう一回！”とか言ってたわ。でも、彼は私が疲れ切ってることを悟って、“アドレナリンが切れたのかもしれないね。チョコを食べよう”と、チョコレートをくれたのよ。スタントに長けているトムだけど、そうやって必ずこちらのペースも配慮してくれる。他のキャストに対してもスタッフに対しても同じように接するし、労いと感謝もいとわない。このようにしてとても健全な現場を作ってくれるのね。だから、共演者は皆、あれこれ挑戦したくなっちゃうんだと思うわ」