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アヒルがいっぱい!レストランが最強【ピーボディ・メンフィス】ホテル2026年最新レポート

日本人にはとくにオススメ【シェ・フィリップ】の味

中央がシェフのキース・クリントンさんです。

そしてもうひとつ激推しなのが、ホテル内にあるレストラン『Chez Philippe(シェ・フィリップ)』でのディナー。ここ、冗談抜きで予算とお時間に余裕があったら、最終日くらいに予約をして訪れることを強めにオススメしたいんです。というのも、我々はたった5日間の旅程だったのですが、アメリカ南部を旅するうえで、心配だったのが食事。せっかく来たんだからと南部料理を満喫し、正直どこもアタリで美味しかったんですが、基本的に「肉! バター! 小麦!」で「野菜? 何それ? 必要?」なムード。あげくの果てにちょっとしたフライドチキンまでわざわざメープルシロップがかかって出てくる国ですから、甘さもキョーレツ!  ああ、だし汁飲みたい……と、ちょっとお疲れ気味の胃と舌で向かったんです、この旅程で一番豪華なシェ・フィリップのディナーに。あ、ここは伝統的な南部料理と古典的なフランス料理を融合した創作料理を出すそうです。

シェ・フィリップはミッドサウス(米中南部)の中で唯一、フォーブスの4つ星、AAA 4ダイヤモンドを受賞している高級店。ピーボディ・メンフィスの1階にお店があります。

ディナータイムは基本的に7皿か4皿、2種類のコースのどちらかを選びます。それぞれ175ドルか145ドルで、どうやら7皿のコースのほうが圧倒的にお得なムード。ワインのペアリングなどドリンクは別途、税やチップも別途ですが、フォーブスのAAA 4ダイヤモンドを獲得している名店と考えると、わりとお得な価格設定なのでは……? この予感は食事中、実感に変わります。あ、ちなみにシェ・フィリップは英国式アフタヌーンティーも人気なんだそう。

私がいただいたのは7皿のコース、シェフズテイスティングメニュー。メニュー内容は季節によって変わります。

こちらお品書きにすらない、キュウリとライムっぽい柑橘の風味を感じるひとくち冷製スープ。この冷たくて酸味のあるスープに、お疲れの胃と舌が「!」と喜んで目覚めたわけですね。

さあ、ここからがアミューズ(前菜)祭りの始まりです。クリーミーなカリフラワー的なクリームと燻製イクラの香りが鼻を抜けるカナッペ、絶品でした。噛むごとに味や香りが変化していって、「なるほど、これが味のレイヤー(層)というものか……」と、大変勉強させていただきました。

ナニコレ可愛い。食べるのもったいないんですけど。

あ、ここはパンに添えられるバターが3種類あることも売り。茶色いトリュフバターはもちろん美味しいんですが、中央、ピンク色のものはストロベリーバター! 甘さ控えめで、初めて食べた味!

アミューズ祭りはまだまだ続きます。トリュフが乗ったちっちゃいクレープ風のやつ、美味しかったですね……!

メンフィスでいただいたキャビアはどれも◎でした。名産なのかな。

そして、やっと運ばれてきたコースの一皿目で、「あ、ここ激しめにオススメしよう」と決意しました。私たち日本人が、アメリカを旅して何日か過ごした先に、求めるものが出てきたからです。

マグロ、アボカド、桜の花とポメロ(ザボンとか文旦を指すらしいです)って書いてありましたが、要するにポン酢を感じる一皿でした。

生のマグロにポン酢がかかってる状態に近い味を想定していただきたいんですが、非常にお上品で美味しかったんですね、これ。日本人的にも許せるどころか、とっても美味しかったんですねー!!!

ああ……染みわたる……この一皿目はどうやらシェフのこだわりらしいのですが、この酸っぱさを! 柑橘の風味を! 求めていたのよ! なんでわかったの! そんな感じで、この後出てくるお料理も随所に酸味を使ったお料理が豊富。これ、アメリカの食事にぐったりしてきたころにいただくと、復活できそうですよ。そしてなにより「味が層になっている」と何度も感じさせてくれたんです。いやあ、感激した!

メニューに載ってないんですが一緒に出てきたトリュフ乗ったこういうコロッケは、1個といわず10個くらい持ってきてほしいっていつも思います。

2皿目はコールラビとブラックトリュフのパスタ。これもほんのり酸味を感じてサッパリいただける!

で、またメニューに載ってないアミューズっぽいものが運ばれてきました。

パリパリした舟みたいな生地に、カニ身と野菜やマンゴーのタルタルが乗ってまたもや酸味の存在を感じます。ウマイ。

3皿目は銀ダラ(BLACK CODっていうらしいです、英語だと)のソテーにまたキャビアと食用花があしらわれているんだけど、おソースに味噌を使ってるんです。あのシェフ絶対和食も好きだって、確信に変わりましたよね。

コッテリした銀ダラにコッテリしたバターとお味噌のソースで、これが一番コースの中でコッテリしてるかもくらい。でもさんざん酸味のあるもの食べさせていただいたから、むしろ美味しいの!

いやー、実はお食事始まる前にシェフがごあいさつにきてくださったのでお顔は拝見していて、「あのシェフ絶対、和食をそれなりに知ってるわよ」なんて思いながらお魚をはむはむしていたら「じゃあ、せっかくだからキッチンに行って休憩がてらオレンジのシャーベット食べるかい?」と声を掛けられました。コース内にはキッチンの訪問も含まれている模様!

キレイなキッチンで迎えてくれたシェフのキース・クリントンさん。メンフィス生まれメンフィス育ちで、メンフィス随一のホテルのレストランの料理長に就任するなんて、こんな方がもし一族にいたら、私、自慢しまくりますよ。誉れでしかないよね。

先ほどから酸味の扱いがお上手なシェフだなということを申しておりますでしょ、このオレンジシャーベットも酸味と甘みのバランスが絶妙。何気に激ウマでしたこれ。

いやーナイスガイだったねーキースさん、なんてご機嫌で席に戻るとさあ、後半戦の開始です。で、先に言っておきますが、ステーキ的なものが2回出てきて、あれ、デジャヴ? 私酔っぱらってるのか? と二度見しました。

4皿目は鹿のテンダーロインのタマネギ添えです。大根とプラム、ガーリックを使ったおソースも美味しいです。満足~。

……と思ったら5皿目にアカウシ牛のニューヨークストリップステーキ、エシャロットソースがやってきました。追い肉!

これ、お肉自体もとても旨みが強くて美味でした。

最後はアールグレイとシトラスのポセット。ポセットとは生クリーム、砂糖、レモンの3つの材料を加熱して冷やし固める、イギリス発祥の濃厚な冷たいデザートだそうです。

このデザートと前菜を含めて7皿、ということだと思われますが、途中で出てきたトリュフの乗った揚げパンみたいなやつとか、カニ身の舟みたいなやつとか、オレンジシャーベットとかはカウントしてない、ということでしょうか。太っ腹ですね。カウントしてもいいくらい美味しかったですよ、どれも。あ、このデザートは卓上で冷たいシロップみたいなのをかけてくださってから食べましたが、紅茶と柑橘の酸味がまた感じられて、お腹いっぱいだけど満喫しました。すごく甘いところ、けっこう酸っぱいところ、一皿でいろんな味わいを楽しめるんです。これ名作だと思います。

ああお腹いっぱい、大満足。と思っていたら、またメニューに載ってないデザートが運ばれてきました。

もう本当にお腹いっぱいなんですけどね。金粉のってるフィナンシェとかね、とりあえず食べるよね。

「なに、明日帰国なの。じゃあ飛行機の中でお食べよ」的に、帰りにはバナナケーキをくれました。

私、素直なところがあるので本当に帰国便の中でいただいたのですが、なんでしょう、「無添加の、母親とかおばあちゃんが焼いてくれたバナナケーキのものすごい美味しい版」みたいな感じ。欠点ゼロ。本当に美味しかったですこれ。

仕事柄、こういったいわゆるファインダイニングのお店を訪問させていただくことが、ごくたま~にあるのですが、『シェ・フィリップ』はなかでも指折りの記憶に残るお店となりました。1皿目からグッとひきつけられる素敵な食事体験でしたので、メンフィス旅行の際はぜひ、訪問を検討してみてください。

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otona MUSE Y

本記事内の情報は2026年3月に取材したものです。1ドル=165円で計算しています。

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EDITOR

37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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