「ママ友付き合いは自分の境界線を保ついい学びの機会」【吉川ひなの】大人になってよかったこと
「若いころには戻りたくない」とふたりが口を揃える。40代を超えてからのほうが、断然楽しくて、面白い。年齢を重ねることへの不安も正直に話しながら、それでも今が一番いい、と笑い合う。ときに脱線しつつも、ふたりの言葉には人生のヒントが詰まっていました。
魔法が使えても過去には戻らない
──今回は、ゲストにスタイリストの風間ゆみえさんを迎えての特別編になります。それぞれの歩みを重ねながら、人生を自分らしく味わってきたおふたりですが、「大人になってよかったこと」について語ってもらえたら。
ひなの 年齢を重ねてよかったことのほうが圧倒的に多いのは絶対にそう。けれど、「ここだけは若返りたいな」という部分も正直にいえばあったりするの(笑)。ゆみえちゃんはどう? 昔に戻りたいって思う?
ゆみえ 私は全然戻りたくない! 1日たりとも(笑)。ふとした会話の流れで、「時間を戻してあげる」と魔法使いに言われたら、何歳って答える? なんて話になることがあるけれど、戻りたいとは答えない。それよりも、「背を伸ばしてください」「外国語を話せるようにして」と別のお願いをしたいくらい。せっかくここまで経験を積み重ねてきて、上手く生きられるようになったのに、なんで今さら戻らなきゃいけないのって思うの。
ひなの わたしも戻りたくない派。でもね、今はそう思えているけれど、5年後、10年後もずっとそう思えてるのかなって、漠然とした不安がもやっとあったりするんだよね。突き詰めると「今のまま楽しくいられるのかな」という無意識の怯えがあるんだと思う。でも、ゆみえちゃんみたいに、すごくキラキラして、楽しそうに生きているお姉さんがいてくれると、未来は明るいと思えるからありがたくて。みんなに光を与えてくれる存在なの。
ゆみえ ありがとう。じゃあ、ひなのちゃんに月に一回くらい褒めてもらおうかしら。私の自己肯定感を上げるために。
ひなの ゆみえちゃんの自己肯定感、それ以上は上がらないくらい高いじゃん(笑)。
ゆみえ 世の中の人が思ってるほど高くなくて、私は意外とリアリストなの。「過去に戻りたくない」と言ったのも、ただ今が楽しいからじゃなくて、しっかり考えた上での答え。学びも知識も得たままの状態で、若い自分に遡ったとしても……たぶん周りの人たちを見下してしまうと思う(笑)。「何、言ってんの」ってなっちゃうから、楽しい恋愛もできなさそう。
ひなの それでいうと、わたしは今の自分のほうが楽しい恋愛できる気がする。昔はなんであんな人と付き合ったんだろう……というのもあって。今の性格や思考で過去に戻れたなら、出会う人も付き合い方も何もかもが変わっていたと思うんだよね。
ゆみえ そこは考え方が違うのかもね。私は、ひなのちゃんほど破天荒な恋愛してきてないから(笑)。でもね、全部の経験があって今の自分があるから、それがなくなったら違う自分になってしまうとも思うんだよね。
ひなの 振り返ったとき、いい恋愛が多かったなって思う?
ゆみえ うーん……結局はみんな別れているわけだから、本当の意味で「よかった」とは違うのかもしれないけれど、思い返したときに不思議と嫌な記憶があんまり浮かばないんだよね。これは私の「過去を美化し過ぎるクセ」もあるかもしれないんだけど(笑)。ケンカしたり、嫌だったことって、突き詰めると自分のダメな部分も混ざっている。ふたりのエネルギーで起きていることだから、どちらか一方だけが悪いなんてことはなくて、自分も半分悪い。そう思うと、自然と嫌なシーンより、楽しかったことのほうが鮮明に残っているのかも。
ひなの ゆみえちゃんが過去の恋愛をいい思い出にできていることが、すごく豊かに見える。
interview: HAZUKI NAGAMINE [YUMIE]photograph:KENTARO OTSUKA hair:SHOTARO[SENSE OF HUMOUR] make-up:CHIHIRO YAMADA
otona MUSE 2026年7月号より
EDITOR
37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。







